科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 地学
科目番号 1E06 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「地学基礎」数研出版
担当教員 大塚 史子

到達目標

地球環境に配慮した工学に取り組むために基本的なアースサイエンスの基礎知識を身に付ける。
1. 宇宙における太陽系を構成する惑星としての地球の特徴および太陽系の進化を説明できる。
2. 地震・火山などの地殻変動メカニズムについて説明できる。
3. 大気・海洋相互のエネルギー循環について理解し、それらを気象現象と結びつけて説明できる。
4. 地球の環境問題、日本の自然災害について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1宇宙を構成する天体の一つである地球の特徴を理解し、地球が属する太陽系の進化について説明できる。さらに、太陽の活動が日常の生活とどう関わっているのか考察できる。宇宙を構成する天体の一つである地球の特徴を理解し、地球が属する太陽系の進化について説明できる。宇宙を構成する天体の一つである地球の特徴を理解せず、地球が属する太陽系の進化について説明できない。
評価項目2地震と火山噴火のメカニズムについて説明することができ、さらに地球内部の構造と関係付けて説明できる。地震と火山噴火のメカニズムについて説明することができる。地震と火山噴火のメカニズムについて説明することができない。
評価項目3大気・海洋の構造と関連づけて、日本の気象変化を説明できる。さらに、地球の熱収支の不均衡が大気・海洋の大循環を吹き起こすメカニズムを説明できる。大気・海洋の構造と関連づけて、日本の気象変化を説明できる。大気・海洋の構造と関連づけて、日本の気象変化を説明できない。
評価項目4地球の環境問題、日本の自然災害について説明できる。さらに、環境保全や防災に関して工学的視点で考えることができる。地球の環境問題、日本の自然災害について説明できる。地球の環境問題、日本の自然災害について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
私たちが住む地球は、広大な宇宙を構成する天体の一つであり、太陽系に属する地球の気候変動は太陽活動と密接に関わっています。また、個体としての地球のダイナミックな活動(地震や火山活動など)は、現在の豊かな大地をもたらしましたが、時として大きな災害を引き起こします。気候変動や地球活動が引き起こす自然災害から身を守るためには、地学的知識が必要不可欠です。本授業では、地球環境保全や防災などの工学分野に必要となるアースサイエンスに関する基礎知識を身につけること、また地学現象や防災について自ら考え、分析できるようになることを目的とします。
授業の進め方・方法:
太陽系における惑星としての地球、地震や火山に代表される活動する地球、大気・海水の順に地学的な基礎知識・概念を習得します。その後、地層・古生物から地球誕生以来の地球史を学び、現在の地球環境問題や自然災害へと授業を進めます。最後に、地球が属する広大な宇宙について学びます。板書を中心に、教科書の図を参照するとともに、必要に応じて映像教材を用いて説明します。
注意点:
授業の進め方は教科書の記載順序と異なるとともに、一部記載のない事項についても取り扱うので、しっかりとノートを取りながら受講してください。
中間試験50%、期末試験50%として評価する。再試験は行わない。評価基準:60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 (天文1):太陽系の天体 太陽系が太陽を中心にその周りを周回する惑星・小天体で構成されていることを説明できる。
2週 (天文2):惑星の形成とその進化 地球型惑星と木星型惑星の相違点を列挙して分類できる
3週 (固体地球1):地球の構造 地球の形と大きさ、地球内部の構造を説明できる。
4週 (固体地球2)プレートの運動 プレート運動とマントル対流の関係を説明できる。
5週 (固体地球3)地震と地殻変動 地震発生のメカニズムを断層運動の観点から理解し、地震に伴う地殻変動について説明できる。
6週 (固体地球4)火山 マグマの活動である火山噴出のしくみを理解し、成因から火成岩の分類ができる。
7週 (気象1)地球の熱収支 大気圏の構造・成分を理解するとともに、太陽の放射エネルギーによる地球の熱収支を説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 (気象2)大気と海水の運動 大気・海洋の鉛直構造を説明できるとともに、熱収支の不均衡が大気の大循環を引き起こし、ひいては海流を駆動するしくみを説明できる。
10週 (地球史1)地層の形成 風化した岩石が、侵食・運搬・堆積作用を経て、地層が形成される過程としくみを説明できる。
11週 (地球史2)古生物の変遷 地球史における生物の変遷から、地球環境の歴史を説明できる。
12週 (地球環境1)地球環境の科学 地球温暖化など人間活動と関わる地球環境問題の具体例を列挙するとともに、それらの原因・対策について説明できる。
13週 (地球環境2)日本の自然環境 日本で起こる自然災害について列挙するとともに、防災について考えることができる。
14週 (宇宙1)太陽と恒星 太陽のエネルギー源や構造、太陽活動のようすを理解するとともに、太陽をはじめとする恒星の一生を説明できる。
15週 (宇宙2)宇宙のすがた ビッグバンによる宇宙の誕生を理解し、宇宙の構造・進化を説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。3
地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。3
陸地および海底の大地形とその形成を説明できる。3
地球の内部構造を理解して、内部には何があるか説明できる。3
マグマの生成と火山活動を説明できる。3
地震の発生と断層運動について説明できる。3
地球科学を支えるプレートテクトニクスを説明できる。3
プレート境界における地震活動の特徴とそれに伴う地殻変動などについて説明できる。3
大気圏の構造・成分を理解し、大気圧を説明できる。3
大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。3後1
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。3
海水の運動を理解し、潮流、高潮、津波などを説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000