到達目標
1.さまざまなエネルギー変換・貯蔵デバイスの原理と利用法が説明でき,分散電源システムやマイクログリッドの概念が説明できる。
2.目的に応じた電力変換回路の設計ができ,フィードバック制御を実装できる。
3.電力潮流制御のための系統連系インバータの動作が説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
様々なデバイスを用いた電気エネルギーの発生とその変換および利用について説明できる | 様々なデバイスを用いた電気エネルギーの発生とその変換および利用について | | |
パワーエレクトロニクス技術を用いた電力変換について説明できる。 | パワーエレクトロニクス技術を用いた電力変換回路について動作を解析でき,応用について検討できる。 | パワーエレクトロニクス技術を用いた電力変換回路について動作を解析できる。 | パワーエレクトロニクス技術を用いた電力変換回路について動作を解析できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
電力の発生と利用の観点から電気エネルギーを発生させる各種デバイスと電力を他のエネルギーに変換するデバイスの利用方法について理解を深める。また,各種電力機器パワーエレクトロニクス基礎的な知識を元に,回路シミュレーションによってさらに具体的な電力変換回路の動作について学び,フィードバック制御など利用した実際の電力変換回路の動作について理解を深める。これらを通じて具体的な電気エネルギーの利用方法を身につけるための能力養成を図る。
授業の進め方・方法:
週ごとに授業内容に沿ったスライドおよびプリントを使用して講義を行う。また必要に応じて授業内容に沿った調査事項や課題解決のためのグループワークとグループ発表を行う。個人のノートパソコンを使用してシミュレーション解析を実施する場合は事前に連絡をする。
注意点:
【成績評価の基準・方法】
試験の成績を60%,平素の学習状況等(課題・レポート)を40%の割合で総合的に評価する。技術者が身につけるべき専門科目として,上記の到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
【事前・事後学習】
本科目は学修単位のため,以下の標準学習時間を設定した自主学習を累計45時間分以上実施して提出しなければ,成績が60点を超えた場合でも59点として扱い単位を認定しない。
・全15回の授業に対して,0.5時間の事前学習と2.5時間の事後学習(課題レポート作成)。計45時間分。
事前学習として,次回実施予定の内容の課題(事前に配布予定)を理解して授業に臨むこと。また,事後学習として授業内で指示した課題を提出すること。その課題については,周りの学生とデッスカッションしたりするなどして,自分なりの解答を提出をすること。
【履修上の注意】
この科目を履修するにあたり,本科エネルギー・環境コース5年開講科目であるエネルギーシステム,パワーエレクトロニクスおよびエネルギー変換の授業内容を熟知しておくことが望ましい。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
PLECS(シミュレーションソフト)の使い方,およびシミュレーション解析手法について学ぶ。整流回路について講義し,そのシミュレーション解析を行う。 |
PLECSで回路を描き,出力波形を読み取ることができる。ついてシミュレーション結果を用いて,整流回路について解析できる。
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2週 |
太陽電池,燃料電池を含む電気エネルギーの発生と変換について学ぶ |
太陽電池の種類と特徴を捉え,回路モデルを使ってシミュレーションができる。
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3週 |
太陽電池,燃料電池を含む電気エネルギーの発生と変換について学ぶ |
太陽電池の種類と特徴を捉え,回路モデルを使ってシミュレーションができる。
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4週 |
太陽電池,燃料電池を含む電気エネルギーの発生と変換について学ぶ |
燃料電池の種類と特徴を捉え,回路モデルを使ってシミュレーションができる。
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5週 |
PWMインバータ・コンバータと系統連系について学ぶ |
PWMインバータのシミュレーションができる。
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6週 |
PWMインバータ・コンバータと系統連系について学ぶ |
PWMコンバータのシミュレーションができる。
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7週 |
電力変換回路の高性能・高効率化について学ぶ。 |
同期整流技術,双方向チョッパ回路について説明できる。
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8週 |
古典制御理論について学ぶ。 |
古典制御の基本事項について説明できる。P制御,I制御,D制御,PI制御,PID制御の特徴について説明できる。
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2ndQ |
9週 |
双方向チョッパ回路の自動電流制御(ACR)の設計法について学ぶ。 |
双方向チョッパ回路の自動電流制御(ACR)の設計ができる。
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10週 |
シミュレーション解析を用いて,双方向チョッパ回路の自動電流制御(ACR)の設計を行う。 |
双方向チョッパ回路の自動電流制御(ACR)のシミュレーションができる。
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11週 |
シミュレーション解析を用いて,双方向チョッパ回路の自動電流制御(ACR)の評価・解析を行う。 |
双方向チョッパ回路の自動電流制御(ACR)のシミュレーションができる。応答について評価・解析ができる。
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12週 |
種々の電源回路の原理について学ぶ。シミュレーション解析を用いて,種々の電源回路の評価・解析を行う。 |
種々の電源回路の動作原理について説明できる。種々の電源回路のシミュレーション波形を用いて,動作原理を説明できる。動作について解析・評価ができる。
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13週 |
回路設計における熱計算について学ぶ。 |
回路設計において損失計算,駆動電力の計算,熱計算ができる。
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14週 |
無効電力補償装置について学ぶ。 |
各種無効電力補償装置の仕組みが理解できる。
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15週 |
ソフトスイッチング技術について学ぶ。 |
ハードスイッチングとソフトスイッチングの違いが説明でき,ソフトスイッチングの長所と短所が説明できる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題等 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 10 | 30 |
専門的能力 | 30 | 20 | 50 |
分野横断的能力 | 10 | 10 | 20 |