化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 化学Ⅰ
科目番号 0055 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 前期:4 後期:2
教科書/教材 教科書: 辰巳 敬他著 高等学校理科用化学基礎、化学 数研出版 参考書: 数研出版編集部 リードα 化学基礎+化学 数研出版
担当教員 黒飛 敬

到達目標

1. 化学と人間生活について理解し、説明できる。
2. 物質の構成、構造、性質、質量について理解し、説明できる。
3. 気体および溶液の性質について理解し、説明できる。
4. 物質の変化について理解し、説明できる。
5. 酸・塩基の性質および酸化還元反応について理解し、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学と人間生活について理解し、説明できる。化学と人間生活について理解できる。化学と人間生活について理解できない。
評価項目2物質の構成、構造、性質、質量について理解し、説明できる。物質の構成、構造、性質、質量について理解できる。物質の構成、構造、性質、質量について理解できない。
評価項目3気体および溶液について理解し、説明できる。気体および溶液の性質について理解できる。気体および溶液の性質について理解できない。
評価項目4物質の変化について理解し、説明できる。物質の変化について理解できる。物質の変化について理解できない。
評価項目5酸・塩基の性質および酸化還元反応について理解し、説明できる。酸・塩基の性質および酸化還元反応について理解できる。酸・塩基の性質および酸化還元反応について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
我々の身の回りにある物質やその変化・性質を理解するため、「物質の成り立ち」、「原子の構造とそれから発現する性質」、「化学結合」、「化学反応」などの基礎を習得する。さらに、「日常生活や社会との関連を図りながら物質とその変化への関心を高め、化学的に探究する能力と態度を育てるとともに、化学の基本的な概念や原理・法則を理解させ、科学的な見方や考え方を養う。
授業の進め方・方法:
講義を中心に一部視聴覚教材を用いる。
注意点:
中間試験(40%)と定期試験(60%)により、総合的に評価する。
再試験は必要に応じて行う。
評価基準:60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 化学と人間生活 代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて理解する。
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて理解する。
2週 混合物と純物質・物質とその成分 純物質と混合物の区別ができる。
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。
物質が原子からできていることが説明できる。
単体と化合物の意味と具体例が説明できる。
同素体がどのようなものか説明できる。
3週 原子とその構造 原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。
同位体について説明できる。
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。
4週 イオン 価電子について説明できる。
原子のイオン化について説明できる。
代表的なイオンを化学式で表すことができる。
5週 周期表 原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。
6週 イオン結合とイオンからなる物質 イオン式とイオンの名称を説明できる。
イオン結合について説明できる。
イオン結合性物質の性質が説明できる。
イオン性結晶がどのようなものか理解できる。
7週 分子と共有結合 共有結合がどのようなものか説明できる。
8週 分子の極性と分子間にはたらく力 構造式や電子式により分子を書き表すことができる。
2ndQ
9週 共有結合の物質 共有結合がどのようなものか説明できる。
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。
10週 金属結合と金属 自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。
金属の性質が説明できる。
11週 原子量・分子量・式量 原子の相対質量が理解できる。
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを理解できる。
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。
12週 物質量 分子量・式量がどのような意味をもつか理解できる。
気体の体積と物質量の関係を理解している。
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。
13週 化学反応式と物質量 化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。
化学反応を用いて化学量論的な計算することができる。
14週 物質の三態と状態変化 物質を構成する分子・原子が常に運動していることが理解できる。
水の状態変化が理解できる。
物質の三態とその状態変化を説明できる。
15週 物質の種類と物理的性質 物質の三態とその状態変化を説明できる。
16週
後期
3rdQ
1週 気体の体積 ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。
2週 気体の状態方程式 気体の状態方程式が説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。
3週 混合気体の圧力・実在気体 混合気体の圧力を計算できる。
理想気体と実在気体について理解できる。
4週 溶解とそのしくみ・溶解度 電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。
溶解の仕組みを理解する。
溶解度を計算できる。

5週 希薄溶液の性質・コロイド溶液 希薄溶液の性質・コロイド溶液について理解できる。
6週 化学反応とエネルギー 化学反応とエネルギーについて理解できる。
7週 化学反応の速さとしくみ 化学反応の速さとしくみについて理解できる。
8週 化学平衡 化学平衡について理解できる。
4thQ
9週 酸・塩基 酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)が説明できる。
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。
10週 水の電離と水溶液のpH 電離度から酸・塩基の強弱が説明できる。
pHが説明でき、pHから水素イオン濃度が計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。
11週 中和反応 中和反応がどのような反応であるか説明できる。また、中和滴定の計算ができる。
12週 中和反応と塩について理解できる。
13週 酸化・還元の定義 酸化・還元の定義について理解できる。
14週 酸化・還元と酸化数 酸化数について理解し、計算できる。
15週 酸化剤と還元剤 酸化剤と還元剤について理解できる。
酸化還元反応について説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。2前1
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。2前1
物質が原子からできていることを説明できる。2前2
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。2前2
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。2前2
純物質と混合物の区別が説明できる。2前2
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。2前2
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。2前14
水の状態変化が説明できる。2前14
物質の三態とその状態変化を説明できる。2前14,前15
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。2後1
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。2後2
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。2前3
同位体について説明できる。2前3
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。2前3
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。2前3
価電子の働きについて説明できる。2前4
原子のイオン化について説明できる。2前4
代表的なイオンを化学式で表すことができる。2前4
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。1前5
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。1前5
イオン式とイオンの名称を説明できる。2前6
イオン結合について説明できる。2前6
イオン結合性物質の性質を説明できる。2前6
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。2前6
共有結合について説明できる。2前7,前9
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。2前8,前9
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。2前10
金属の性質を説明できる。2前10
原子の相対質量が説明できる。2前11
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。2前11
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。2前11
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。2前12
気体の体積と物質量の関係を説明できる。2前12
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。2前13
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。2前13
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。2後4
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。2前12
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。2前12
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。2後9
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。2後9
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。2後10
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。2後10
中和反応がどのような反応であるか説明できる。また、中和滴定の計算ができる。2後11
酸化還元反応について説明できる。2後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000