概要:
化学分析の現場では必要とする分析機器を適切に用いて分析を行うことにより、対象とする化合物の同定や定量分析、分子構造の決定などを行うことができる。この授業では様々な機器分析法のうち、電磁波を使った分析法に分類される吸光光度分析、赤外吸収スペクトル分析、核磁気共鳴分析、及び分離分析法に分類されるクロマトグラフィーといった代表的な機器分析法について、分析の原理や装置、測定法、基本的なデータ解析法を修得することにより、機器分析に関する専門基礎知識と問題解決能力を養う。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って授業を進め、適宜説明用プリントと課題用プリントを配布する。
注意点:
【成績評価の基準・方法】
試験の成績を80%、平素の学習状況(課題を含む)を20%の割合で総合的に評価する。試験の成績は定期試験で評価する。学年の評価は前学期中間と前学期末の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として、到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
【事前・事後学習】
事前学習として教科書の該当部分を読んだ上で授業に臨むこと。事後学習として授業で学習した内容を復習し、与えられた課題に取り組むこと。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1.吸光光度分析:電磁波の種類、分子の電子エネルギー準位について学ぶ。
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電磁波の種類、分子の電子エネルギー準位について説明できる。
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2週 |
1.吸光光度分析:測定原理と装置について学ぶ。 |
測定原理と装置についてできる。
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3週 |
1.吸光光度分析:ランベルト-ベールの法則と検量線法について学ぶ。 |
ランベルト-ベールの法則と検量線法について説明し、計算ができる。
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4週 |
1.吸光光度分析:発色試薬について学ぶ。 |
発色試薬について説明できる。
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5週 |
2.赤外吸収スペクトル分析:分子の振動とエネルギー準位、赤外線吸収について学ぶ。 |
分子の振動とエネルギー準位、赤外線吸収について説明できる。
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6週 |
2.赤外吸収スペクトル分析:分析装置の概要とスペクトル測定法について学ぶ。 |
分析装置の概要とスペクトル測定法について説明できる。
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7週 |
2.赤外吸収スペクトル分析:特性吸収帯に基づく基本的な定性分析について学ぶ。 |
特性吸収帯に基づく基本的な定性分析を実践できる。
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8週 |
3.核磁気共鳴分析:核磁気共鳴の基本原理について学ぶ。 |
核磁気共鳴の基本原理について説明できる。
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2ndQ |
9週 |
3.核磁気共鳴分析:化学シフトについて学ぶ。 |
化学シフトについて説明できる。
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10週 |
3.核磁気共鳴分析:スピン-スピン相互作用について学ぶ。 |
スピン-スピン相互作用について説明できる。
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11週 |
3.核磁気共鳴分析:基本的なスペクトル解析法について学ぶ。 |
基本的なスペクトル解析法を実践できる。
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12週 |
4.クロマトグラフィー:クロマトグラフィーの分類と各種クロマトグラフィーについて学ぶ。 |
クロマトグラフィーの原理,クロマトグラフィーの検出器,ガスクロマトグラフィーの原理と応用例、液体クロマトグラフィーの原理と応用例を説明できる。
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13週 |
4.クロマトグラフィー:イオン交換とイオン交換クロマトグラフィーについて学ぶ。 |
クロマトグラフィーの原理,クロマトグラフィーの検出器,ガスクロマトグラフィーの原理と応用例、液体クロマトグラフィーの原理と応用例を説明できる。
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14週 |
4.クロマトグラフィー:クロマトグラフィーの原理について学ぶ。 |
クロマトグラフィーの原理,クロマトグラフィーの検出器,ガスクロマトグラフィーの原理と応用例、液体クロマトグラフィーの原理と応用例を説明できる。
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15週 |
4.クロマトグラフィー:クロマトグラフィーに関する各種計算と解析法について学ぶ。 |
クロマトグラフィーに関する各種計算と解析法が実践できる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 分析化学 | 光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4 |
Lambert-Beerの法則に基づく計算をすることができる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4 |
イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。 | 4 | 前12,前13,前14,前15 |
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15 |
クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法を理解している。 | 4 | 前12,前13,前14,前15 |
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15 |