到達目標
1 日本語の基礎を再確認し、より円滑な日本語表現を獲得すること。
2 ビジネスマナーを意識した、高専卒業生にふさわしい社会人基礎力・表現力を身につけること。
3 日本事情を理解するだけでなく、日本文化の一つとして日本文学の美しさを理解し、鑑賞する力を備えること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 日本語によるコミュニケーションを円滑に行える能力を持つ。 | 日本語によるコミュニケーションが不自由なく行える能力を持つ。 | 日本語によるコミュニケーションが困難である。 |
評価項目2 | 日本語について、高専生にふさわしい確かな読解力と豊かな表現力を備えている。 | 日本語について、高専生にふさわしい読解力と表現力を備えている。 | 高専生にふさわしい日本語の読解力・表現力を備えていない。 |
評価項目3 | 日本の社会事情・習慣・文化等について積極的に理解に努め、受け入れる姿勢を持っている。 | 日本の社会事情・習慣・文化等について理解に努め、受け入れる姿勢を持っている。 | 日本の社会事情・習慣・文化等について理解に努め、受け入れる姿勢が見られない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
留学生を対象とした、日本語学習の授業である。受講生それぞれの日本語能力を見極めたうえで、より高いレベルでの日本語能力が身につくことを目指す。最終的には、日本の高専で学んだという経歴にふさわしい豊かな語彙と正確な表現力・読解力を身に着けることを目指す。
授業の進め方・方法:
前期の15回では、日本語の習得状況を確認し、漢字・慣用句・ことわざ・品詞・文型などのブラシュアップを目指す。後期の15回では、新聞・文学作品・評論・詩・短歌・俳句など様々な形式の日本語に触れ、鑑賞する。DVD,音楽CDなども活用したい。それらの中から、日本の社会事情や文化についても理解を深められるような展開を考えている。また、発表やディスカッションの場も多く設けたい。
注意点:
・課題文を事前に読んでくること。その際には辞書等を使用し、ことばの意味についても理解を深めておくこと。
・前期・後期の試験結果(60%)と、発表・課題等の成果(40%)で総合評価を確定する。必要に応じて再試験を実施する。
・100点を満点とし、60点以上を合格とする。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 自己紹介等簡易スピーチ実施 |
授業の狙い、評価方法、到達目標などについて理解する。
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2週 |
文法1 新聞を読む2 |
慣用句を理解する。 新聞記事の文章や用語に慣れ、正確に内容が理解でき、自分の意見を持つことができる。
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3週 |
文法2 新聞を読む2 |
故事成語を理解する。 新聞記事の文章や用語に慣れ、正確に内容が理解でき、自分の意見を持つことができる。
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4週 |
文法3 随筆を読む1 |
ことわざを理解する。 随筆の文章で日本人の感性や暮らしぶり、季節感を知る。
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5週 |
文法4 随筆を読む2 |
品詞の働きを知る。 随筆の文章で日本人の感性や暮らしぶり、季節感を知る。
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6週 |
文法5 短歌・俳句に親しむ1 |
品詞の働きを知る。 短歌・俳句のルールを知り、季節感を磨き、語彙を増やす。
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7週 |
文法6 評論を読む1 |
和語・漢語・外来語の違いや意味を知る。
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8週 |
(中間試験) |
試験は実施しないが、課題の提出有り。
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2ndQ |
9週 |
文法7 評論を読む2 |
敬語を正しく身につける。 段落の仕組み、文の流れをつかむ。
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10週 |
文法8 小説を読む1 |
敬語を正しく身につける。 段落の仕組み、文の流れをつかむ。
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11週 |
文法9 小説を読む2 |
様々な文の型を理解する。 短編小説を読み、人生観や人間観を導き出す。
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12週 |
文法10 小説を読む3 |
様々な文の型を理解する。 短編小説を読み、人生観や人間観を導き出す。
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13週 |
文法11 小説を読む4 |
様々な文の型を理解する。 短編小説を読み、人生観や人間観を導き出す。
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14週 |
文法12 映画を観る1 |
日本語の映画を観て、感想文を作成する。 作品鑑賞により、日本人の暮らしや考え方、慣習に触れる。
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15週 |
文法13 映画を観る2 |
映画の感想文をもとに、互いの意見を交換する。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
意見文を書く1 |
サンプル作品を読むことで、意見文の書き方をイメージする。
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2週 |
意見文を書く2 |
テーマに従って意見文を執筆、800~1200字で書き上げる。
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3週 |
意見文を書く3 |
執筆した意見文を相互に交換して添削しあう。
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4週 |
ディスカッション1 |
望ましいデイスカッション、望ましくないディスカッションについて考える。
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5週 |
ディスカッション2 |
テーマについて、ディスカッションを実践し、振り返りを行い、改善に努める。
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6週 |
デイスカッション3 |
テーマについて、デイスカッションを実践し、振り返りを行い、改善に努める。
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7週 |
メールで伝える |
メールでのやり取りのルールやマナーを知る。実際にメールを書いて、送信する。
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8週 |
(中間試験) |
試験は実施しないが、課題の提出有り。
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4thQ |
9週 |
プレゼンテーション1 |
800字程度で起承転結の整った発表原稿を作成する。
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10週 |
プレゼンテーション2 |
姿勢・態度、話す速度、表情、声の大きさ、発音の明瞭さを意識して理想的な発表のスタイルを身に着ける。
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11週 |
プレゼンテーション3 |
姿勢・態度、話す速度、表情、声の大きさ、発音の明瞭さを意識して理想的な発表のスタイルを身に着ける。
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12週 |
映画鑑賞 鑑賞文執筆1 |
日本語の映画を観て、意見文を作成する。 作品鑑賞により、日本人の暮らしや考え方、慣習に触れる。
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13週 |
映画鑑賞 鑑賞文執筆2 |
映画の感想文をもとに、互いの意見を交換する。
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14週 |
プレゼンテーション準備 |
後期末試験であるプレゼンテーションの試験を実施する。
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15週 |
プレゼンテーション試験/まとめ |
プレゼンテーションの試験を実施する/一年間を振り返り、自身の歩みを総括する。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。 | 2 | 前3 |
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。 | 2 | 前3 |
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。 | 2 | 前3 |
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。 | 2 | 前6 |
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。 | 1 | 前7 |
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。 | 2 | 前2 |
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。 | 2 | 前8,前9 |
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。 | 3 | 後10,後11 |
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。 | 3 | 後1 |
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。 | 2 | 後2,後7 |
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。 | 2 | 後8 |
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。 | 3 | 後8,後9 |
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。 | 3 | 後4,後5 |
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。 | 3 | 後6 |
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。 | 3 | 前4,後14 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 30 | 30 | 0 | 20 | 20 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 20 | 0 | 20 | 20 | 0 | 90 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |