機械加工実習Ⅱ

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 機械加工実習Ⅱ
科目番号 2A15 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 教 科 書:「安全の手引き」久留米工業高等専門学校「実験実習安全必携」独立行政法人 国立高等専門学校機構 安全衛生管理委員会「配布プリント」参考図書:「要訣機械工作法」和栗明他10名 養賢堂 「機械工学便覧β3 加工学・加工機器」日本機械学会編  
担当教員 中武 靖仁,細野 高史

到達目標

1.各種の機械や機器の操作ができる。
2.図面を読み、素材を加工し、部品の完成で、加工工程の重要性が理解できる。
3.図面の加工精度と各自で加工した部品精度が異なることを体験することで、部品の品質の重要性が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1自分ばかりでなく周囲の安全にまで配慮して作業ができる。作業服や保護具を適切に着用し、怪我や災害が起きないよう注意して作業ができる。作業服や保護具を適切に着用しない。怪我や災害を引き起こすような作業方法である。
評価項目2指示された加工手順などについて、なぜそのような作業方法であるのかを考えることができる。指示された通りに加工作業をすることができる。指示に従うことができず、適切な加工方法で作業できない。
評価項目3加工に用いる道具を自由に使いこなすことができる。加工に用いる道具を正しく使用できる。加工に用いる道具を正しく使用することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械・工具・道具・計測器などを使用し、図面に示す部品を実際に加工し、その際の現実や事象をしっかりと体得し、本質を取り違えないエンジニアとしてのスキルを身に付ける。特に、ものづくりの基本をマスターすること、エンジニアとしての綿密な観察・ものの見方・しつけなどを身に付ける。
授業の進め方・方法:
クラスの学生数を5グループに班割りし、図面を基に学習内容に記載のテーマごとに連続6回程度の加工実習を行い、指定した図面の部品を完成する。特に、安全教育、図面の見方、機械の取り扱い方、工具・道具の使い方、測定器の使い方、素材の特徴、加工工程、加工方法、加工条件等を学ぶ。
関連科目:機械製図(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ)、機械加工実習(Ⅰ、Ⅲ)、機械加工学、精密加工学、機械設計法(Ⅰ、Ⅱ)
注意点:
点数配分:5テーマごとの実習に取り組む態度・整理整頓状況・課題(各10%)と5テーマごとに製作した部品の品質(各10%)
60点以上を合格とする。 
再試は行わない。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 木  型(a.安全教育、木工機械・工具類の説明及びのこ・かんな等の基本作業) 模型製作に関する安全上の注意事項を再認識する。
2週 木  型(b.のこ・かんな等の応用作業) 安全に模型製作を実施する。
3週 木  型(c.現物型の製作1(Vブロック)) 安全に模型製作を実施する。
4週 木  型(d.現物型の製作2(Vブロック)) 安全に模型製作を実施する。
5週 木  型(e.廻し型の製作1(ハンドル)) 安全に模型製作を実施する。
6週 木  型(f.廻し型の製作2(ハンドル)) 安全に模型製作を実施する。
7週 鋳  造(a.安全教育、道具・設備等の説明及び造形の基本作業) 鋳造に関する安全上の注意事項を再認識する。
8週 鋳  造(b.造形(テーパ軸および丸棒)) 安全に砂型製作を実施する。
2ndQ
9週 鋳  造(c.造形(カップリング)) 安全に砂型製作を実施する。
10週 鋳  造(d.溶解、鋳込作業) 安全に砂型製作を実施する。
11週 鋳  造(e.後処理作業) 細心の注意を払い、事故のないように溶解・鋳込み作業を実施する。
12週 鋳  造(f.中子造形、ハンドル(廻し型)の造型および溶解・鋳込み、後処理作業) 安全に後処理を実施する。
13週 鍛  造(a.安全教育、道具・鍛造機械等の説明) 鍛造に関する安全上の注意事項を再認識する。
14週 鍛  造(b.自由鍛造の基本作業1(四角頭付ボルト)) 安全に鍛造を実施する。
15週 鍛  造(c.自由鍛造の基本作業2(四角頭付ボルト)) 安全に鍛造を実施する。
16週
後期
3rdQ
1週 鍛  造(d.自由鍛造の基本作業3(ナット)) 安全に鍛造を実施する。
2週 鍛  造(e.自由鍛造の基本作業4(ナット)) 安全に鍛造を実施する。
3週 鍛  造(e.自由鍛造の基本作業5(リング等)) 安全に鍛造を実施する。
4週 手仕上げ(a.安全教育、道具・手仕上げ作業の説明および手仕上げの基本作業) 手仕上げに関する安全上の注意事項を再認識する。
5週 手仕上げ(b.けがき、たがね作業1) 安全に手仕上げを実施する。
6週 手仕上げ(c.けがき、たがね作業2) 安全に手仕上げを実施する。
7週 手仕上げ(d.Vブロックの製作1) 安全に手仕上げを実施する。
8週 手仕上げ(e.Vブロックの製作2) 安全に手仕上げを実施する。
4thQ
9週 手仕上げ(f.Vブロックの製作3) 安全に手仕上げを実施する。
10週 機  械(a.安全教育、旋盤操作および工具の説明) 旋盤作業に関する安全上の注意事項を再認識する。
11週 機  械(b.テーパ軸の旋削1) 安全に旋盤作業を実施する。
12週 機  械(c.テーパ軸の旋削2) 安全に旋盤作業を実施する。
13週 機  械(d.テーパ軸の旋削3) 安全に旋盤作業を実施する。
14週 機  械(e.テーパ軸の旋削4) 安全に旋盤作業を実施する。
15週 機  械(f.旋盤によるねじ切り等) 安全に旋盤作業を実施する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。2
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。3
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。3
やすりを用いて平面仕上げができる。3
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。3
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00050050100
基礎的能力000500050
専門的能力000005050
分野横断的能力0000000