制御工学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 制御工学
科目番号 0183 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 使用教科書:技術者のための 自動制御入門 石井次郎著 日本理工出版会   教科書の記述内容の不足分については教員作成のプリントを配布する.
担当教員 中尾 哲也

到達目標

1.シーケンス制御についての基礎が理解できる.
2.制御システムを数学モデル化できる.
3.システムのブロック線図および伝達関数から定性的な性質を導き出すことができる.
4.制御仕様策定から制御系設計までを行うことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1シーケンス制御においてラダーを描けるシーケンス制御においてラダーを理解できるシーケンス制御においてラダーを理解できない
評価項目2伝達関数を活用することができる伝達関数の意味を理解し,計算ができる伝達関数の意味を理解できない
評価項目3フィードバック制御の意味を理解し,活用できるフィードバック制御の意味を理解できるフィードバック制御の意味が理解できない

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-5 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械工学における,機械システムの自動制御に必要なシーケンス制御,フィードバック制御,制御系設計の基本概念と数学表現,理論体系を理解することを目的とする.
授業の進め方・方法:
基本的に授業冒頭に専門用語の英単語テストをし,答案の提出を以て出席に代える.
使用教科書をベースに進める.
シーケンス制御については適宜プリントを配布する.自動制御についても教科書の記載が不十分な所はプリントによって補う.
数学的基礎知識(特に微分方程式とラプラス変換)が必要なため十分に復習しておくこと.
注意点:
(1)点数配分:中間試験50%、期末試験50% を基準とする
(2)評価基準:「60点以上を合格とする。」 
(3)再試:前期総合,後期総合の再試を行う
(4)本科目は学修単位であるので、授業時間以外での学修が必要であり、これを課題として課す.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シーケンス制御の概要 シーケンスの基本が分かる
2週 リレーシーケンス制御の基礎 タイムチャートと論理回路 タイムチャートと論理回路が理解できる
3週 リレーシーケンス制御の基礎回路 自己保持回路と優先回路 自己保持回路と優先回路の意味が理解できる
4週 リレーシーケンス制御の応用回路 フリッカ回路 フリッカ回路の意味とシーケンス図が理解できる
5週 自動制御とは 自動制御の定義と種類を説明できる
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる
6週 複素数 複素数の復習によってより複素数について理解できる
7週 ラプラス変換 制御で使うラプラス変換について理解できる
8週 ラプラス逆変換 制御で使う逆ラプラス変換について理解できる
2ndQ
9週 伝達関数 伝達関数を説明できる。
10週 ブロック線図 ブロック線図を用いて制御系を表現できる。
11週 ブロック線図の簡単化 ブロック線図を用いて制御系を表現できる。
12週 時間応答 過渡応答の表現 制御系の過渡特性について説明できる。
13週 時間応答 基本6要素の応答 制御系の過渡特性について説明できる。
14週 時間応答 過渡応答特性のパラメータ 制御系の過渡特性について説明できる。
15週 周波数応答 周波数応答の表現 制御系の周波数特性について説明できる。
16週
後期
3rdQ
1週 周波数応答 ベクトル軌跡 制御系の周波数特性について説明できる。
2週 周波数応答 ボード線図 制御系の周波数特性について説明できる。
3週 安定判別 特性方程式と安定の概念 特性方程式の意味を理解し,安定の概念を理解できる
4週 根軌跡法 根軌跡の意味を理解し,説明できる
5週 安定判別 ラウスの安定判別法 安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。
6週 安定判別 フルビッツの安定判別法 安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。
7週 安定判別 ナイキストの安定判別法 安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。。
8週 制御系の性能 定常偏差 制御系の定常特性について説明できる。
4thQ
9週 制御系の性能 過渡偏差と速応性 制御系の性能について理解し,説明できる
10週 制御系の性能 ゲイン余裕と位相余裕 ゲイン余裕と位相余裕について理解し,説明できる
11週 制御系の性能 ナイキスト線図とボード線図のゲイン余裕と位相余裕 ナイキスト線図とボード線図のゲイン余裕と位相余裕について理解し,説明できる
12週 制御系の性能 共振値と共振角周波数 共振値と共振角周波数について理解し,説明できる
13週 制御系の特性補償 位相進み補償 位相進み補償について理解し,説明できる
14週 制御系の特性補償 位相遅れ補償 位相遅れ補償について理解し,説明できる
15週 制御系の特性補償 フィードバック補償 フィードバック補償について理解し,説明できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御自動制御の定義と種類を説明できる。2
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。2
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。2
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。3
伝達関数を説明できる。3前9
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。3前10
制御系の過渡特性について説明できる。3前12,後2
制御系の定常特性について説明できる。3前13,後5
制御系の周波数特性について説明できる。3後2,後5
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合20000000200
基礎的能力10000000100
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000