到達目標
1.機械要素設計に関する専門知識を問題解決に応用できる。
2.要求仕様に対応した機械システムをデザインできる。
3.JIS規格を理解し、設計に適用できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 機械要素設計に関する専門知識を問題解決に応用できる。 | 機械要素設計に関する専門知識を問題解決にある程度応用できる。 | 機械要素設計に関する専門知識を問題解決に応用できない。 |
評価項目2 | 要求仕様に対応した機械システムをデザインできる。 | 要求仕様に対応した機械システムをある程度デザインできる。 | 要求仕様に対応した機械システムをデザインできない。 |
評価項目3 | JIS規格を理解し、設計に適用できる。 | JIS規格を理解し、設計にある程度適用できる。 | JIS規格を理解し、設計に適用できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
機械設計は、まず概念設計に始まり、材料や各種要素の選択、強度計算、生産設計といったプロセスを繰り返した後、得られた設計解を図面化して完結する。本教科では、前期に手巻きウィンチ、後期に空気圧縮機を教材に採り、上記の設計作業を製図の段階まで一貫して行わせ、機械工学の基礎知識を実機の設計に応用する際に必要な基本事項を体得させることを目的とする。
実務経験のある教員による授業科目:この科目は、企業で機器設計を担当していた教員がその経験を活かし、産業機械を題材とした設計製図を行う授業である。
授業の進め方・方法:
上記の学習内容について、授業時間の前半は設計計算及び製図法に関する講義を行い、後半は質疑応答を行いながら、学生が各自の課題(設計仕様)に対する設計計算及び手書き、あるいは3次元CADでのモデリングを行う時間とする。
計算書・3Dモデル・2D図面・組立図などの提出物は、授業の度に設けた提出日までに提出すること。
関連科目:機械設計法、材料力学、工業熱力学
注意点:
設計・計算40%、提出物(略図、計算書、組立図、部品図)の提出20%、提出期日15%、計算書、組立図、部品図の正確さならびに明瞭さ25%。
前期と後期の平均点で通年の評価とする。再試験は行わない。
評価基準:60点以上を合格とする。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
[前期]設計製図課題:手巻きウィンチ 手巻きウインチの概要 |
手巻きウインチの概要について理解する。
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2週 |
ワイヤーロープの選定 |
JIS規格に基づきワイヤーロープを選定ができる。
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3週 |
巻胴の設計 |
巻胴の強度設計、形状設計ができる。
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4週 |
歯車減速装置の設計 |
最適な減速比が得られるように歯車の歯数、モジュールなどを設計ができる。
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5週 |
巻胴軸の設計 |
巻胴軸の強度設計を行い、最適な軸径の設定ができる。
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6週 |
中間軸の設計 |
中間軸の強度設計を行い、最適な軸径の設定ができる。
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7週 |
ハンドル軸の設計 |
ハンドル軸の強度設計を行い、最適な軸径の設定ができる。
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8週 |
ブレーキ装置の設計 |
ブレーキ装置の強度設計、形状設計ができる。
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2ndQ |
9週 |
つめ歯車装置の設計 |
つめ歯車装置の強度設計、形状設計ができる。
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10週 |
フレ-ムの設計 |
フレームの強度設計、形状設計ができる。
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11週 |
巻胴の製図 |
CADで巻胴のモデリングができる。
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12週 |
歯車減速装置の製図 |
CADで歯車減速装置のモデリングができる。
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13週 |
軸の製図 |
CADで軸のモデリングができる。
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14週 |
その他諸要素の製図 |
CADで軸のモデリングができる。
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15週 |
干渉など不具合の修正
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CADで干渉チェック、シミュレーションなどを行い、不具合の修正ができる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
[後期]設計製図課題: 小型空気圧縮機 1. 空気圧縮機の概要と構造 |
空気圧縮機の概要と構造が理解できる。
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2週 |
基本設計 |
空気圧縮機の基本設計が理解できる。
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3週 |
基本設計 |
空気圧縮機の基本設計が理解できる。
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4週 |
部品作成 3D (ピストン、リング) |
CADで部品(ピストン、リング)ができる。
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5週 |
部品作成 3D (クランク軸、連接棒) |
CADで部品(クランク軸、連接棒)ができる。
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6週 |
部品作成 3D (クランク室) |
CADで部品(クランク室)ができる。
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7週 |
部品作成 3D (シリンダ) |
CADで部品(シリンダ)ができる。
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8週 |
部品作成 3D (シリンダヘッド、空気弁) |
CADで部品(シリンダヘッド、空気弁)ができる。
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4thQ |
9週 |
応力解析 |
CAEで応力解析ができる。
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10週 |
応力解析 |
CAEで応力解析ができる。
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11週 |
アセンブリ Fit check |
CADでアセンブリ Fit check ができる。
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12週 |
アセンブリ |
CADでアセンブリができる。
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13週 |
公差設計と製作図 2D (ピストン) |
CADで公差設計と製作図 2D (ピストン)ができる。
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14週 |
公差設計と製作図 2D (クランク軸) |
CADで公差設計と製作図 2D (クランク軸)ができる。
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15週 |
組立図、パーツリスト 2D |
CADで組立図、パーツリスト 2Dができる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 製図 | CADシステムの役割と構成を説明できる。 | 2 | |
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。 | 4 | |
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。 | 4 | |
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプなどの部品図と組立図を作成できる。 | 4 | |
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。 | 4 | |
機械設計 | 機械設計の方法を理解できる。 | 2 | |
標準規格の意義を説明できる。 | 3 | |
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。 | 3 | |
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。 | 3 | |
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。 | 3 | |
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。 | 4 | |
軸の種類と用途を理解し、適用できる。 | 3 | |
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。 | 3 | |
キーの強度を計算できる。 | 3 | |
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。 | 3 | |
滑り軸受の構造と種類を説明できる。 | 3 | |
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。 | 3 | |
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。 | 3 | |
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。 | 3 | |
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。 | 3 | |
歯車列の速度伝達比を計算できる。 | 4 | |
評価割合
| 設計・計算 | 提出物 | 提出期限 | 正確さ・明瞭さ | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 20 | 15 | 25 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |
専門的能力 | 30 | 20 | 15 | 25 | 0 | 0 | 90 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |