反応工学

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 反応工学
科目番号 T5009 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 SD 新素材・生命コース 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 予習ビデオおよびテキスト(配布)
担当教員 土居 俊房

到達目標

(1)回分操作,連続操作,完全混合流れ,押し出し流れがよく説明できる。
(2)反応率をモル分率,濃度の関数で表現できる。
(3)回分槽型反応器,連続槽型反応器,管型反応器の基礎式の導出および計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1反応装置の型式と装置内の理想流れについて良く説明できる。反応装置の型式と装置内の理想流れについて説明できる。反応装置の型式と装置内の理想流れについて説明できない。
評価項目2回分槽型反応器,連続槽型反応器および管型反応器の基礎式を良く導出できる。回分槽型反応器,連続槽型反応器および管型反応器の基礎式を導出できる。回分槽型反応器,連続槽型反応器および管型反応器の基礎式を導出できない。
評価項目3回分槽型反応器,連続槽型反応器および管型反応器の体積,反応時間,反応速度係数を良く計算できる。回分槽型反応器,連続槽型反応器および管型反応器の体積,反応時間,反応速度係数を計算できる。回分槽型反応器,連続槽型反応器および管型反応器の体積,反応時間,反応速度係数を計算できない。
評価項目4定常状態近似法を適用し,反応速度式を良く導出することができる。定常状態近似法を適用し,反応速度式を導出することができる。定常状態近似法を適用し,反応速度式を導出することができない。
評価項目5実験データを用いて微分法および積分法により反応次数および反応速度定数を良く推算できる。実験データを用いて微分法および積分法により反応次数および反応速度定数を推算できる。実験データを用いて微分法および積分法により反応次数および反応速度定数を推算できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
反応工学は,化学反応や生物反応の速度過程を解析し,その結果に基づいて反応装置を合理的に設計し,安全に操作するために必要な知識を体系化したものである。
本科目では,化学・生物関連の技術者が身につけるべき専門基礎知識として,化学反応装置の特性および設計の基礎について学びます。
授業の進め方・方法:
反応工学は,化学反応や生物反応の速度過程を解析し,その結果に基づいて反応装置を合理的に設計し,安全に操作するために必要な知識を体系化したものである。
本科目では,化学・生物関連の技術者が身につけるべき専門基礎知識として,化学反応装置の特性および設計の基礎について学びます。
注意点:
本科目の履修学生は,化学工学Ⅰ(4年生)を習得していることが望ましい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1.基礎
(1)反応装置の型式と装置内の理想流れ
①完全混合流れと押し出し流れについて説明できる。
②回分操作と連続操作について説明できる。
2週 (2)反応速度の定義と温度依存性 ①反応速度の定義を説明できる。
②アレニウスの式について説明できる。
③活性化エネルギーを求めることができる。
3週 (3)量論関係 ① 反応率の定義について説明できる。
② 反応率とモル分率の関係を説明できる。
③ 反応率とモル濃度の関係を説明できる。
4週 (4)回分槽型反応器 ①反応器の物質収支式を説明できる。
②回分槽型反応器の基礎式を導出できる。
③定容系回分反応器の反応時間,反応器体積を計算できる。
5週 (5)連続槽型反応器 ①連続槽型反応器の基礎式を導くことができる。
②連続槽型反応器において,反応器体積,反応(滞留)時間を計算できる。
③2槽および3槽直列連続槽型反応器の反応率を計算できる。
6週 (6)管型反応器 ①管型反応器の設計方程式(基礎式)を導くことができる。
②数値積分法により管型反応器の空間時間および反応器体積を計算できる。
7週 (中間試験)
8週 (中間試験答案返却) 学生に中間試験の答案採点内容を確認させる。
4thQ
9週 2.反応速度解析
(1)反応速度解析とは
①積分法による反応速度解析について説明できる。
②微分法による反応速度解析について説明できる。
10週 (2)液相反応 管型反応器による液相反応の反応速度解析(微分法および積分法)ができる。
11週 (3)気相反応 管型反応器による気相反応の実験データを用いて微分法および積分法により反応次数および反応速度定数を推算できる。
12週 (4)疑定常状態近似法 ①素反応と非素反応の違いを説明できる。
②定常状態近似法を適用し,反応速度式を導出することができる。
13週 (5)連鎖反応 疑定常状態近似法を適用し,連鎖反応の反応速度式を導出することができる。
14週 (6)酵素反応 ①定常状態近似法を用いて,ミカエリスーメンテンの式を導出できる。
②実験データから最大速度およびミカエリス定数を求める。
15週 (7)復習問題 反応速度解析(1)~(6)の復習問題を行い,学習の理解度を高める。
16週 (期末試験答案返却) 学生に期末試験の答案採点内容を確認させる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。4
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4

評価割合

試験小テスト・演習相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力3030000060
専門的能力2020000040
分野横断的能力0000000