トライボロジー

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 トライボロジー
科目番号 0179 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 トライボロジー 第2版 (山本雄二、兼田楨宏、理工学社)。配布資料
担当教員 和泉 直志

到達目標

1.相対運動を行う2面間の摩擦・摩耗現象の本質の理解
2.各種潤滑機構、潤滑状態の理解
3.表面損傷の種類と発生機構に関する理解
4.トライボ問題への対応を検討できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
相対運動を行う2面間の摩擦・摩耗現象を理解できる.機械要素の固体接触面に生ずる現象を説明できる.接触現象について説明できる.接触現象について説明できない.
流体潤滑について理解できる.機械要素の潤滑面を流体潤滑理論で説明できる.流体潤滑理論を理解し説明できる.流体潤滑理論が説明できない.
表面損傷の種類と発生メカニズムを説明できる.発生した接触面損傷の原因が特定でき,対策を提案できる.接触面損傷の種類と発生メカニズムを説明できる.接触面損傷の種類と発生メカニズムを説明できない.

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
トライボロジーとは、“摩擦、摩耗、潤滑”を工学的に取り扱う学問分野である。
本講義では、トライボロジー関連の諸問題における基本的な原理・原則、およびその考え方を習得することを目的とする。
授業の進め方・方法:
基本的な項目について解説する。また、講義内容に対応したレポート課題を与える。
注意点:
中間試験と期末試験の平均が60点以上を合格とする.再試験は必要に応じて行う。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 トライボロジーとは(身の回りにおける現象) トライボロジーが関わる身の回りの現象を説明できる.
2週 トライボロジーと事故 機械や装置で起こった事故をトライボロジーの視点から説明できる.
3週 表面(表面の構造、吸着、ぬれ性) 固体表面の構造と,物理吸着,化学吸着,液体による「ぬれ」を説明できる.
4週 接触(ヘルツ接触、真実接触理論)1 いずれも平滑な球体と平面,円筒と平面の接触における変形と接触応力が計算できる.
5週 接触(ヘルツ接触、真実接触理論)2 粗さを有する面の接触における真実接触面積の概念と,摩擦摩耗における役割を説明できる.
6週 すべり摩擦1 摩擦力の起源を説明できる.
7週 すべり摩擦2 Junction Growthの概念と潤滑剤の効果について説明できる.
8週 表面損傷(摩耗、焼付き、転がり疲れ)1 摩耗の分類(凝着,アブレッシブ,フレッチング)について説明できる.
4thQ
9週 表面損傷(摩耗、焼付き、転がり疲れ)2 表面の温度上昇と焼付き発生条件,転がり疲れ現象について説明できる.
10週 流体潤滑1 レイノルズ方程式が導出できる.
11週 流体潤滑2 レイノルズ方程式を各種トライボ要素に適用できる.
12週 弾性流体潤滑1 弾性流体潤滑理論を流体潤滑理論との違いから説明できる.
13週 弾性流体潤滑2 弾性流体潤滑理論による諸現象の説明と油膜厚さの計算ができる.
14週 境界潤滑 境界潤滑のメカニズムと極圧添加剤の働きについて説明できる.
15週 潤滑剤(潤滑油・グリース・固体潤滑剤) 潤滑油,グリース,固体潤滑剤の摩擦摩耗低減原理について説明できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力100000010
専門的能力900000090
分野横断的能力0000000