制御工学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 制御工学
科目番号 5A07 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 使用教科書:技術者のための 自動制御入門 石井次郎著 日本理工出版会   教科書の記述内容の不足分については教員作成のプリントを配布する.
担当教員 中尾 哲也

到達目標

1.シーケンス制御についての基礎が理解できる.
2.制御システムを数学モデル化できる.
3.システムのブロック線図および伝達関数から定性的な性質を導き出すことができる.
4.制御仕様策定から制御系設計までを行うことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1シーケンス制御においてラダーを描けるシーケンス制御においてラダーを理解できるシーケンス制御においてラダーを理解できない
評価項目2伝達関数を活用することができる伝達関数の意味を理解し,計算ができる伝達関数の意味を理解できない
評価項目3フィードバック制御の意味を理解し,活用できるフィードバック制御の意味を理解できるフィードバック制御の意味が理解できない

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-5 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械工学における,機械システムの自動制御に必要なシーケンス制御,フィードバック制御,制御系設計の基本概念と数学表現,理論体系を理解することを目的とする.
授業の進め方・方法:
使用教科書をベースに進める.
シーケンス制御については適宜プリントを配布する.自動制御についても教科書の記載が不十分な所はプリントによって補う.
数学的基礎知識(特に微分方程式とラプラス変換)が必要なため十分に復習しておくこと.
注意点:
(1)点数配分:中間試験50%、期末試験50% を基準とする
(2)評価基準:「60点以上を合格とする。」 
(3)再試:中間試験と期末試験の合計点が合格に達していない場合に行う
(4)事前にラプラス変換について復習しておくこと。本科目は学修単位であるので、授業時間以外での学修が必要であり、これを課題として課す.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シーケンス制御の概要
シーケンス制御の基本的なことが理解できる
2週 シーケンス制御の基礎・タイムチャート,論理回路,自己保持回路 タイムチャート,論理回路,自己保持回路が理解でき,応用できる
3週 シーケンス制御の応用・フリッカ回路,優先回路 シーケンス制御における,フリッカ回路,優先回路を理解できる
4週 自動制御の基礎 自動制御の定義と種類を説明できる.
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる
5週 ラプラス変換・逆変換 制御で使用するラプラス変換,逆変換について理解,説明できる
6週 伝達関数について 伝達関数を説明することがきる
7週 ブロック線図 ブロック線図を用いて制御系を表現できる
8週 時間応答について 制御系の時間応答について理解し説明できる
4thQ
9週 周波数応答について 周波数応答について特性を理解できる
10週 周波数応答の図式表示法について 周波数応答の図式表示法について理解できる
11週 特性方程式と特性根による時間応答について 特性方程式と特性根の関係性が理解できる
12週 特性方程式による安定判別 特性方程式よりラウスやフルビッツの方法で安定判別をすることができる
13週 ナイキストの安定判別について 周波数領域での安定判別を説明できる
14週 フィードバック制御の安定性について フィードバック制御における安定性について理解できる
15週 自動制御の設計法 自動制御の設計について理解し,説明できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御自動制御の定義と種類を説明できる。4前5,前8,後4
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。3前5,後4
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。4前7,後5
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。4前8,後5
伝達関数を説明できる。4前9,後10
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。4前10,後7
制御系の過渡特性について説明できる。4前12,後2
制御系の定常特性について説明できる。4前13,後5
制御系の周波数特性について説明できる。4後2,後5,後9
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。4前5,後3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力500000050
専門的能力500000050
分野横断的能力0000000