機械工学概論

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械工学概論
科目番号 4E12 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 塚田ほか:機械設計法(第3版) 森北出版および配布プリント、現物
担当教員 原田 豊満,中武 靖仁

到達目標

1.材料力学の概要を理解できる。
2.熱・流体力学の概要を理解できる.
3.熱・流体エネルギーの概要を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1材料力学の概要を理解できる。 材料力学の概要を概ね理解できる 。材料力学の概要を理解できない。
評価項目2熱・流体力学の概要について正しく説 明できる.熱・流体力学の概要について理解でき る. 熱・流体力学の概要について理解できない.
評価項目3熱・流体エネルギーの概要について正しく説 明できる.熱・流体エネルギーの概要について理解でき る. 熱・流体エネルギーの概要について理解できない.

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
電気電子工学技術者にとっても必要である機械工学の基礎的な知識を学ぶ。具体的には、まず部材の強度に関する材料 力学を学んだあと、熱・流体力学、および熱・流体エネルギーの基礎につ いて学び,電気電子工学の分野に利用されている機械工学の基礎知識を修得する。
実務経験のある教員による授業科目:この科目は企業で強度設計を担当していた教員が、その経験を活かし、部材の強 度に関する材料力学について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
教科書および配布プリント等に基づいて授業を進める。また現物を見せて、理解させることがある。さらに課題レポートにまとめて提出させることがある。機械の諸現象を理解し、実務に活用できる機械工学を学習する貴重な機会であることに留意し、熱心に学習すること。また私語が多いなど受講とみなせない場合や他の学生の妨げとなる受講態度の場合は、早退として取り扱う。
また教員が経験した工場での実務経験を関連する内容を扱う授業において紹介することにより、学習内容と実務の関係についての理解の一助とする。
注意点:
定期試験の結果で評価する。中間試験(コロナ感染状況等により中間試験が実施できないときはレポートで評価する)と期末試験は同じ割合で評価する。ただし課題レポートを提出 させた場合は、課題レポートも評価対象とする。 再試験は1回のみとし、その際の成績は60点を上限とする。 評価基準:60点以上を合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 材料力学の目的と引張における内力 材料力学の目的と引張における内力を理解できる。
2週 材料の機械的性質(引張) 材料の機械的性質(引張)を理解できる。
3週 静的強さ、疲れ強さ 静的強さ、疲れ強さを説明できる。
4週 引張、圧縮 引張、圧縮荷重がかかる部材の応力、ひずみ、伸びを計算できる。
5週 せん断、丸棒のねじり せん断がかかる機械要素の応力およびねじりがかかる丸棒の応力、ねじれ角が計算できる。
6週 はりの曲げ はりの曲げモーメントの分布と曲げ応力が計算できる。
7週 座屈と応力集中 座屈と応力集中について理解できる。
8週 以上の復習 1~7回までの講義について理解できる。
2ndQ
9週 水力発電、水力エネルギー、ピトー管、ベルヌーイの式 水力発電、水力エネルギーの基礎について理解する。
10週 風力発電、風力エネルギー、レイノルズ数、揚力、運動量の式 風力発電、風力エネルギーの基礎について理解する。
11週 サイクロン掃除機、粒子の分離、抗力、粘性、浮力 遠心分離の基礎について理解する。
12週 ラジエター、クーラー、熱交換器、伝熱の3形態 熱交換器、伝熱の基礎について理解する。
13週 熱機関、ガソリン機関、ディーゼル機関、カルノーサイクル 熱機関、サイクルの基礎について理解する。
14週 火力発電、蒸気タービン、蒸気サイクル、ランキンサイクル、原子力発電 火力発電、蒸気サイクルの基礎について理解する。
15週 答案返却と補足事項 学習事項を概観できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計標準規格の意義を説明できる。3前9
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。3前7,前12
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。3前10
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。3
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。3前11
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。3前13
力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。3
応力とひずみを説明できる。3前1,前2,前3,前4
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。3
許容応力と安全率を説明できる。3
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。3前4,前7
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。3前5
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。3
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。3
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。3
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。3前6
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。3
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。3
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力50000050100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000