ロボット工学概論

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 ロボット工学概論
科目番号 T3019 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 SD 新素材・生命コース 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 株式会社オーム社「絵ときでわかるロボット工学」川嶋健嗣 著 
担当教員 宮田 剛,吉岡 将孝

到達目標

1.社会で活躍している各ロボットを説明出来る。
2.ロボットアームに関する運動学について説明出来る。
3.フィードバック制御の概要を説明出来る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1社会で活躍しているロボットの今後の展望を説明出来る。社会で活躍している各ロボットを説明出来る。社会で活躍しているロボットについて説明できない。
評価項目2ロボットアームの順運動学・逆運動学を求めることが出来る。ロボットアームに関する運動学について説明出来る。ロボットアームに関する順運動学が説明出来ない。
評価項目3フィードバック制御に関する適切なパラメータを選定できる。フィードバック制御の概要を説明出来る。フィードバック制御の概要を説明出来ない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ロボット工学は幅広い分野で活躍しており、本講ではまず、社会で活躍するロボットについて紹介すると共に、これまでのロボットに関する歴史や制度についての知識を身につけ、今後のロボットの発展について講義する。次に、ロボットアームに関する運動学、逆運動学を取り上げ、ロボットの運動の解析と制御の基本的な部分について講義する。ロボットの基本的な動作解析方法を理解し、使用されるセンサの種類やその原理を理解する事を目標とする。
授業の進め方・方法:
前期:2時間の授業において,1時間が講義,もう1時間はグループワーク・発表を基本とする。授業後,適時レポートの課題を出す。
後期:2時間の授業において,1時間が講義,もう1時間は演習を基本とする。授業後,適時演習の課題を出す。
注意点:
前期・後期ともに試験の成績を70%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を30%の割合で総合的に評価する。学年の評価は前期・後学期中間と学年末の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ロボット工学の導入について学ぶ。 ロボット工学を学ぶための意識付けが出来る。
2週 2足歩行ロボットについて学ぶ。 2足歩行ロボットについて説明出来る。
3週 パワーアシストスーツについて学ぶ。 パワーアシストスーツについて説明出来る。
4週 災害ロボットについて学ぶ。 災害ロボットについて説明出来る。
5週 介護ロボットについて学ぶ。 介護ロボットについて説明出来る。
6週 サービスロボットについて学ぶ。 サービスロボットについて説明出来る。
7週 産業ロボットについて学ぶ。 産業ロボットについて説明できる。
8週 掃除ロボットについて学ぶ。 掃除ロボットについて説明できる。
2ndQ
9週 ロボットとサブカルチャーについて学ぶ。 ロボットとサブカルチャーについて説明出来る。
10週 ロボットコンテストについて学ぶ。 ロボットコンテストについて説明出来る。
11週 ロボットに関する制度について学ぶ。 ロボットに関する制度について説明出来る。
12週 ロボットに関する経済について学ぶ ロボットに関する経済について説明出来る。
13週 ロボットの安全性・倫理に関することについて学ぶ。 ロボットの安全性・倫理に関することについて説明出来る。
14週 ロボット工学の未来について学ぶ。 ロボット工学の未来について議論が出来る。
15週 1~14週までに学んだことについて自分で調査し、発表する。 1~14週までに学んだことについて議論が出来る。
16週
後期
3rdQ
1週 1.ロボットアームに関する三角関数・物理学を学ぶ。
(三角関数・ベクトル)
1.ロボットアームに関する三角関数・物理学を解くことが出来る。(三角関数・ベクトル)
2週 1.ロボットアームに関する三角関数・物理学を学ぶ。
(微分積分・運動方程式)
1.ロボットアームに関する三角関数・物理学を解くことが出来る。(微分積分・運動方程式)
3週 2.ロボットアームの運動学について学ぶ。(機構・順運動学) 2.ロボットアームの運動学について説明出来る。(機構・順運動学)
4週 2.ロボットアームの運動学について学ぶ。(逆運動学・ヤコビ行列) 2.ロボットアームの運動学について説明出来る。(逆運動学・ヤコビ行列)
5週 3.ロボットアームの力学について学ぶ。(トルク・材力・モーメント) 3.ロボットアームの力学について説明出来る。(トルク・材力・モーメント)
6週 3.ロボットアームの力学について学ぶ。(静力学・動力学) 3.ロボットアームの力学について説明出来る。(静力学・動力学)
7週 項目1~3の復習 項目1~3の演習問題が解ける
8週 4.ロボットの機械要素について学ぶ。(固定・回転・伝達要素) 4.ロボットの機械要素について説明出来る。(固定・回転・伝達要素)
4thQ
9週 4.ロボットの機械要素について学ぶ。(直線・減速機・ばね・タンパ) 4.ロボットの機械要素について説明出来る。(直線・減速機・ばね・タンパ)
10週 5.ロボットのアクチュエータについて学ぶ。 5.ロボットのアクチュエータについて説明出来る。
11週 6.ロボットのセンサについて学ぶ。 6.ロボットのセンサについて説明出来る。
12週 7.ロボット制御の基礎を学ぶ。(モデル化・伝達関数) 7.ロボット制御の基礎について説明出来る。(モデル化・伝達関数)
13週 7.ロボット制御の基礎を学ぶ。(フィードバック制御) 7.ロボット制御の基礎について説明出来る。(フィードバック制御)
14週 7.ロボット制御の基礎を学ぶ。(PD制御・力制御) 7.ロボット制御の基礎について説明出来る。(PD制御・力制御)
15週 項目4~7の復習 項目4~7の演習問題が解ける
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
慣性の法則について説明できる。3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
運動方程式を用いた計算ができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
力のモーメントを求めることができる。2
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。2
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。2
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。2
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。2
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。2
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。2
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。2
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。2
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。2
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。2
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。2
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。2
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。2
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。2
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。2
仕事の意味を理解し、計算できる。2
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。2
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。2
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。2
動力の意味を理解し、計算できる。2
運動量および運動量保存の法則を説明できる。1
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。1
応力とひずみを説明できる。1
振動の種類および調和振動を説明できる。2
計測制御自動制御の定義と種類を説明できる。2
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。2
伝達関数を説明できる。2
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合303000040100
基礎的能力0300002050
専門的能力3000002050
分野横断的能力0000000