到達目標
【到達目標】
1.プレストレストコンクリートの考え方について、説明できる。
2.土木構造物の維持管理の考え方について,日本の現状を鑑みてリスクマネジメントや統計学を活用しながら説明できる。
3.コンクリートの劣化原因、および推定方法について説明できる。
4.構造物の火災対策や耐震対策方法の概念について説明できる。
5.インフラ施設のハード対策およびソフト対策の必要性について説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
プレストレストコンクリート | プレストレストコンクリートの原理について、資料を見ずに説明することができる。 | プレストレストコンクリートの原理について、資料を見ながら説明できる。 | プレストレストコンクリートの原理について説明できない。 |
日本のインフラ施設維持管理の概要 | 現状のインフラ施設の概要について、具体的な数値を示して説明できる。 | 現状のインフラ施設の概要について、大枠を説明できる | 現状のインフラ施設の概要について説明できない |
構造物の変状原因 | 構造物の変状原因について、説明できる。また簡単な劣化予測を行える | 構造物の変状原因について、資料を見ながら説明できる | 構造物の変状原因を説明できない |
構造物の被災 | 構造物の被災原因および対策について説明できる。 | 構造物の被災原因および対策について、資料を見ながら説明できる | 構造物の被災原因および対策について説明できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
鋼およびコンクリート構造物を中心としたインフラ施設の現状を基本として、インフラ施設の維持管理概要について学修し、今後の日本を担う技術者としての基礎知識を身に付ける。具体的には、①インフラ施設の劣化原因、推定、および対策方法、②インフラ施設の被災原因および対策方法、③インフラ施設のソフト対策とハード対策を実現するための理論および手段、について学修する。また、プレストレストコンクリートの基本原理について説明できる。
授業の進め方・方法:
座学を基本とする。適宜参考資料を配布し、説明する。また、プレストレストコンクリートや維持管理の現状に関する課題を与える(計4回課する)。試験(2回)の配点を60%とし、課題を含めた平常点を40%とする。
注意点:
【成績評価の基準・方法】試験成績70%,平素の学習状況等(課題・レポート等を含む)30%の割合で評価する。成績は,後学期中間と学年末の評価の平均とする。技術者が身につける専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
【事前・事後学習】土木構造物の現状を理解するため、土木構造物の事故事例について事前課題を与えます。
【履修上の注意】3年生次に履修した建設材料学、4年次に履修した防災工学Ⅰ、5年前期で履修したコンクリート構造学Ⅰの履修が必要です。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
【プレストレストコンクリート①】プレストレストコンクリートの概要 |
プレストレストコンクリートの構成、基本原理について説明できる。
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2週 |
【プレストレストコンクリート②】プレストレストコンクリートの応力度計算(1) |
プレストレストコンクリートの応力度計算法について理解する。
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3週 |
【プレストレストコンクリート②】プレストレストコンクリートの応力度計算(2) |
プレストレストコンクリートの応力度計算をできる。
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4週 |
【インフラ施設の概要】現在の日本における社会基盤構造物の概要 |
現在の日本の社会基盤施設の概要について説明できる
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5週 |
【建設材料の特徴】建設材料の特徴、建設部材の特徴 |
鋼構造やコンクリート構造が社会基盤施設のどのような部位の利用されているか説明できる
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6週 |
【コンクリートの劣化①】中性化、ASRのメカニズム、検査方法 |
中性化、ASRの発生原因および測定方法について説明できる
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7週 |
【コンクリートの劣化②】塩害、化学的劣化のメカニズム、検査方法 |
塩害、化学的劣化の発生原因および測定方法について説明できる
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8週 |
【中間試験】これまでの理解度、到達度を確認 |
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4thQ |
9週 |
【コンクリートの劣化③】凍害のメカニズム、検査方法 |
凍害の発生原因および測定方法について説明できる。
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10週 |
【鋼構造の劣化】疲労、腐食のメカニズム、検査方法 |
疲労、腐食の発生メカニズムおよび検査方法について説明できる
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11週 |
【構造物の維持管理方法①】構造物の検査体系、課題、対策方法等 |
構造物の検査体系や、課題、対策方法について説明できる
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12週 |
【構造物の維持管理方法②】構造物マネジメント方法概論 |
構造物をマネジメントする方法について、計算を用いて説明することができる
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13週 |
【火災対策】火災を受けた構造物の劣化メカニズム、対策方法 |
火災を受けた構造物の劣化方法および診断、対策方法について説明できる
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14週 |
【地震対策】過去の事例を踏まえた構造物損傷事例の説明、対策方法 |
構造物の耐震方法について説明できる
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15週 |
【インフラ施設のソフト対策】インフラ施設のソフト対策の意義、方法 |
リスクマネジメントを基本としたソフト対策方法について説明できる
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16週 |
【期末試験】これまでの理解度、到達度を確認 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 材料 | プレストレストコンクリートの特徴、分類について、説明できる。 | 3 | 後8,後9 |
プレストレス力の算定及び断面内の応力度の計算ができ、使用性を検討できる。 | 3 | 後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
コンクリート構造の種類、特徴について、説明できる。 | 3 | |
コンクリート構造の代表的な設計法である限界状態設計法、許容応力度設計法について、説明できる。 | 3 | |
曲げモーメントを受ける部材の破壊形式を説明でき、断面破壊に対する安全性を検討できる。 | 3 | |
曲げモーメントを受ける部材の断面応力度の算定、使用性(ひび割れ幅)を検討できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4 |
せん断力を受ける部材の破壊形式を説明でき、せん断力に対する安全性を検討できる。 | 4 | 後5,後6,後7 |
評価割合
| 試験 | 課題等 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 30 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |