概要:
部材のねじり・曲げ・座屈・組合せ応力等について習得する。
前期は丸棒のねじりおよびはりの曲げの変形解析および応力解析に関する能力を養う。
後期は、引張・圧縮とねじり、曲げが同時に作用する複雑な部材の変形解析および組合せ応力の解析、座屈解析、熱応力等に関する解析を行う能力を養う。また、簡単な応用問題を解決する応用力を養う。
実務経験のある教員による授業:この科目は企業で強度設計を担当していた教員が、その経験を活かして授業(後期)を行うものである。
授業の進め方・方法:
できるだけ図等を用いて、視覚的に理解しやすいように実施する。また感覚的に理解が困難と思われる項目は、多くの学生の感覚になじむよう、複数の表現を用いる。なお期限を過ぎたレポートは受け取らない。さらに私語が多いなど受講とみなせない場合や他の学生の妨げとなる受講態度の場合は、早退として取り扱う。
注意点:
定期試験(中間試験は必要に応じて実施する。実施した場合は、期末試験と均等に評価)80%、レポー ト20%で評価する。定期試験・中間試験は、FE試験と同等のレベルで出題する。再試験は必要に応じて行う。原則として1回とする。 評価基準:60点以上を合格とする。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
せん断力とせん断応力 |
部材がうけるせん断力とせん断応力を計算できる。
|
2週 |
丸棒のねじりにおける応力と変形 |
丸棒のねじりによって生じる応力と変形を説明できる。
|
3週 |
ねじりにおけるひずみエネルギー |
ねじりにおけるひずみエネルギーを計算できる。
|
4週 |
コイルばねの変形と応力 |
コイルばねのばね定数と素線に生じる応力を計算できる。
|
5週 |
ねじりとせん断に関する演習 |
ねじりとせん断が作用する部材の応力と変形を計算できる。
|
6週 |
せん断力と曲げモーメント |
せん断力と曲げモーメントを説明できる。
|
7週 |
曲げモーメントをうけるはりの応力と変形 |
曲げモーメントをうけるはりに生じる応力と変形を計算できる。
|
8週 |
せん断力線図と曲げモーメント線図 |
せん断力線図と曲げモーメント線図を作図できる。
|
2ndQ |
9週 |
図心と断面二次モーメント |
図心と断面二次モーメントを計算できる。
|
10週 |
平行軸定理 |
平行軸定理を利用して断面二次モーメントを計算できる。
|
11週 |
はりのたわみ(たわみ函数) |
たわみ函数を計算できる。
|
12週 |
はりのたわみ(重ね合わせの原理) |
重ね合わせの原理を利用してはりのたわみを計算できる。
|
13週 |
はりのたわみ(不静定問題) |
不静定構造におけるはりのたわみを計算できる。
|
14週 |
はりのたわみ演習1 |
はりの任意の点におけるたわみを計算できる。
|
15週 |
はりのたわみ演習2 |
はりに生じる最大応力を計算できる。
|
16週 |
|
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
曲げ、ねじりにおけるひずみエネルギー法1 |
はりの曲げにおけるひずみエネルギーを求めることができる。
|
2週 |
曲げ、ねじりにおけるひずみエネルギー法2 |
曲げ、ねじり、引張によるひずみエネルギーを求めることができる。
|
3週 |
カスティリアーノの定理 |
はりの曲げにおけるカスティリアーノの定理を理解できる。
|
4週 |
曲げ-ねじり-引圧の組合によるはりの変形1 |
曲げ、ねじり、引張の組合によるはりの各部の内力を求めることができる。
|
5週 |
曲げ-ねじり-引圧の組合によるはりの変形2 |
曲げ、ねじり、引張の組合によるはりの変位を求めることができる。
|
6週 |
曲りはりの変形解析1 |
曲りはりの曲げモーメントの分布を求めることができる。
|
7週 |
曲りはりの変形解析2 |
カスティリアーノの定理を用いて、曲りはりの変位を求めることができる。
|
8週 |
応力変換と主応力についての復習 |
組合わせ応力の解析方法を理解できる。
|
4thQ |
9週 |
組合わせ応力1 |
組合わせ応力がかかる場合の主応力、最大せん断応力を求めることができる。
|
10週 |
組合わせ応力2 |
組合わせ応力がかかる場合の主応力、最大せん断応力を求めることができる。
|
11週 |
座屈1 |
座屈が、離散的な力のつり合いで説明可能な飛び移りであることを理解できる。
|
12週 |
座屈2 |
種々の境界条件について、座屈荷重を求めることができる。
|
13週 |
座屈3 |
種々の境界条件について、座屈荷重を求めることができる。
|
14週 |
熱応力1 |
簡単な熱応力の発生事例を理解し、熱応力を求めることができる。
|
15週 |
熱応力2 |
不静定問題の熱応力を求めることができる。
|
16週 |
|
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。 | 4 | |
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。 | 4 | |
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。 | 4 | |
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 | 4 | |
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。 | 4 | |
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。 | 4 | |
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。 | 4 | |
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。 | 4 | |
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。 | 4 | |
仕事の意味を理解し、計算できる。 | 4 | |
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。 | 4 | |
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。 | 4 | |
応力-ひずみ線図を説明できる。 | 2 | |
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。 | 4 | 前1 |
応力とひずみを説明できる。 | 4 | 前1,後7 |
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。 | 4 | 後14,後15 |
断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。 | 2 | 後13 |
棒の自重よって生じる応力とひずみを計算できる。 | 2 | 後12 |
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。 | 4 | |
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。 | 4 | |
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。 | 4 | 後14,後15 |
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。 | 4 | 前2,前4,前5,後9 |
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。 | 4 | 前2,前5 |
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。 | 4 | 前2,前4,前5 |
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。 | 4 | 前6,後5 |
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。 | 4 | 前6,前7,後5 |
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。 | 4 | 前8 |
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。 | 4 | 前7,前15,後3,後8,後9 |
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。 | 4 | 前9,前10 |
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。 | 4 | 前11,前12,前13,前14,前15,後6 |
多軸応力の意味を説明できる。 | 4 | 後8 |
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。 | 4 | 後7,後9 |
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。 | 4 | |
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。 | 4 | 前3,後1 |
カスティリアノの定理を理解し、不静定はりの問題などに適用できる。 | 4 | 後2,後4 |