コンクリート構造学Ⅰ

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 コンクリート構造学Ⅰ
科目番号 V5021 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 SD まちづくり・防災コース 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:戸川一夫他「コンクリート構造工学」(森北出版), 参考書:岡村 甫「鉄筋コンクリート工学」(市ヶ谷出版社),コンクリート標準示方書(土木学会)
担当教員 横井 克則

到達目標

【到達目標】
1.任意断面(T形はりを含む)の曲げ破壊について説明でき,計算できる。
2.曲げと軸力が作用する断面の曲げ耐力について説明でき,計算できる。
3.棒部材のせん断破壊について説明でき,せん断耐力を計算できる。
4.断面内の曲げ応力度について説明でき,計算できる。
5.許容ひび割れ幅について説明でき,曲げひび割れ幅を計算できる。
6.プレストレスコンクリートの特徴を理解し,使用限界状態や終局限界状態について理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
曲げ耐力(はり)任意断面(T形はりを含む)の曲げ破壊について説明と計算ができ、安全性を判定できる。任意断面(T形はりを含む)の曲げ破壊について説明と計算ができる。任意断面(T形はりを含む)の曲げ破壊について説明できない。
曲げ耐力(柱)断面の曲げ耐力について説明でき,計算できる。さらに安全性を検討できる。曲げと軸力が作用する断面の曲げ耐力について説明でき,計算できる。曲げと軸力が作用する断面の曲げ耐力について説明できない。
せん断耐力棒部材のせん断破壊について説明でき,せん断耐力を計算できる。さらに安全性を検討できる。棒部材のせん断破壊について説明でき,せん断耐力を計算できる。棒部材のせん断破壊について説明できない。
曲げ応力度断面内の曲げ応力度について説明でき,計算できる。さらに安全性を検討できる。断面内の曲げ応力度について説明でき,計算できる。断面内の曲げ応力度について説明できない。
ひび割れ幅許容ひび割れ幅について説明でき,曲げひび割れ幅を計算できる。さらに安全性を検討できる。許容ひび割れ幅について説明でき,曲げひび割れ幅を計算できる。許容ひび割れ幅について説明できない。
プレストレストコンクリートプレストレスコンクリートの特徴を理解し,使用限界状態,終局限界状態について説明できる。プレストレスコンクリートの特徴を理解している。プレストレスコンクリートの特徴を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (B) 説明 閉じる
基準1(2)の知識・能力 基準1(2)(d)(3) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
4年生前学期で学習した防災工学Ⅰの知識をもとに,鉄筋コンクリート部材の棒部材のせん断耐力,断面の曲げ応力度,曲げひび割れ幅の算定方法,及びプレストレストコンクリートに関する基礎知識を幅広く学習する。また,演習問題に取り組むことにより,技術的諸問題を主体的に解決できる能力を学習する。
授業の進め方・方法:
教科書を中心に授業を進め,毎回,演習問題としてプリントを配布し,到達目標の到達度を確認する。
注意点:
【成績評価の基準・方法】試験成績80%,平素の学習状況等(課題・レポート等を含む)20%の割合で評価する。成績は,後学期中間と学年末の評価の平均とする。技術者が身につける専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
【事前・事後学習】授業当日に提出できなかった演習問題(プリント)は,次回の授業までに提出するようにする。
【履修上の注意】計算が中心になるため,関数電卓を持参して下さい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 曲げ応力度[1-4]:曲げモーメントを受ける部材(使用限界状態)を学習し,曲げ応力度を計算する。 断面内の曲げ応力度の算定のための仮定について説明でき,曲げ応力の算定方法を理解できる。
2週 曲げ応力度[1-4]:曲げモーメントを受ける部材(使用限界状態)を学習し,曲げ応力度を計算する。 単鉄筋断面の曲げ応力度について説明でき,計算できる。
3週 曲げ応力度[1-4]:曲げモーメントを受ける部材(使用限界状態)を学習し,曲げ応力度を計算する。 複鉄筋断面の曲げ応力度について説明でき,計算できる。
4週 曲げ応力度[1-4]:曲げモーメントを受ける部材(使用限界状態)を学習し,曲げ応力度を計算する。 T形断面の曲げ応力度について説明でき,計算できる。
5週 ひび割れに対する検討[5-7]:許容ひび割れ幅について学習し,曲げひび割れ幅を計算する。 許容ひび割れ幅について説明でき,曲げひび割れ幅の算定方法を理解できる。
6週 ひび割れに対する検討[5-7]:許容ひび割れ幅について学習し,曲げひび割れ幅を計算する。 許容ひび割れ幅と曲げひび割れ幅を計算で求め、安全性の検討ができる。
7週 ひび割れに対する検討[5-7]:許容ひび割れ幅について学習し,曲げひび割れ幅を計算する。 許容ひび割れ幅と曲げひび割れ幅を計算で求め、安全性の検討ができる。
8週 前学期中間試験において、これまでの学習内容の到達度を確認し、不十分な箇所については復習する。 これまで学習した内容を説明でき、計算できる。
2ndQ
9週 棒部材のせん断耐力[9-11]:斜めひび割れ発生荷重を計算する。 棒部材のせん断破壊について説明でき,斜めひびわれ発生荷重を計算できる。
10週 棒部材のせん断耐力[9-11]:スターラップが受け持つせん断力を計算する。 スターラップの役割を説明でき,受け持つせん断力を計算できる。
11週 棒部材のせん断耐力[9-11]:せん断耐力を計算する。 棒部材のせん断耐力を計算できるとともに、作用する力よりスターラップ間隔等が設計できる。
12週 曲げモーメントと軸方向力を受ける断面の耐力[12-14]:柱の種類を学習し,中心軸方向圧縮力を受ける部材の耐力が計算できる。相互作用図について説明し,曲げモーメントと軸方向力を受ける断面の耐力を計算する。 柱の種類を説明でき,中心軸方向圧縮力を受ける部材の耐力が計算できる。また,相互作用図について説明でき,曲げモーメントと軸方向力を受ける断面の耐力を計算できる。
13週 曲げモーメントと軸方向力を受ける断面の耐力[12-14]:曲げモーメントと軸方向力を受ける断面の耐力を計算する。 曲げモーメントと軸方向力を受ける断面の耐力を計算できる。
14週 曲げモーメントと軸方向力を受ける断面の耐力[12-14]:曲げモーメントと軸方向力を受ける断面の耐力を計算する。 曲げモーメントと軸方向力を受ける断面の耐力を計算できる。
15週 プレストレストコンクリート(PC)[15]:プレストレスコンクリートの特徴を理解について学習し,使用限界状態や終局限界状態について学ぶ。 プレストレスコンクリートの特徴,分類について説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野材料プレストレストコンクリートの特徴、分類について、説明できる。3前15
プレストレス力の算定及び断面内の応力度の計算ができ、使用性を検討できる。3前15
曲げモーメントを受ける部材の破壊形式を説明でき、断面破壊に対する安全性を検討できる。3前12,前13,前14
曲げモーメントを受ける部材の断面応力度の算定、使用性(ひび割れ幅)を検討できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8
せん断力を受ける部材の破壊形式を説明でき、せん断力に対する安全性を検討できる。4前9,前10,前11

評価割合

試験課題等合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000