伝熱工学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 伝熱工学
科目番号 0149 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:日本機械学会、「伝熱工学」。参考書:西川兼康・藤田恭伸著、「伝熱学」、理工学社
担当教員 中武 靖仁

到達目標

1.伝熱現象を理論的に理解することができる。
2.基礎的な伝熱計算をすることができる。
3.熱機器の設計、製作を担当することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1伝熱現象を理論的に理解することができる。伝熱現象を理論的にある程度理解することができる。伝熱現象を理論的に理解することができない。
評価項目2基礎的な伝熱計算をすることができる。基礎的な伝熱計算をある程度することができる。基礎的な伝熱計算をすることができない。
評価項目3熱機器の設計、製作を担当することができる。熱機器の設計、製作をある程度担当することができる。熱機器の設計、製作を担当することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
伝熱工学は温度差の結果として物体間に生じる熱の移動形態と移動速度を取り扱う。熱エネルギーを直接取り扱う熱機器などの工業分野だけではなく、多くのいろいろな分野で伝熱の知識が必要とされており、身の回りの自然現象の理解にも役立つ実用的な学問である。伝熱の各現象を物理的に理解し、基礎的な考え方を身につけ、問題の解き方を習得する。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って内容の要点を板書し、説明を行う。その際に、通常よく遭遇する事例を具体的に紹介する。例題および演習問題の解説をとおして、考え方、解き方を学ばせるとともに、適宜、課題をレポートにして提出させ自分のものとして習得させる。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 伝熱工学の意義、熱輸送とその様式
2週 単位と単位系、熱力学と伝熱との関係
3週 熱伝導の基礎
4週 平板の定常熱伝導
5週 円筒の定常熱伝導
6週 拡大伝熱面
7週 非定常熱伝導
8週 以上の復習
2ndQ
9週 対流熱伝達の基礎方程式
10週 管内流の層流強制対流
11週 物体まわりの強制対流層流熱伝達
12週 強制対流乱流熱伝達
13週 自然対流熱伝達
14週 自然対流の相関式
15週 以上の復習
16週
後期
3rdQ
1週 ふく射伝熱の基礎過程
2週 黒体放射
3週 実在面のふく放射特性
4週 ふく射熱交換の基礎
5週 黒体面間および灰色面間のふく射伝熱
6週 ガスふく射
7週 実在ガスを含むふく射伝熱
8週 以上の復習
4thQ
9週 相変化と伝熱、相変化の熱力学
10週 沸騰伝熱の特徴、核沸騰
11週 プール沸騰の限界熱流束、膜沸騰、流動沸騰
12週 凝縮を伴う伝熱
13週 熱交換器の基礎
14週 熱交換器の設計法
15週 以上の復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系熱流体伝熱の基本形態を理解し、各形態における伝熱機構を説明できる。2前1,前2
フーリエの法則および熱伝導率を説明できる。2前3
平板および多層平板の定常熱伝導について、熱流束、温度分布、熱抵抗を計算できる。2前4,前5
対流を伴う平板の定常熱伝導について、熱流束、温度分布、熱通過率を計算できる。2前6,前7,前8
ニュートンの冷却法則および熱伝達率を説明できる。2前9
自然対流と強制対流、層流と乱流、温度境界層と速度境界層、局所熱伝達率と平均熱伝達率を説明できる。2前10,前11
平板に沿う流れ、円管内の流れ、円管群周りの流れなどについて、熱伝達関係式を用いることができる。2前12,前13,前14,前15
黒体の定義を説明できる。2後1,後2
プランクの法則、ステファン・ボルツマンの法則、ウィーンの変位則を説明できる。2後3,後4
単色ふく射率および全ふく射率を説明できる。2後5,後6,後7,後8

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
基礎的能力0000000
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000