応用数学

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用数学
科目番号 T4005 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 SD 新素材・生命コース 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:岡本和夫他「新版 微分積分Ⅱ」(実教出版), 高遠節夫他「新確率統計」(大日本図書)
担当教員 土井 克則

到達目標

1.偏微分の意味を理解し,それを用いて2変数関数の極値を求めることができる
2.重積分の意味を理解し,それを様々な累次積分に直して計算することができる
3.微分方程式の意味を理解し,それを解くことができる
4.確率分布の意味を理解し,それを用いて不確定な事象を定量的に考察できる
5.推定と検定の意味を理解し,それらを用いて不確定な事象を定量的に考察できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1偏微分の計算を適用して,理工学に関する問題を解くことができる偏微分を用いて2変数関数の極値を求めることができる偏微分を用いて2変数関数の極値を求めることができない
評価項目2重積分の計算を適用して,理工学に関する問題を解くことができる重積分を様々な累次積分に直して計算することができる重積分を様々な累次積分に直して計算することができない
評価項目3微分方程式の計算を適用して,理工学に関する問題を解くことができる基本的な微分方程式を解くことができる基本的な微分方程式を解くことができない
評価項目4確率分布の考え方を適用して,理工学に関する問題を解くことができる確率分布に基づいて不確定な事象の確率等を求めることができる確率分布を基づいて不確定な事象の確率等を求めることができない
評価項目5推定や検定の方法を適用して,理工学に関する問題を解くことができる母数の推定と統計的検定ができる母数の推定または統計的検定ができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
偏微分,重積分,微分方程式,確率分布,推定と検定の基本的な考え方を理解し、理工学に関する問題を解くことができる力を養う
授業の進め方・方法:
原則として講義形式で行う.適宜,レポート課題を課す.
注意点:
【成績評価の基準・方法】
試験の成績を70%の割合で,また平素の学習状況としてレポート課題の提出状況や内容を30%の割合で総合的に評価する.
学年の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間,学年末の4つの期間の評価の平均とする.また,各期間ごとの評価はそれまでの期間の評価の平均とする.
技術者が身につけるべき専門基礎能力として,到達目標に対する達成度を試験等によって評価する.
【事前・事後学習】
事前学習として,1~3年次に学習した数学の内容の中で本講義に関連する内容を適宜復習しておくことが望ましい.
また,事後学習としてレポート課題に取り組み,内容の理解度を高める.
【履修上の注意】
特になし.ただし,主体的に学習に取り組むことを望む.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 偏微分[1] 偏導関数の意味とその計算方法を理解する
2週 偏微分[2] 2次までの偏導関数を求めることができる
3週 全微分とテイラー展開[1] 2変数関数の全微分とテイラー展開の意味を理解する
4週 全微分とテイラー展開[2] 2変数関数の全微分とテイラー展開を求めることができる
5週 2変数関数の極値[1] 2変数関数の極値を求める方法を理解する
6週 2変数関数の極値[2] 2変数関数の極値を求めることができる
7週 累次積分[1] 累次積分を計算する方法を理解する
8週 累次積分[2] 累次積分を計算することができる
2ndQ
9週 重積分[1] 2重積分の定義を理解し,それを累次積分に直すことができる
10週 重積分[2] 2重積分を累次積分に直して求めることができる
11週 極座標による重積分[1] 2重積分を極座標に変換できる
12週 極座標による重積分[2] 極座標に変換して2重積分を求めることができる
13週 1階微分方程式[1] 変数分離形の微分方程式を解く方法を理解する
14週 1階微分方程式[2] 変数分離形の微分方程式を解くことができる
15週 1階線形微分方程式[1] 非斉次1階線形微分方程式を解く方法を理解する
16週 1階線形微分方程式[2] 非斉次1階線形微分方程式を解くことができる
後期
3rdQ
1週 2階斉次線形微分方程式[1] 定数係数2階斉次線形微分方程式を解く方法を理解する
2週 2階斉次線形微分方程式[2] 定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる
3週 2階非斉次線形微分方程式[1] 定数係数2階非斉次線形微分方程式を解く方法を理解する
4週 2階非斉次線形微分方程式[2] 定数係数2階非斉次線形微分方程式を解くことができる
5週 確率・統計の基礎[1] 復元抽出や非復元抽出での確率,期待値,条件付き確率の定義と意味を理解する
6週 確率・統計の基礎[2] 1次元データの平均・分散・標準偏差,2次元データの共分散・相関係数・回帰直線の定義と意味を理解する
7週 離散型確率分布[1] 不確定な事象を離散型確率分布で表すことができる
8週 離散型確率分布[2] 離散型確率分布に基づいて,不確定な事象の確率等を求めることができる
4thQ
9週 連続型確率分布[1] 不確定な事象を連続型確率分布で表すことができる
10週 連続型確率分布[2] 連続型確率分布に基づいて,不確定な事象の確率等を求めることができる
11週 標本分布[1] 母集団分布と標本分布の違いを理解する
12週 標本分布[2] 母集団分布から標本分布を求めることができる
13週 推定[1] 点推定と区間推定の意味を理解する
14週 推定[2] 母数を推定できる
15週 検定[1] 統計的な仮説検定の方法を理解する
16週 検定[2] 統計的に仮説を検定できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3前1
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3前2
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3前2
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3前3,前4
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3前5,前6,前7,前8
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3前9,前10
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3前11,前12
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3前13,前14
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3前15,前16
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3後1,後2,後3,後4
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100