情報リテラシー

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 情報リテラシー
科目番号 1E12 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 (1)高専機構 情報セキュリティ教材 「K-SEC情報モラル教材」(高専機構 「情報システムユーザーガイドライン」「低学年教材」)(2)最短距離でゼロからしっかり学ぶPython入門(技術評論社)
担当教員 加藤 直孝

到達目標

1.初歩的なコンピューターアーキテクチャーを理解できる.
2.コンピューターのOSと対話ができる.
3.コンパイル等に必要なコンピューター環境を独力で構築できる.
4.Pythonの初歩的なプログラミングができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1CPU, メモリー, ディスク間のやり取りが理解できる.CPU, メモリー, ディスクを意識してコンピューターを操作できる.CPU, メモリー, ディスクの区別がつかない
評価項目2対話している対象をはっきり理解している.対話先のモジュールが異なることを理解している.コンピューター全体としてのみ理解できる.
評価項目3コンピューターの各環境設定の意味合いを理解できる.ソフトウェアに関する指示書に従って環境設定ができる.コンピューターの環境設定ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目は,Pythonで小さなプログラムが書けるようになることを目的とする.同時にコンピューターに関する基本的な知識を習得する.特に重要なのはデータには型があり,そのデータにアルゴリズムを適用することで,コンピューターが動作していることを理解することである.授業では,適宜,高専機構が準備した情報セキュリティー教材を活用し,情報セキュリティーの常識も増やしていく.
授業の進め方・方法:
学習においては,自宅での独習が重要である.単に教科書を読むだけではなく,自分でPC(Personal Computer)ソフトウェアの環境を整備し,教科書の内容を入力し理解を進める必要がある.授業では,高専が独自に準備した情報セキュリティー教材と,Pythonの入門教科書を使用して進める.あくまで自宅における学習が前提となる.可能な限り反転授業を行うので,黙って座っていれば,教えてもらえると思わないこと.授業とは自宅学習でわからなかったことを質問する場所であると理解すること.ソフトウェアをコンパイルできるPC環境を必要とするため,自分専用のノートブックPCを持つ必要がある.パソコンについては下記注意点を参照.
注意点:
パソコン:
メモリー8GB,HDD/SDD 256GB以上の64bitノートブックパソコンが必要である.できればメモリー16GB(16GB拡張可能なものでもよい,オンボードのメモリーなら16Gが望ましい), SDD 500GB, 64bit core i5/Ryzen5以上のノートブックパソコンが望ましい.お勧めできるPCとしては,安い順にLenovo ThinkPad E14, T14, X13, P14sなどである.MacBookでも,もちろん問題はないが,授業でMacの操作を取り上げて説明はしない.Windows10 Home/ProのWSL2でLinux kernelが動作するので,学習におけるMacの優位性は高いとは.授業ではMicrosoft 365 Teamsを使って課題を提出する.Teamsの使い方等は授業中に説明するので,Microsoft 365を使った経験がなくても心配する必要はない.ウィルス感染対策ソフトは学校のライセンスを使えるので各自で買う必要はない.Microsoft 365も同様.遠隔授業では,自宅でインターネット回線を必要とする.
教科書:
(1)高専機構 情報セキュリティ教材 「K-SEC情報モラル教材」(高専機構 「情報システムユーザーガイドライン」「低学年教材」)
(2)最短距離でゼロからしっかり学ぶPython入門(技術評論社):学校での教科書販売に含まれる予定.
(3)入門Python3(Bill Lubanovic,斎藤康毅監訳,長尾高弘訳,オライリー・ジャパン):学校での教科書販売には含まれないが,プログラミングでは必要となる.
評価方法詳細:
発表 50%,授業への参加度合,授業中の質問,課題提出,その他で 50% を目安として評価する.60点以上を合格とする.再試は行わない.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
コンピュータープログラミン関連する色々な話をする.
1冊の教科書を読むことを決意すること.
2週 Pythonをインストールする.
タイピング練習の課題を出す.
Pythonをインストールし,IDLEを用いてHello world!を書く
3週 IDLEを用いて,数値計算やカレンダーの表示を行う.
ファイルの拡張子や文字コードなど,基本的なことを学ぶ.タイピングテスト用のWebをクラスみんなで決める.
IDLEをもちいて,モジュールのインポートができる.
4週 Windows Terminal, WSL2とUbuntu, Anacondaの環境整備を行う. 自分の力でPCの環境の準備ができる.
5週 変数とシンプルなデータ型を学ぶ 変数への情報の代入を通して,Expressionとはなにか,Statementとは何かを理解できる.
6週 リストを学ぶ リストの色々な操作を理解でき活用できる.
7週 辞書について学ぶ Pythonによる辞書の活用方法が理解でき活用できる.
8週 ユーザー入力とwhileループについて学ぶ プログラムとユーザーのインターラクションを行うプログラムが書ける.
2ndQ
9週 関数について学ぶ 初歩的な関数に関しては各自が学習し,ここではできるだけ,lambda関数など高度な内容の話をする
10週 クラスについて学ぶ 非常に簡単なクラスを作ることができる.
11週 ファイルと例外について学ぶ ファイルのオープン・クローズと言った基本的なプログラムが書ける.
12週 第何週に行うかは未定であるが,文字コードに関する説明をする. ASCIIコード表が理解できる.
13週 同じく第何週に行うかは未定であるが,高専機構 「情報システムユーザーガイドライン」を活用し,セキュリティー教育を実施する ネットワーク接続するコンピューターに関する,基礎的なセキュリティーが理解できる.
14週 予備 予備
15週 予備 予備
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。2前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。2前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13
変数の概念を説明できる。2前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13
データ型の概念を説明できる。2前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。2前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。2前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。1前1,前2,前3,前4
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。2前1,前2,前3,前4
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。2前1,前2,前3,前4
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。1前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合05000050100
基礎的能力000001010
専門的能力0500002070
分野横断的能力000002020