科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 公共
科目番号 2E03 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『政治・経済資料』東京法令出版(教科書)
担当教員 大矢野 栄次

到達目標

①経済と経済学・経済政策について理解できるよう何なる。また、素民主主義の基本原理について理解できるようになる。
②日本国憲法の基本原理、日本の政治機構などについて理解する。
③現代経済のしくみを基礎的な経済理論の観点から理解し、国民経済の動向および、政府の役割と日本経済が抱える課題を考える力をつける。
④自らの意見を理論的に説明する能力を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1民主主義の本質を理解したうえで自らの意見を的確に述べることができる。民主主義の本質を理解できる。民主主義を構成する語彙を理解できていない。
評価項目2日本国憲法の成り立ちと本質を理解で、自らの意見を述べることができる。日本国憲法の基本原理を理解できる。日本国憲法の基本原理を理解できない。
評価項目3経済学の基本的な知識をいかして自らの経済状況について意見を論述できる。経済学の基本的な知識を理解している。経済学の基本的な知識を理解できていない。
評価項目4戦後日本経済の歩みを理解し、今後の経済状況について自らの意見を表明できる。戦後日本経済の歩みを理解しできる。戦後日本経済の歩みを理解しできない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
広い視野を持ち、民主主義の本質への理解を深め、現代における政治、経済、国際関係などについて客観的に理解し、公正な判断力の涵養を目指します。前期では政治分野、後期では経済学分野を取り扱い、現代社会における政治、経済問題について主体的に考えられるようになりましょう。
授業の進め方・方法:
基本的には座学中心です、毎回授業終了時に質疑を行います。皆さんの理解度の確認も兼ねています。
注意点:
成績評価は、レポート(100%)の割合で算出する。60点以上が合格となる。
次回以降の授業範囲の専門用語の意味等を理解しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の進め方や成績評価について理解できる。
2週 日常生活の中の自然科学 錯覚と認識について学ぶ
3週 パラドックスの世界観 論理が正しくても結論が間違っている世界を学ぶ。
4週 人口問題とAI AIロボットの反逆と革命の可能性について学ぶ
5週 政治と言葉 言葉によって価値観が異なり、政治の世界に影響があることを学ぶ。
6週 国際化の定義 英語のinter-nationalizationと日本語の国際化の相違について学ぶ 
7週 歴史に学ぶことの重要性 愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ、例を日本の経験から説明する。
8週 潮帆と八幡信仰 八幡信仰の意味を考えると「魏志倭人伝の世界」が見えて来る。
2ndQ
9週 阿蘇神社と草壁吉見神社 この2つの宮から下り宮と祟り宮の歴史が説明される。
10週 聖徳太子と日本の歴史 聖徳太子は何処に居たのか?九州王朝論の仮説例を説明する。
11週 朝鮮戦争と日本経済 日本経済の発展の要因と朝鮮戦争との関係を理解できる。
12週 経済学的な考え方-1 ボトル・ネック、機会費用、一物一価の法則、裁定取引について学ぶ
13週 経済学的な考え方-2 江戸時代の大阪堂島に始まる投機と先物市場のメカニズムについて学ぶ
14週 経済学的な考え方-3 失業は何故生じるのか?どうしたら失業は無くなるのか?についてケインズ経済学の世界を説明する。
15週 経済学的な考え方-4 デフレ経済・インフレ経済に対応した財政・金融政策の在り方について説明する。
16週 エピローグ まとめ
後期
3rdQ
1週 イントロダクション 経済と経済学 経済と経済学について説明できる
2週 産業革命と資本主義経済 産業革命の意義について説明できる。
3週 資本主義と社会主義(計画経済) 社会主義と資本主義経済の違いについて説明できる
4週 市場経済 市場原理予定調和説 市場の機能という理想とその限界について理解できる
5週 市場の失敗と寡占・独占・経済成長と景気 市場の機能とその限界について理解できる
6週 市場の失敗と失業問題、ケインズ革命 失業の問題と経済政策の在り方について理解できる
7週 有効需要の理論と政府の経済政策 財政学の基本的な概念を理解し、日本の財政状況の意味について理解できる
8週 景気循環と経済変動 景気の短期的な変動とその要因について理解できる。
4thQ
9週 経済成長理論について 経済成長と戦後の日本経済の状況について理解できる
10週 大航海時代と植民地主義 資本主義と植民地主義との関係について説明できる。
11週 国際貿易と国際分業について、リカードの比較生産費説 国際貿易の必要性について理解できる
12週 自由貿易主義とグローバリズム 固定相場制度と変動相場制度との相違について理解し、プラザ合意とバブル経済の発生について理解できる
13週 国家と法 主権を理解する
14週 民主主義と選挙 民主主義の歴史を理解する
15週 東西冷戦と世界のおもな政治体制 世界の政治制度の概要を理解する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3前15,後10,後11,後12
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。3後2,後3,後4,後10,後11,後12
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3後10,後11,後12,後15
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3後10,後11,後12,後15
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。3後7
公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3後8
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3後2,後3,後13,後14,後15
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3後1,後2,後3,後10,後11,後12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力00000100100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000