数学3A

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 数学3A
科目番号 3E04 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 1.田代 嘉宏・難波 完爾 編 新編 高専の数学3(森北出版株式会社)2.田代 嘉宏 編 新編 高専の数学3問題集(第2版)(森北出版株式会社)3.日本数学教育学会高専・大学部会教材研究グループ(TAMS)編集 ドリルと演習シリーズ 微分積分(電気書院)
担当教員 原田 哲夫

到達目標

1.1変数関数の微分および積分に関する標準的な問題を解くことができる。
2.2変数関数の微分に関する標準的な問題を解くことができる。
3.2変数関数の積分に関する標準的な問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目11変数関数の微分および積分に関する発展的な問題を解くことができる。1変数関数の微分および積分に関する標準的な問題を解くことができる。1変数関数の微分および積分に関する標準的な問題を解くことができない。
評価項目22変数関数の微分に関する発展的な問題を解くことができる。2変数関数の微分に関する標準的な問題を解くことができる。2変数関数の微分に関する標準的な問題を解くことができない。
評価項目32変数関数の積分に関する発展的な問題を解くことができる。2変数関数の積分に関する標準的な問題を解くことができる。2変数関数の積分に関する標準的な問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
微分積分は、工学や自然科学を含む現代科学の必須の基礎概念である。2年生で学習した1変数関数の微分・積分を発展させて学ぶ。さらに2変数以上の関数の微分・積分の概念と計算能力を養成する。そして、微分・積分を使って様々な問題を解決できるようになることを目指す。
授業の進め方・方法:
授業は教科書に沿った分かりやすい講義を目指す。しかし1、2年生で学んだことを踏まえた内容であり、またこれまで以上に抽象的で高度な数学を学ぶことになる。イメージをつかんで内容を理解すること、学んだことを応用して問題を解決することを心掛けてほしい。
授業を実りあるものにするために、数学に興味を持って、前向きに受講することを期待する。
注意点:
年2回の定期試験に加えて中間試験を2回課す。定期試験:小テスト・課題等=7:3、中間試験:小テスト・課題等=1:1で評価し、最終評定は100点に換算する。
60点以上を合格とする.
年度末の再試験は、必要と判断すれば行う.
授業予定の教科書該当ページを事前に読んでおくこと。  

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 復習と発展学習(数列・関数の極限および微分) 数列・関数の極限および微分に関する計算をすることができる。
2週 第2次導関数と曲線の凹凸 2次以上の導関数を求めることができる。
3週 逆関数とその導関数 逆関数の定義を理解し、その導関数の計算ができる。
4週 逆三角関数と導関数 逆三角関数を理解している。逆三角関数の導関数を求めることができる。
5週 曲線の媒介変数方程式 関数の媒介変数表示を理解し、その導関数を計算できる。
6週 極座標と曲線 極座標の定義を理解し、曲線を極座標で表すことができる。
7週 平均値の定理 平均値の定理や、その応用である関数の増減との関係を理解してい
る。
8週 不定形の極限 ロピタルの定理を理解し、不定形の極限を求めることができる。
2ndQ
9週 べき級数 べき級数の定義を理解し、その収束半径を求めることができる。
10週 高次導関数 2次以上の導関数を求めることができる。
11週 テイラーの定理 テイラーの定理を理解し、関数をべき級数に展開することができる。
12週 復習と発展学習(不定積分および定積分) 数学IIAで学習した関数の積分に関して、総合的な問題を解くことができる。
13週 主な関数の不定積分 不定積分の公式を用いて、主な関数の計算ができる。
14週 分数関数の積分 不定積分の公式を用いて、基本的な分数関数の計算ができる。
15週 正弦、余弦の分数関数の積分 正弦、余弦を含めた分数関数の積分計算をすることができる。
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 和の極限値としての定積分 定積分の定義を理解している(区分求積法)。
2週 面積・体積 様々な曲線で囲まれた図形の面積や回転体の体積を求めることができる。
3週 曲線の長さ いろいろな曲線の長さを求めることができる。
4週 広義積分 広義積分の概念を理解している。
5週 2変数関数 2変数関数の定義域やグラフを理解している。
6週 偏導関数 いろいろな関数の偏導関数を求めることができる。
7週 合成関数の偏導関数 合成関数の偏微分法を利用した計算ができる。
8週 2変数関数の平均値の定理 2変数関数の平均値の定理の概要を理解している。
4thQ
9週 2変数関数の極大・極小 基本的な関数について、2次までの偏導関数を計算できる。
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。
10週 陰関数定理 陰関数定理の概要を理解している。
11週 条件付き極大・極小 偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。
12週 重積分 2重積分の定義を理解している。
2重積分を累次積分になおして計算することができる。
13週 極座標による重積分 極座標に変換することによって2重積分を計算することができる。
14週 変数変換による重積分 変数変換することによって2重積分を計算することができる。
15週 重積分の応用 2重積分を用いて、基本的な立体の体積を求めることができる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3前7
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3前1
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3前1
合成関数の導関数を求めることができる。3前1
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3前1
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3前4
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3前2,前7,前8,前10
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3前2
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3前1
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3前2,前10
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3前5
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3前12,前13
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3前12,前14,前15
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3後1
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3前14,前15
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3後2
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3後3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3後2
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3後5
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3後7
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3後9
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3後9,後11
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3後12
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3後13
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3後15
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3前11
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3前11

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他(課題)合計
総合評価割合65000035100
基礎的能力5000002575
専門的能力0000000
分野横断的能力1500001025