複合材料

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 複合材料
科目番号 T5012 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 SD 新素材・生命コース 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:使用しない /参考書:編著黒田大介「機械・金属材料学」(実教出版)、著 菱田博敏「わかりやすい材料学の基礎」(成山堂書店)
担当教員 奥村 勇人

到達目標

【到達目標】
1.複合材料の種類とその特徴を説明できる。
2.複合材料の製造方法を説明できる。
3.複合材料における複合則が理解でき,基本的な強度計算が出来る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複合材料の特徴を生かして、適切な材料を選択できる。複合材料の種類とその特徴を説明できる。複合材料の種類とその特徴を説明できない。
評価項目2用途に合わせた製造方法を選択できる。複合材料の製造方法を説明できる。複合材料の製造方法を説明できない。
評価項目3複合材料における複合則が理解でき,具体的な材料について基本的な強度計算ができる。複合材料における複合則が理解でき,基本的な強度計算ができる。複合材料における複合則が理解でき,基本的な強度計算ができない。
評価項目4

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (C) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【授業の目標等】
 複合材料は、二種類以上の材料からなり、単一の材料では得られない優れた特性を発現することが出来る材料である。主に金属基複合材料およびCFRP(炭素繊維強化プラスチック)の特徴,製造方法および複合則などの機械的性質について学ぶ。また、機能性材料における複合化の事例についても学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業は、スライドを使って配布するプリント内容に関して説明を行う。その後、プリントの設問に関して回答し、分からないことに関しては、グループワークで理解を深めてもらう。模範解答については、授業終了後あるいは1週後に教室後部の掲示板などに貼る。
注意点:
試験の成績を80%,平素の学習状況(課題・小テスト・レポート・グループワークへの参加状況等を含む)を20%の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 複合材料の種類と歴史[1-2]について学ぶ。 複合材料の概要を学び。その歴史について説明できる。
2週 複合材料の機械的性質や複合則[3-6]について学ぶ。 複合材料の異方性について説明できる。
3週 複合材料の機械的性質や複合則[3-6]について学ぶ。 複合則を用いて強度を計算できる。強化繊維の配向と強度について説明できる。
4週 CFRPの性質[7-10]について学ぶ。 CFRPの性質について説明できる。
5週 GFRPの性質[7-10]について学ぶ。 GFRPの性質について説明できる。複合材料の界面について説明できる。
6週 FRPの製造方法[11-14]について学ぶ。 FRPの製造方法について説明できる。
7週 FRPの製造方法[11-14]について学ぶ。 CFRPの製造方法について説明できる。
8週 強化繊維の製造方法[15-16]について学ぶ。 FRP構成材料と強化繊維およびその製造方法について説明できる。
4thQ
9週 FRPのリサイクル[17-18]について学ぶ。 FRPのリサイクル上の問題点およびその方法について説明できる。
10週 金属基複合材料の性質[19-20]について学ぶ。 金属基複合材料の種類およびその特性について説明できる。
11週 金属基複合材料の製造方法[21-22]について学ぶ。 金属基複合材料(繊維強化)の構成材料とその製造方法について説明できる。
12週 複合材料の製造方法[23-24]について学ぶ。 金属基複合材料(粒子強化)の構成材料とその製造方法について説明できる。
13週 粒子強化複合材料の性質[25-26]について学ぶ。 粒子強化複合材料の性質について説明できる。
14週 機能性材料の複合化による機能向上 [27-28]について学ぶ。 水素吸蔵合金における協力現象を説明できる。
15週 まとめ [29-30] 複合材料の基礎知識および複合効果について復習する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学材料系分野複合材料複合材料の発展や分類について説明できる。3
複合材料の機械的強度や複合則について説明できる。3
界面のぬれの観点から、複合化しやすいものと複合化しにくいものを区別できる。3
強化形態ごとに主要な製造法を説明できる。3
強さの複合則、比強度、比剛性の観点から、複合化するメリットを説明できる。3
直交異方性の複合材料の弾性定数について理解できる。3
強化材を分類でき、強化機構について説明できる。3
ガラス繊維、炭素繊維の製造法を説明できる。3
炭素/ガラス繊維強化プラスチックの使用における問題点を損傷の評価の観点から応用できる。3
繊維強化プラスチックの成形法を説明できる。3

評価割合

試験平素の学習状況合計
総合評価割合8020100
基礎的能力351045
専門的能力35540
分野横断的能力10515