応用物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用物理Ⅰ
科目番号 0217 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:総合物理2(数研出版) 参考図書:リードα 物理基礎・物理(数研出版)
担当教員 原田 豊満

到達目標

1.波動の基礎的な内容が理解できる。
2.波動の具体的な問題を解くことができる。
3.放射線の基礎的な内容が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1波動の基礎的な内容が理解できる。波動の基礎的な内容をおおよそ理解できる。波動の基礎的な内容が理解できていない。
評価項目2波動の具体的な問題を解くことができる。基本的な波動の具体的な問題を解くことができる。波動の具体的な問題を解くことができない。
評価項目3放射線の基礎的な内容が理解できる。放射線の基礎的な内容をおおよそ理解できる。放射線の基礎的な内容が理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2年生の物理で学んだ基礎的な知識をもとにして、波動、および放射線等について学ぶ。また論理的な思考力を養成する。
授業の進め方・方法:
基本的には、教科書に沿って授業を行う。物理は、概念を直観的にとらえることが重要であるので、教科書や板書の内容の理解に努めるとともに、具体的な問題を自分で解く必要がある。したがってレポート等で課された問題は、できるだけ自分で考えて提出すること。またレポートは、期限を過ぎたものは受け取らない。さらに私語が多いなど受講とみなせない場合や他の学生の妨げとなる受講態度の場合は、早退として取り扱う。
注意点:
定期試験(中間試験は必要に応じて実施する。中間試験を行う場合は、期末試験と中間試験を均等に評価する)70%、レポート30% とする。ただし定期試験を受験しなかった場合は、レポート点は0点とする。再試は必要に応じて実施するが、実施しないこともある。再試験を実施する場合は、1回と する。 評価基準:60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 波動、波の発生 振動の伝達であることを理解できる。
2週 波の要素 波長、振動数、周期、位相などについて理解できる。
3週 重ね合わせの原理1 重ね合わせについて、理解できる。
4週 重ね合わせの原理2 重ね合わせについて、具体的な問題を解くことができる。
5週 波の干渉 強めあう条件と弱めあう条件を理解できる。
6週 定常波1 定常波ができるメカニズムを図と数式の両面から理解できる。
7週 定常波2 定常波の形状ともとの波の波長の関係を理解できる。
8週 波の屈折1 波の屈折について、理解できる。
2ndQ
9週 波の屈折2 屈折の法則を用いて、具体的な問題を解くことができる。
10週 波の回折 回折について、説明できる。
11週 音波と弦の振動 定常波の一つであることを理解し、具体的な問題を解くことができる。
12週 気柱の振動 定常波の一つであることを理解し、具体的な問題を解くことができる。
13週 ドップラー効果1 音源または観察者が動く場合のドップラー効果を理解できる。
14週 ドップラー効果 2 音源と観察者が動く場合のドップラー効果を理解し、具体的な問題を解くことができる。
15週 ドップラー効果 3 音波が反射する場合のドップラー効果について、説明することができる。
16週
後期
3rdQ
1週 光の速さ 光の速さの測定の歴史を理解し、真空中の光速を覚えている。
2週 偏光 光波の振動方向とそれが制限された偏光について、説明できる。
3週 光の反射 反射の法則を理解し、問題を解くことができる。
4週 光の屈折1 屈折の法則が光にも適用できることを理解し、問題を解くことができる。
5週 光の屈折2 相対屈折率を絶対屈折率から求めることができる。
6週 全反射 全反射について理解し、臨界角を求めることができる。
7週 光のスペクトル 光の色が波長の違いに基づくことを説明できる。
8週 光の散乱 光の散乱およびそれにより起こる現象を説明することができる。
4thQ
9週 光の分散 光の振動数による屈折率の違いから分散が起こることを説明できる。
10週 ヤングの実験1 同位相の単色光による干渉の結果生じる実験結果について説明できる。
11週 ヤングの実験2 ヤングの実験による波長の計算方法が説明できる。
12週 回折格子 回折格子の構造とその作用およびヤングの実験と同様の現象が起こることを理解できる。
13週 放射線とその性質1 放射性同位体と放射能、放射線について説明できる。
14週 放射線とその性質2 放射線の種類、性質、強度、生物への影響について説明できる。
15週 放射線の利用 放射線の産業への利用について事例を挙げて説明することができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3前2
横波と縦波の違いについて説明できる。2前4
波の重ね合わせの原理について説明できる。3前3
波の独立性について説明できる。2前3
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3前5
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3前6
ホイヘンスの原理について説明できる。2前8,前10
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3前8,前9,前10
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。3前8
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3前11
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3前11
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。3前13,前14,前15
自然光と偏光の違いについて説明できる。2後2
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。2後3,後4
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。2後7

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力4000001050
専門的能力2000001030
分野横断的能力1000001020