リテラシー実践

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 リテラシー実践
科目番号 3E01 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:『現代文B』(明治書院)※後期の授業では、適宜レジュメなどを配布する。 参考図書:国語辞典、漢和辞典 
担当教員 常木 佳奈

到達目標

1. 文章を的確に読み取り、ありありと感受し、自分なりの判断を持つことができる。
2. 他者とのコミュニケーションを図るために、語彙力を身につけ、適切な表現・伝達ができる。
3. 情報を収集・整理する能力を身につけ、その情報をもとに報告・論文を作成することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1文学作品を正確に、豊かに読み味わえる。文学作品を正確に読解できる。文学作品を正確に読解できない。
評価項目2自分の理解を適切に表現し、伝達できる。自分の理解を表現し、伝達できる。自身の理解を表現し、伝達できない。
評価項目3情報を収集・整理し、報告・論文を作成できる。情報を収集し、まとめることができる。情報を収集し、論文としてまとめることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
日本語で書かれた文章、特に評論を多く読み、内容の理解、要約文の作成を通して、よりよく思索するための基本的な日本語力を培う。また、相手を意識して、自分の考えを適切に表現・伝達する能力の伸長を目指す。あわせて、言語としての日本語の性格を理解し、ことばによる表現・理解とは何かについての認識を深め、進んで読書する態度を培う。
授業の進め方・方法:
・前期は、現代文を中心とした授業を展開する。後期は、実用的な文章について学ぶとともに、小論文を執筆するトレーニングを行う。
・現代文の授業では、あらかじめ本文をよく読んで授業を受けること。また、内容の理解とともに、原文を声に出して読み、日本語のもつ美しいリズムに慣れ親しんでほしい。
注意点:
【事前学習】
・現代文の授業では、指定された教科書の本文頁をあらかじめ読んでから授業に臨むこと。その際には必ず辞書を使用し、ことばの意味についても理解を深めておくこと。
【成績評価】
・満点を100点とし、60点以上の者を合格とする。
・定期試験(前期期末、後期中間)50%、学年末レポート25%、そのほか(課題・小テストなど)25%を目安として評価する。
・出席状況や課題提出状況、受講態度などを考慮し、必要と認めた場合、再試験の実施や課題などの再提出を課す。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション 授業の進め方について
現代文編 評論「模倣と『なぞり』」ほか
論理的な文章を読み、論理の構成や展開を把握する。
2週 現代文編 評論「模倣と『なぞり』」ほか 難解な用語について調べ、論旨を正確に捉える。
3週 現代文編 評論「模倣と『なぞり』」ほか 論旨を客観的に理解し、筆者の考察を論理的に捉える。
4週 現代文編 小説「捨てない女」ほか 場面設定を整理し、初読時の疑問を共有する。
5週 現代文編 小説「捨てない女」ほか 比喩と想像力が生み出すことばの広がりを味わう。
6週 現代文編 評論「陰翳礼賛」ほか 論理的な文章を読み、論理の構成や展開を把握する。
難解な用語について調べ、論旨を正確に捉える。
7週 現代文編 評論「陰翳礼賛」ほか 論旨を客観的に理解し、筆者の美意識を確認する。
8週 現代文編 評論「陰翳礼賛」ほか 日本文化論を執筆にチャレンジする。
2ndQ
9週 現代文編 小説「舞姫」ほか 場面設定を整理し、初読時の疑問を共有する。
10週 現代文編 小説「舞姫」ほか 語りの時制や文体・時代背景などを意識し、物語を読み味わう。
11週 現代文編 小説「舞姫」ほか 語りの時制や文体・時代背景などを意識し、物語を読み味わう。
12週 現代文編 小説「舞姫」ほか 本文を踏まえ、人生で最も大事なものについて考える。
13週 現代文編 評論「地図の想像力」ほか 論理的な文章を読み、論理の構成や展開を把握する。
難解な用語について調べ、論旨を正確に捉える。
14週 現代文編 評論「地図の想像力」ほか 論理構成を追い、人間と世界との多様な関係について考える。
15週 前期のまとめ(14週目の後に期末試験を実施し、15週目に答案返却・解説をする) 2ndQの学習内容を復習し、前期のまとめを行う。
16週
後期
3rdQ
1週 文章表現編 インターネットの利用上の注意 情報リテラシーについての知識を得る。
身の回りのコミュニケーションツールについて、適切な利用方法を考える。
2週 文章表現編 実用的な文章について学ぶ:さまざまな文章を知る(敬語表現ほか) 文章にはどのような種類があるか理解する。
文章表現の基礎知識を習得する。
3週 文章表現編 実用的な文章について学ぶ:電子メール 電子メールの基本構造を理解する。
4週 文章表現編 実用的な文章について学ぶ:電子メール さまざまなバリエーションの電子メールを作成する。
5週 文章表現編 実用的な文章について学ぶ:改まった手紙 手紙文の基本構造(「前文」「主文」「末文」「後付」)を理解し、改まった手紙を作成する。
6週 文章表現編 実用的な文章について学ぶ:添え状 添え状の用途を理解し、さまざまなバリエーションの添え状を作成する。
7週 文章表現編 小論文の執筆に向けて 小論文の執筆へ向けて、引用の方法や引用・参考文献のまとめ方を身に着ける。
8週 中間試験 3rdQの学習内容を復習する。
4thQ
9週 文章表現編 小論文の執筆① 小論文の基本的な型を理解し、自身の小論文テーマを設定する。
10週 文章表現編 小論文の執筆② 小論文のテーマを確定させ、必要な情報を収集する。
11週 文章表現編 小論文の執筆③ 収集した情報から自身のテーマを深める。
深めたテーマについて、自分の意見を文章としてまとめる。
12週 文章表現編 小論文の執筆④ 収集した情報から自身のテーマを深める。
深めたテーマについて、自分の意見を文章としてまとめる。
13週 文章表現編 小論文の執筆⑤
小論文のテーマを見つけ、収集した情報からテーマを深める。
深めたテーマについて、自分の意見を文章としてまとめる。
14週 文章表現編 小論文の執筆⑥ これまでに執筆した各自の小論文を振り返り、文章表現などのブラッシュアップを行う。
15週 後期のまとめ(14週目の後に期末試験を実施し、15週目に答案返却・解説をする) 4thQの学習内容を復習し、後期のまとめを行う。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3前1,前6,前13,前15,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3前2,前3,前7,前8,前15,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3前4,前5,前9,前10,前11,前12,前14,前15
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3前1,前4,前5,前6,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3前1,前4,前5,前6,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3前2,前3,前7,前8,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3前2,前3,前7,前8,前15
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3後3,後4,後5,後6,後8
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3後1,後2
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3後1,後2
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3後1,後2
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3後1,後2

評価割合

試験学年末レポートそのほか合計
総合評価割合502525000100
基礎的能力40252500090
専門的能力100000010
0000000