材料力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 材料力学Ⅱ
科目番号 0251 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教材:  材料力学(村上 敬宜,森北出版)参考図書:材料力学演習,村上 敬宜,森 和也,森北出版)、材料力学(チモシェンコ、東京図書)
担当教員 青野 雄太,原田 豊満

到達目標

1.丸棒のねじり、はりの曲げの問題を解析できる。
2.引張・圧縮・ねじり・曲げが同時に作用する場合の変形解析と応力解析ができる。
3.座屈解析ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1丸棒のねじり、はりの曲げの問題を解析できる。丸棒のねじり、はりの曲げの問題をおおよそ解析できる。丸棒のねじり、はりの曲げの問題を解析できない。
評価項目2引張・圧縮・ねじり・曲げが同時に作用する場合の変形解析と応力解析ができる。引張・圧縮・ねじり・曲げが同時に作用する場合の変形解析と応力解析がおおよそできる。引張・圧縮・ねじり・曲げが同時に作用する場合の変形解析と応力解析ができない。
評価項目3座屈解析ができる。座屈解析がおおよそできる。座屈解析ができない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
部材のねじり・曲げ・座屈・組合せ応力等について習得する。
前期は丸棒のねじりおよびはりの曲げの変形解析および応力解析に関する能力を養う。
後期は、引張・圧縮とねじり、曲げが同時に作用する複雑な部材の変形解析および組合せ応力の解析、座屈解析、自重による応力、熱応力等に関する解析を行う能力を養う。また、簡単な応用問題を解決する応用力を養う。
授業の進め方・方法:
できるだけ図等を用いて、視覚的に理解しやすいように実施する。また感覚的に理解が困難と思われる項目は、多くの学生の感覚になじむよう、複数の表現を用いる。なお期限を過ぎたレポートは受け取らない。さらに私語が多いなど受講とみなせない場合や他の学生の妨げとなる受講態度の場合は、早退として取り扱う。
注意点:
定期試験(中間試験は必要に応じて実施する。実施した場合は、期末試験と均等に評価)80%、レポー ト20%で評価する。定期試験・中間試験は、FE試験と同等のレベルで出題する。再試験は必要に応じて行う。原則として1回とする。 評価基準:60点以上を合格とする。


授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 せん断力とせん断応力 部材がうけるせん断力とせん断応力を計算できる。
2週 丸棒のねじりにおける応力と変形 丸棒のねじりによって生じる応力と変形を説明できる。
3週 ねじりにおけるひずみエネルギー ねじりにおけるひずみエネルギーを計算できる。
4週 コイルばねの変形と応力 コイルばねのばね定数と素線に生じる応力を計算できる。
5週 ねじりとせん断に関する演習 ねじりとせん断が作用する部材の応力と変形を計算できる。
6週 せん断力と曲げモーメント せん断力と曲げモーメントを説明できる。
7週 曲げモーメントをうけるはりの応力と変形 曲げモーメントをうけるはりに生じる応力と変形を計算できる。
8週 せん断力線図と曲げモーメント線図 せん断力線図と曲げモーメント線図を作図できる。
2ndQ
9週 図心と断面二次モーメント 図心と断面二次モーメントを計算できる。
10週 平行軸定理 平行軸定理を利用して断面二次モーメントを計算できる。
11週 はりのたわみ(たわみ函数) たわみ函数を計算できる。
12週 はりのたわみ(重ね合わせの原理) 重ね合わせの原理を利用してはりのたわみを計算できる。
13週 はりのたわみ(不静定問題) 不静定構造におけるはりのたわみを計算できる。
14週 はりのたわみ演習1 はりの任意の点におけるたわみを計算できる。
15週 はりのたわみ演習2 はりに生じる最大応力を計算できる。
16週
後期
3rdQ
1週 はりの曲げにおけるひずみエネルギー法 はりの曲げにおけるひずみエネルギーを求めることができる。
2週 カスティリアーノの定理 はりの曲げにおけるカスティリアーノの定理を理解できる。
3週 曲りはりの変形解析1 曲りはりの曲げモーメントの分布を求めることができる。
4週 曲りはりの変形解析2 カスティリアーノの定理を用いて、曲りはりの変位を求めることができる。
5週 曲げ-ねじり-引圧の組合によるはりの変形1 曲げ-ねじり-引圧の組合によるはりの各部の荷重を求めることができる。
6週 曲げ-ねじり-引圧の組合によるはりの変形2 曲げ-ねじり-引圧の組合によるはりの変位を求めることができる。
7週 応力変換と主応力についての復習 応力変換と主応力の意味および工学的が意義を説明できる。
8週 組合わせ応力1 組合わせ応力の解析方法を理解できる。
4thQ
9週 組合わせ応力2 組合わせ応力がかかる場合の主応力、最大せん断応力を求めることができる。
10週 座屈1 座屈が、離散的な力のつり合いで説明可能な飛び移りであることを理解できる。
11週 座屈2 種々の境界条件について、座屈荷重を求めることができる。
12週 棒の自重による応力とひずみ 棒の自重が荷重となり得ることを理解し、簡単な問題を解くことができる。
13週 断面が変化する棒の応力とひずみ 断面が変化する棒の応力とひずみを材料力学の範囲で説明することができる。
14週 熱応力1 簡単な熱応力の発生事例を理解し、熱応力を求めることができる。
15週 熱応力2 不静定問題の熱応力を求めることができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。3前1
応力とひずみを説明できる。2前1,後7
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。3後14,後15
応力-ひずみ線図を説明できる。2
断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。2後13
棒の自重よって生じる応力とひずみを計算できる。2後12
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。3
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。2後14,後15
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。3前2,前4,前5,後9
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。3前2,前5
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。3前2,前4,前5
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。3前6,後5
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。3前6,前7,後5
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。3前8
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。3前7,前15,後3,後8,後9
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。3前9,前10
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。3前11,前12,前13,前14,前15,後6
多軸応力の意味を説明できる。2後8
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。3後7,後9
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。3
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。3前3,後1
カスティリアノの定理を理解し、不静定はりの問題などに適用できる。3後2,後4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力200000525
専門的能力4000001050
分野横断的能力200000525