応用物理工学

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用物理工学
科目番号 6116 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 ソーシャルデザイン工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:自作の講義資料・演習プリントを用いる。
担当教員 長門 研吉

到達目標

【到達目標】
1.統計力学の考え方を理解し,その考え方に基づいて理想気体の熱力学諸量を計算し,その物理的意味を考察することができる。
2.シュレディンガー方程式の導出ができ,さらに,シュレディンガー方程式を利用して,簡単な量子力学問題を解き,その物理的意味を考察することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1エントロピー・絶対温度の概念を正しく理解し,理想気体の状態方程式の微視的な導出が正しくできる。エントロピー・絶対温度の概念を正しく理解し,理想気体の状態方程式の微視的導出方法を正しく説明することができる。エントロピー・絶対温度の概念が正しく理解できず,理想気体の状態方程式の微視的な導出方法を正しく説明することができない。
評価項目21次元シュレディンガー方程式が正しく導出でき,束縛問題,散乱問題の双方に正しく適用することができる。1次元シュレディンガー方程式が正しく導出でき,束縛問題あるいは散乱問題のいずれかに正しく適用することができる。1次元シュレディンガー方程式が正しく導出できず,束縛問題・散乱問題のいずれにも正しく適用することができない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
さまざまな物質の性質(物性)を理解するための基礎となる,量子力学と統計力学の考え方を学ぶ。基本的な問題について,具体的な計算を行い,数式とその物理的イメージを結びつけて理解できるようになることを目標とする。
授業の進め方・方法:
主として,授業進度に合わせた自作の講義資料をもとに講義形式で授業を進め,授業内容に関する問題演習を行う。また,理解度を確認し知識を定着させるために,適宜,レポートの提出を課す。
注意点:
試験の成績を70%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を30%の割合で総合的に評価する。実務に応用できる専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 理想気体の熱力学について学ぶ。[1-3] 理想気体の熱力学の基本的な知識を正しく理解できる。
2週 理想気体の熱力学について学ぶ。[1-3] 熱機関についての基本的な知識を正しく理解できる。
3週 理想気体の熱力学について学ぶ。[1-3] カルノー機関についての基本的な知識を正しく理解できる。
4週 エントロピーの統計力学における定義について学ぶ。[4-6] カルノーの定理・絶対温度についての基本的な知識を正しく理解できる。
5週 エントロピーの統計力学における定義について学ぶ。[4-6] エントロピーについての基本的な知識を正しく理解できる。
6週 エントロピーの統計力学における定義について学ぶ。[4-6] ここまでの基本的な知識を正しく適用して,カルノーの定理を証明した上で,エントロピーの定義とその意義を正しく導出することができる。
7週 自由エネルギーについて学ぶ。[7] 熱力学の諸法則を用い,自由エネルギーやエントロピーから状態方程式を導出する過程を正しく理解し,具体的な問題に適用することができる。
8週 理想気体の熱力学的諸量の導出について学ぶ。[8-9] 小正準分布についての基本的な知識を正しく理解することができる。
4thQ
9週 理想気体の熱力学的諸量の導出について学ぶ。[8-9] 小正準分布を正しく適用して,理想気体の状態方程式を導出することができる。
10週 シュレディンガー方程式の成り立ちについて学ぶ。[10-12] 量子力学の基本原理である粒子と波の同等性について正しく理解することができる。
11週 シュレディンガー方程式の成り立ちについて学ぶ。[10-12] 自由粒子の波動関数について正しく理解することができる。
12週 シュレディンガー方程式の成り立ちについて学ぶ。[10-12] 1次元シュレディンガー方程式の導出を正しく理解することができる。
13週 シュレディンガー方程式の応用について学ぶ。[13-15]

1次元シュレディンガー方程式を正しく適用して,1次元粒子の束縛問題を解くことができる。
14週 シュレディンガー方程式の応用について学ぶ。[13-15]

1次元シュレディンガー方程式を正しく適用して,1次元粒子の簡単な散乱問題を解くことができる。
15週 シュレディンガー方程式の応用について学ぶ。[13-15]

1次元シュレディンガー方程式を正しく適用して,1次元粒子の量子トンネル問題を解くことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験授業出席合計
総合評価割合7030100
基礎的能力353065
専門的能力35035