概要:
自然現象を把握し、数式を導入することでその理解を深めて一般化する。そのような自然現象の物理的な理解の方法・考え方を学ぶ。専門科目を学ぶための基礎知識・学力・思考力を身につける。
授業の進め方・方法:
指定した教科書を参考にして授業は行うが、前から教科書通りに進めるということはない。学習項目ごとに総合物理1, 2(数研出版検定教科書)の2冊の教科書を適宜組み合わせ、総合的に学習する。教科書範囲外の項目に学習項目についてはプリント等を配布する。
注意点:
評価方法
前期と後期それぞれに中間試験と期末試験、年間で4回の定期試験を行う。それらの定期試験の結果を 80%程度、適宜行う小テストや課題レポートの結果を 20%程度、合計100%で評価する。再試験は原則として行わない。
評価基準:評価60点以上を合格とする。
事前学習内容:毎回宿題を課すので、次回提出すること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
波動 (1) 反射と定常波 |
自由端反射、固定端反射の性質、および、端点がある場合の定常波の形成過程を説明できる。
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2週 |
波動 (2) 波の干渉 |
2次元における2つの波の干渉条件について説明できる。
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3週 |
波動 (3) 反射と屈折 |
屈折の法則について説明できる。
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4週 |
波動 (4) ホイヘンスの原理と波の回折
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・ホイヘンスの原理について説明できる。 ・回折について説明できる。
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5週 |
波動 (5) 波に関する総合問題 |
問題演習により波動現象について理解を深める
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6週 |
音の性質(1)弦、弦にできる定常波、固有振動、弦を伝わる波の速さ |
弦を伝わる波について説明できる。
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7週 |
音の性質(2)音の速さ、音の干渉(強め合い・弱め合い・うなり) |
・音波について説明できる。 ・音の干渉について説明できる。
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8週 |
音の性質(3)気柱(開管・閉管)、気柱にできる定常波、気柱の固有振動 |
気柱の共鳴現象について説明できる。
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2ndQ |
9週 |
音の性質(4)ドップラー効果、音源、観測者が動いた場合、壁、風がある場合 |
ドップラー効果について説明できる。音源、観測者の関係で、聞こえる音の振動数が変化することを数式を使って理解できる。
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10週 |
音の性質(5)音に関する総合問題 |
問題演習により、音波についての理解を深める
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11週 |
光の性質(1)反射、屈折の法則、散乱 |
光の反射、屈折現象を説明でき、光の反射、屈折の法則を説明できる。
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12週 |
光の性質(2)回折 |
光の回折現象について説明できる。
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13週 |
光の性質(3)干渉 |
光の干渉現象について説明できる。
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14週 |
光の性質(4)くさび形空間、薄膜による干渉 |
具体的ないくつかの光学素子による光の干渉について、明線となるための条件を導出できる。
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15週 |
光の性質(5)レンズと球面鏡(作図) |
レンズと球面鏡による像が作図できる。
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16週 |
光に関する総合問題 |
問題演習により、光についての理解を深める。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
剛体の力学(1)力のモーメント |
・力のモーメントについて説明できる。 ・剛体にはたらく力のモーメントを計算することができる。
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2週 |
剛体の力学(2)剛体のつり合い |
・剛体のつり合いについて説明できる。
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3週 |
剛体の力学(3)重心 |
・剛体の重心の位置を計算することができる。
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4週 |
剛体の力学(4)回転の運動方程式 |
・回転の運動方程式を立式できる。
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5週 |
剛体の力学(5)慣性モーメント |
・剛体の慣性モーメントを計算することができる。
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6週 |
剛体の力学(6)回転運動の保存則 |
・剛体の慣性モーメントについて説明できる。 ・回転の運動エネルギーも含めた力学的エネルギー保存則を立式できる。 ・角運動量保存則を立式できる。
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7週 |
剛体の力学(7)回転運動の問題演習 |
・並進および回転の運動方程式を両方用いて剛体の運動を解析できる。
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8週 |
学習到達度試験 |
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4thQ |
9週 |
原子物理(1)電子の発見 |
・トムソンの実験について説明できる。 ・ミリカンの油滴実験について説明できる。
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10週 |
原子物理(2)光の粒子性 |
・光電効果について説明できる。
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11週 |
原子物理(3)物質波 |
・物質波について説明できる。 ・粒子と波の二重性について説明できる。
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12週 |
原子物理(4)水素原子のスペクトル① |
・水素原子の軌道半径とエネルギー準位を計算できる。
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13週 |
原子物理(5)水素原子のスペクトル② |
・水素原子のスペクトルを求めることができる。
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14週 |
原子物理(6)放射線 |
・放射線と半減期について説明できる。
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15週 |
原子物理(7)核反応 |
・核反応と核エネルギーについて説明できる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 速度と加速度の概念を説明できる。 | 3 | 後8 |
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。 | 3 | 後8 |
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。 | 3 | 後8 |
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。 | 3 | 後8 |
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。 | 3 | 後8 |
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。 | 3 | 後7 |
運動の法則について説明できる。 | 3 | 後8 |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 3 | 後8 |
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 3 | 後7 |
力のモーメントを求めることができる。 | 3 | 後1 |
角運動量を求めることができる。 | 3 | 後6 |
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。 | 3 | 後6 |
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。 | 3 | 後2 |
重心に関する計算ができる。 | 3 | 後3 |
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。 | 3 | 後5 |
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。 | 3 | 後4,後7 |
波動 | 波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。 | 3 | 前1 |
横波と縦波の違いについて説明できる。 | 3 | 前1 |
波の重ね合わせの原理について説明できる。 | 3 | 前2 |
波の独立性について説明できる。 | 3 | 前2 |
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。 | 3 | 前2 |
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。 | 3 | 前2 |
ホイヘンスの原理について説明できる。 | 3 | 前4 |
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。 | 3 | 前4 |
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。 | 3 | 前6 |
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。 | 3 | 前8 |
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。 | 3 | 前8 |
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。 | 3 | 前9 |
自然光と偏光の違いについて説明できる。 | 3 | 前11 |
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。 | 3 | 前11 |
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。 | 3 | 前11 |