化学工学概論

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 化学工学概論
科目番号 5A12 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:橋本健治著, べ一シック化学工学(化学同人)。計算に必要な関数電卓
担当教員 我部 篤

到達目標

1. 化学工業のプロセス、装置の概要を知ることができる。
2. 物質収支、エネルギー収支の計算方法を学ぶことができる。
3. 調湿・乾燥、流体からの粒子の分離に関する基礎理論を理解することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学工業のプロセス、装置の考え方と活用できる。化学工業のプロセス、装置の考え方を有している。化学工業のプロセス、装置の考え方を有していない。
評価項目2物質収支、エネルギー収支の計算方法を行うことできる。物質収支、エネルギー収支の計算方法の考え方を有している。物質収支、エネルギー収支の計算方法の考え方を有していない。
評価項目3調湿・乾燥、流体からの粒子の分離に関する基礎理論を説明することができる。調湿・乾燥、流体からの粒子の分離に関する基礎理論の考え方を有している。調湿・乾燥、流体からの粒子の分離に関する基礎理論の考え方を有していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学工業は、化学的手段だけではなく、多くの物理的・機械的操作のための装置や機械の総合的な組み合わせからなりたっている。化学工学とは、このような化学工業で使用される装置や機器を合理的に設計し、適切な条件で運転操作するための学問である。化学工学概論では、化学プロセスにおける物質・エネルギー収支、化学反応工程の前後にある調湿・乾燥、流体からの粒子の分離方法について学習する。実務経験のある教員による授業科目:この科目は企業で製造・開発等を担当していた教員が、その経験を活かし、工場における化学製品生産の基本となる化学工学について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
教科書およびプリントを用いて授業を進める。
理解度を向上させるため、適宜演習問題や小テストを課し、レポートを提出させる
注意点:
計算に必要な関数電卓を持参すること。中間試験45%、定期試験45%、レポート10%として評価する。60点以上を合格とする。再試を行う。次回の授業範囲を予習し、専門用語の意味等を理解しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 化学工学の基礎 化学工学の工学的意義について理解できる
2週 単位 SI単位系への変換と次元解析ができる
3週 物質収支の基礎 定常操作における物質の流れと物質収支の計算ができる
4週 非定常状態の物質収支 非定常操作における物質収支の計算ができる
5週 化学反応をともなう場合の物質収支 化学反応をともなう場合の物質収支の計算ができる
6週 エネルギー収支の基礎 化学反応をともなう場合のエネルギー収支の計算ができる
7週 エネルギー収支の計算 非定常操作におけるエネルギーを収支の計算を行うことができる
8週 まとめ(中間試験) 中間試験として与えた計算問題を解くことができる
4thQ
9週 調湿操作の基礎 調湿操作の計算に必要となる湿度図表を利用することができる
10週 増湿、減湿、乾燥操作の基礎と計算 湿度図表を用いて増湿、減湿、乾燥操作の計算ができる
11週 分離の原理と分離装置 蒸留などの平衡分離について概要を説明することができる
12週 単蒸留 単蒸留の原理を理解でき、物質収支を立てて、留出・缶出組成などを計算で求められる。
13週 流体からの粒子分離の基礎 重力沈降による流体からの粒子の分離法として終末沈降速度の計算ができる
14週 気体からの粒子の分離 遠心力を用いた気体からの粒子の分離法として、遠心効果を計算することができる
15週 濾過による粒子の分離 ろ過を用いた固液分離法について、Ruthの式を用いて計算ができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。3後1
物質の流れと物質収支についての計算ができる。3後2,後3
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。3後1,後4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力300000030
専門的能力6000001070
分野横断的能力0000000