概要:
電気回路、電子回路は電気電子工学の様々な科目の内容を理解する上で重要な科目である。本実験では、3年次までに座学で学ぶ直流・交流回路やディジタル電子回路に関する実験を行う。また、4年次で学ぶ半導体素子に関する実験を予習をかねて行う。実験により、実際の現象と理論の相違点を確認したり、報告書作成を習熟することを目的とする。
授業の進め方・方法:
クラスを6班に分け、班ごとに異なる項目を取り上げてすべての実験・演習を実施する。
報告書は1人1部作成する。報告書は実験が終了した次の週に、出席を取った後に提出する。不完全な報告書については、再実験とする場合もある。実験前の予習を必ず行い、データの記録、まとめ及び考察など報告書は必要な内容を分かり易く充実したものとすること。
関連科目 電気回路Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、ディジタル電子回路、アナログ電子回路、電気機器実験
注意点:
60点以上を合格とする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス、実験における安全教育 |
実験における安全についての知識を身につける。
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2週 |
レポートの書き方について |
レポートの体裁、書き方が理解できている。
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3週 |
ブリッジ回路 |
ホイートストンブリッジ回路の原理を理解し、測定できる。
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4週 |
オシロスコープの原理と波形観測(各種測定、発振器、正弦波、実効値、位相測定) (1) |
オシロスコープを用いて、各種測定ができる。
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5週 |
オシロスコープの原理と波形観測(各種測定、発振器、正弦波、実効値、位相測定) (2) |
オシロスコープを用いて、各種測定ができる。
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6週 |
交流信号測定 |
各種受動素子の交流に対する応答を理解する。
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7週 |
単相交流回路の電力測定 |
三電圧計法により電力を測定し、力率を求めることができる。
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8週 |
半導体素子の特性評価(1) |
各種ダイオードの動作を理解し、測定できる。
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4thQ |
9週 |
半導体素子の特性評価(2) |
トランジスタの動作を理解し、測定できる。
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10週 |
テスタの原理とテスタによる各種測定(直流回路、分流器、倍率器、LED) |
テスタの原理とテスタによる各種測定(直流回路、分流器、倍率器、LED) の原理 を理解し、精度の高い測定方法を身につける。
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11週 |
テブナンの定理・重ね合わせの理 |
テブナンの定理・重ね合わせの理を実際の回路で確認し、原理を理解する。
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12週 |
論理ゲート回路(1) |
デジタル回路の論理ゲート個々の動作と、組み合わせ回路の動作が理解できる。
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13週 |
論理ゲート回路(2) |
デジタル回路の論理ゲート個々の動作と、組み合わせ回路の動作が理解できる。
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14週 |
実験に関連する演習、再実験、報告書の整理 |
実験に関連する演習、再実験、報告書の整理をする。
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15週 |
実験に関連する演習、再実験、報告書の整理 |
実験に関連する演習、再実験、報告書の整理をする。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | 後2,後4 |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | 後1,後2,後4 |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | 後1,後3,後5 |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | 後1,後5 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | 後1,後2,後5 |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | 後1 |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | 後1 |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | 後1 |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | 後1 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 4 | 後1,後2 |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 4 | 後2 |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 4 | 後2 |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 4 | 後14 |
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。 | 4 | 後9 |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 4 | 後11 |
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。 | 4 | 後8 |
網目電流法を用いて回路の計算ができる。 | 4 | 後14 |
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。 | 4 | 後8 |
電子回路 | ダイオードの特徴を説明できる。 | 4 | 後10 |
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。 | 4 | 後13 |
分野別の工学実験・実習能力 | 電気・電子系分野【実験・実習能力】 | 電気・電子系【実験実習】 | オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。 | 4 | 後6,後7 |
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。 | 4 | 後1 |
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。 | 4 | 後5,後6 |
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。 | 4 | 後5,後6 |
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。 | 4 | 後9 |
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。 | 4 | 後8 |
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。 | 4 | 後10 |
共振について、実験結果を考察できる。 | 4 | 後10 |
ダイオードの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。 | 4 | 後3 |
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。 | 4 | 後3 |
論理回路の動作について実験結果を考察できる。 | 4 | 後4 |
ディジタルICの使用方法を習得する。 | 4 | 後4,後5,後6 |