概要:
数学は多くの工学系教育にとって欠かすことのできない科目である.
数学的手法や計算技術のみならず,数学的なものの見方をつけることも大切となる.
中学での数学の学習内容を復習しながら,2年次以降で学習する微分・積分,線形代数等の基礎となる事項について学習し,数学の知識の向上と問題解決能力の育成を目指す.
授業の進め方・方法:
基本的には教科書に沿って解説を行うが,一部教科書よりも発展的な内容を扱う.内容は,2年次以降の学習に必須であるもの(式の計算,関数,方程式,図形,数え上げなど)ばかりである.定期試験までの期間の半ばで,小テストを実施する.
わかりやすい解説を心がけるが,内容が盛りだくさんであるため,授業の進度はかなり速くなる.また,授業は以前の内容を受講者が理解しているという前提で行う.したがって,自宅での自主的および継続的な学習が求めらる.
注意点:
・授業は以前の内容を理解していることを前提で行うため,授業前までに前回の授業内容を復習しておくこと.
・計4回の定期試験ごとに,以下の要領で評点を出し,その平均点をこの科目の点数とする.
要領:定期試験8割、平常点2割(小テストや課題)を評点とする.
60点以上を合格とする.必要に応じて,再試を行う.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
実数とその性質 |
実数について整理し,その性質を知る.
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2週 |
式の計算 |
基本的な式の計算ができる.
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3週 |
2次関数 |
2次関数とは何かを知り,そのグラフが描ける.
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4週 |
2次方程式の解の公式 |
2次方程式の解の公式の証明を理解し,適用できる.
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5週 |
複素数 |
複素数の定義を知り,複素数の加減乗除ができ,性質を知る.
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6週 |
2次方程式の解の判別式 |
2次方程式の判別式を用いて,解の状態を判定できる.
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7週 |
2次方程式の解と係数の関係 |
解と係数の関係を知る.
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8週 |
2次関数のグラフと2次方程式の解 |
2次関数のグラフと方程式の関係を知る.
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2ndQ |
9週 |
1次、2次不等式 |
不等式とは何かを学び,1次,2次不等式が解ける.
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10週 |
集合と命題 |
集合と命題に関連することがらを知る.
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11週 |
恒等式 |
恒等式と方程式の違いについて知る.
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12週 |
因数定理 |
剰余の定理と因数定理を知り,因数定理を用いて因数分解ができる.
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13週 |
高次方程式 |
3次以上の方程式が解ける.
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14週 |
高次の不等式 |
3次以上の不等式が解ける.
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15週 |
等式、不等式の証明 |
等式,不等式の証明とはどういうことかを知り,実際に証明できる.
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
平行、対称移動 |
関数のグラフを平行移動および対称移動したものの表す関数を求められる.
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2週 |
いろいろな関数 |
分数関数,無理関数のグラフが描けるようになる.
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3週 |
逆関数 |
逆関数の概念を知り,求めることができる.
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4週 |
累乗と累乗根 |
累乗,累乗根について知り,計算ができる.
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5週 |
指数関数とその性質 |
指数関数について,その定義,グラフ,性質について知る.
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6週 |
対数 |
対数の概念を知る.
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7週 |
対数関数とその性質 |
対数関数について,その定義,グラフ,性質について知る.
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8週 |
三角関数とその性質 |
三角関数について,その定義,グラフ,性質について知る.
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4thQ |
9週 |
加法定理とその応用 |
加法定理を知り,これを用いて方程式や不等式,複雑な三角関数が扱える.
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10週 |
図形の性質 |
初等幾何の問題に親しみ,解くことができる.
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11週 |
点と直線 |
点の座標,直線の方程式について知る.
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12週 |
円と2次曲線 |
円を含む2次曲線について知る.
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13週 |
不等式の表す領域 |
不等式を用いて領域を表すことができる.
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14週 |
場合の数と順列 |
ものを数えること,並べることについて,数学的に扱える.
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15週 |
組み合わせと二項定理 |
組み合わせの総数を求めることができ,二項定理について計算ができる.
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。 | 3 | 前2 |
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。 | 3 | 前12 |
分数式の加減乗除の計算ができる。 | 3 | 前2 |
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。 | 3 | 前1 |
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。 | 3 | 前1 |
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。 | 3 | 前5 |
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。 | 3 | 前4 |
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。 | 3 | 前12 |
簡単な連立方程式を解くことができる。 | 3 | 前8 |
無理方程式・分数方程式を解くことができる。 | 3 | 後2 |
1次不等式や2次不等式を解くことができる。 | 3 | 前9 |
恒等式と方程式の違いを区別できる。 | 3 | 前11 |
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。 | 3 | 前3 |
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | 後2 |
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。 | 3 | 後3 |
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。 | 3 | 後4 |
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | 後5 |
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。 | 3 | 後5 |
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。 | 3 | 後6 |
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | 後7 |
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。 | 3 | 後7 |
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。 | 3 | 後8 |
一般角の三角関数の値を求めることができる。 | 3 | 後8 |
角を弧度法で表現することができる。 | 3 | 後8 |
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | 後8 |
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。 | 3 | 後9 |
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。 | 3 | 後9 |
2点間の距離を求めることができる。 | 3 | 後11 |
内分点の座標を求めることができる。 | 3 | 後11 |
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。 | 3 | 後11 |
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。 | 3 | 後12 |
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。 | 3 | 後12 |
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。 | 3 | 後13 |
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。 | 3 | 後14 |
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。 | 3 | 後14,後15 |