工業力学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 工業力学
科目番号 4A10 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書 詳細 工業力学 入江敏博著 理工学社。講義配布の演習プリント。参考図書。工業力学入門 伊藤勝悦著 森北出版 ,工業力学 吉村,米内山著 コロナ社
担当教員 中尾 哲也

到達目標

1.静力学において自由物体図から釣合式を立て,解を導出できる.
2.動力学において,並進・回転運動に関する運動方程式を立て,解を導出できる
3.トルク,摩擦,エネルギ,運動量,振動について理解し,問題解決に応用できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1静力学を理解し,式を立て解く,また,応用することができる静力学を理解し,式を立て解くことができる静力学を理解していない
評価項目2運動の三法則を理解し,応用問題を解くことができる運動の三法則を理解している運動の三法則を理解していない
評価項目3剛体の運動について,応用問題を解くことが出来る剛体の運動について,理解している剛体の運動について,理解していない

学科の到達目標項目との関係

JABEE B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
工業力学として重要な剛体の静力学・動力学についての基本を学ぶ
授業の進め方・方法:
基本的に講義を中心として行う
方程式を立てて解き数値を代入して答えを導くことになるので繰り返し演習すること
関数電卓を必携のこと
注意点:
(1)点数配分:中間試験50%、期末試験50% を基準とする
(2)評価基準:「60点以上を合格とする。」 
(3)再試:前期総合,後期総合の再試を行う 再試験は60点以上を合格(60点)とする。 
(4)事前に物理の力学について十分な復習をしておくこと
 

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 SI単位系について SI単位の成り立ちについて理解できる
2週 剛体に働く力について 一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。
3週 力の釣り合いについて 一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。
4週 モーメントの釣り合いについて 力のモーメントの意味を理解し、計算できる。
5週 梁の釣り合い問題 着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。
6週 トラスの問題(節点法) 節点法について理解し,問題を解くことが出来る
7週 トラスの問題(切断法) 切断法について理解し,問題を解くことが出来る
8週 重心について(主に和算による) 重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。
2ndQ
9週 重心について(主に積分による) 重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。
10週 分布力について 分布力について理解し,問題を解くことが出来る
11週 速度,加速度について 速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と距離の関係を説明できる。加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・距離の関係を説明できる。
12週 曲線運動について 曲線運動について理解し,問題を解くことが出来る
13週 角速度,角加速度について 周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。
14週 ダランベールの原理 ダランベールの原理を理解し,応用することが出来る
15週 力と運動方程式 運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。
13週 到達目標 閉じる
力の表し方(力学) 週
力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解できる。 2
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。 2 2
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。 2 2,3
力のモーメントと偶力(力学) 週
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 3 4
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。 3 3,4
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。 2 4
重心(力学) 週
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。 3 5,7
速度と加速度(力学) 週
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と距離の関係を説明できる。 3 7
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・距離の関係を説明できる。 3 11
力と運動の法則(力学) 週
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。 2 13,15
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。 2 15
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。 2 15
回転運動(力学) 週
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。 3
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。
16週
後期
3rdQ
1週 剛体の運動について 剛体の運動について理解し,問題を解くことができる
2週 簡単な慣性モーメント 慣性モーメントについて理解し,計算できる
3週 慣性モーメント(直交軸,平行軸の定理) 直交軸,平行軸の定理を理解し,計算に応用できる
4週 剛体の平面運動 剛体の平面運動について理解し,問題を解くことが出来る
5週 摩擦(静止摩擦,動摩擦,斜面の摩擦) すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。
6週 摩擦(ねじ,くさび,ベルト) ねじ,くさび,ベルトの摩擦問題について理解し,問題を解くことが出来る
7週 仕事とエネルギー(運動エネルギー,位置エネルギー) エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。
8週 仕事とエネルギー(滑車,輪軸,てこ,仕事の原理,機械の効率) 動力の意味を理解し、計算できる。てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。
4thQ
9週 運動量 運動量および運動量保存の法則を説明できる。
10週 角運動量 角運動量および角運動量保存の法則を説明できる。
11週 衝突(直衝突,偏心衝突) 物体が衝突する際にに生じる現象を説明できる。
12週 振動(単振動) 振動現象について,運動方程式で表すことができる
13週 振動(ばね,単振り子) ばね振り子と単振子について説明できる
14週 共振現象について 共振現象について理解し,問題を解くことができる
15週 課題演習 平板および立体の慣性モーメントを計算できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4前2
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4前2
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4前3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4前4,前6,前7
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4前3,前4
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4前4,前6,前7
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4前5,前7,前8,前9,前10
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4前7,前11,前13
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4前11,前13
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4前13,前15
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4前15
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4前15,前16
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4前13,前16
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4前13,前15
仕事の意味を理解し、計算できる。4後8
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4後8,後11
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4後6
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4後7
動力の意味を理解し、計算できる。4後8
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4後5,後6
運動量および運動量保存の法則を説明できる。4後9,後15
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4後1,後12
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4後1,後12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力500000050
専門的能力500000050
分野横断的能力0000000