電磁気学2

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電磁気学2
科目番号 3E08 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:山口昌一郎 著 「基礎電磁気学」電気学会
担当教員 山本 哲也

到達目標

1.電界の計算が出来る。
2.静電容量の計算が出来る。
3.磁気現象を数式により理解し、電磁力の計算が出来る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.電界の計算が出来る。1電界の計算について応用問題も含む複合問題のほとんどをとくことが出来る。電界について基礎を理解し基礎的問題のほとんどを計算及び理解することが出来る。1.電界について基礎を理解しておらず、その計算や解き方の理解が出来ていない
2.静電容量の計算が出来る。静電容量について詳しく理解し、複合問題のほとんどを解くことが出来る。静電容量についてその基礎を理解し、基礎問題のほとんどを解くことが出来る。静電容量について、基礎問題の解き方を理解していない。
3.磁気現象を数式により理解し、電磁力の計算が出来る。磁気現象を数式により深く総合的に理解し、電磁力に関する複合問題のほとんどの計算が出来る。磁気現象の基礎を理解し、電磁力に関する基礎問題のほとんどの計算が出来る。磁気現象の基礎を理解出来ず、電磁力に関する基礎問題のほとんどの計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気あるいは磁気は直接我々の目で見ることができず、抽象的に考え、数式に頼ることが多いため、理解しにくい学問のように考えがちであるが、きわめて簡単な現象から取り上げて、それを十分に理解し、明確な概念を把握し、複雑な問題に進むようにして取り組みやすくして行く。そして、電気工学全部門の履修の基礎を養う。
授業の進め方・方法:
学生は板書された内容をきちんとノートし、授業中の演習問題を着実に理解することが求められる。定期的に、学生に問題や章末の練習問題を割り当て、解答を板書、説明をさせ、全員参加で解法に習熟を図る。
注意点:
授業終了時に示す課題についてレポートを作成すること。
前期中間試験20%、定期試験20%、後期の中間試験20%、定期試験20%、課題レポート20%の合計評価とする。
中間試験および期末試験の再試験は行わない。
前期総合評価および後期総合評価に対して再試験を1回のみ実施する。
評価基準:60点以上を合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 クーロンの法則 クーロンの法則を理解し、電荷間にはたらく力についての計算ができる。
2週 ガウスの法則Ⅲ
(ガウスの法則の理解)
ガウスの法則の基本的考えを理解できる。
3週 ガウスの法則Ⅱ
(ガウスの法則の適用)
様々な帯電体についてガウスの法則を適用し、各種計算ができる。
4週 静電界の計算Ⅰ
電気双極子
電気双極子の意味を理解しそのまわりの空間における電界と電位が計算できる。
5週 静電界の計算Ⅱ
(電気映像法)
電気影像法を理解し、これを用いた各種計算が出来る
6週 静電場エネルギー 静電場におけるエネルギーの概念を理解し各種計算が出来る。
7週 静電容量 静電容量の意味を理解し各種計算が出来る。
8週 コンデンサーの接続 静電容量の接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。
2ndQ
9週 誘電体と誘電分極 誘電体と分極、及び、電束密度を説明できる。
10週 誘電体中の静電界 誘電体中の電界についての概念や電束の概念について説明や計算が出来る。
11週 誘電体境界面での境界条件 誘電体境界面での境界条件を理解し各種計算が出来る。
12週 誘電体中に蓄えられるエネルギーと力 誘電体中に蓄えられるエネルギーの概念を理解し各種計算が出来る。
13週 電荷と電流 電荷と電流の関係を理解する。
14週 オームの法則
ジュールの法則
オームの法則を用いた計算ができる。
ジュールの法則を用いた計算ができる。
15週 電源と起電力 電源と起電力について理解する。
16週 定常電流界 定常電流界について理解する。
後期
3rdQ
1週 電流による磁界、アンペアの右ねじの法則 電流による磁界、アンペアの右ねじの法則を理解する。
2週 ビオ・サバールの法則Ⅰ 電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて説明でき、簡単な磁界の計算に用いることができる。
3週 ビオ・サバールの法則Ⅱ 電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて説明でき、簡単な磁界の計算に用いることができる。
4週 アンペアの周回積分の法則Ⅰ 電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて説明でき、簡単な磁界の計算に用いることができる。
5週 アンペアの周回積分の法則Ⅱ 電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて説明でき、簡単な磁界の計算に用いることができる。
6週 ベクトルポテンシャル ベクトルポテンシャルを理解する。
7週 電磁力、ローレンツ力 電磁力、ローレンツ力を理解する。
8週 磁性体 磁性体について説明できる。
4thQ
9週 磁性体の境界条件 磁性体の境界条件について説明できる。
10週 磁性体の磁化 磁性体の磁化について説明できる。
11週 永久磁石 永久磁石について理解する。
12週 電磁誘導の法則 電磁誘導の法則について理解し、簡単な計算ができる。
13週 磁気回路Ⅱ 磁気回路を用いて磁界の計算ができる。
14週 インダクタンス インダクタンスにつきて計算ができる。
15週 磁界に蓄えられるエネルギー 磁界に蓄えられるエネルギーについて理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4前1
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4前2,前3,前4,前5,前7,前8,前9,前10,前11,前12
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4前3,前5,前7,前8,前9,前11
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4前9,前10,前11,前12,前13
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4前7,前8
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4前8
静電エネルギーを説明できる。4前6,前12,前15
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。4後8,後9,後10
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる。4後2,後3
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。4後4,後5
磁界中の電流に作用する力を説明できる。4後6,後7
ローレンツ力を説明できる。4後7
磁気エネルギーを説明できる。4後15
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。4後12
自己誘導と相互誘導を説明できる。4後14
自己インダクタンス及び相互インダクタンスを求めることができる。4後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題レポート合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000