概要:
コンピュータの知識をもとに、各種の応用機器について理解を深め、マイクロコンピュータ(マイコン)を各種機器や計測装置に応用し基本的なシステム構成ができるようにする。マイコン装置による計測や制御に使用するセンサ活用の基礎能力を修得する。
授業の進め方・方法:
ワンチップマイコン、電気電子計測、計算機アーキテクチャⅡ、アナログ電子回路、ディジタル電子回路、プログラミングなどの知識を総合して、簡単なマイコンシステムの提案ができるようにする。まず基本装置を用いて回路構成、インターフェース機能の学習を経てテストプログラムの動作を理解する。次に各種センサーについて学習し種々のマイコン装置への応用能力を養成する。その後電子回路CADを活用したマイコン装置設計例に発展させる。半導体の英文規格資料も使用し、英語による特別講義の実施と併せ、技術者としてのコミュニケーション能力養成についても配慮する。
注意点:
関連参考書:組み込みシステムのハードウェア設計入門講座 坂巻佳壽美 電波新聞社、センサと計測で学ぶPICマイコン講座 秦明宏 CQ出版社など
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
マイコンとその組み込みシステム開発手順 |
マイコンの基本構成及び組み込みシステムの開発手順を説明できる。
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2週 |
マイコンの構成要素 |
マイコン内部の主要要素について説明できる。
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3週 |
マイコンを用いたシステムの具体例 |
システム例を挙げマイコンを用いる理由を示して説明できる。
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4週 |
マイコンを用いた基本装置の回路と製作 |
マイコンに関連する基本入出力回路を説明し簡易な組み立てができる。
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5週 |
マイコンを用いたテストプログラム |
デバッガーを用いテストプログラムでマイコンの動作確認ができる。
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6週 |
マイコンのプログラミング |
テストプログラムの動作を説明できる。
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7週 |
A/D変換、D/A変換及び各種インターフェース |
アナログとデジタルの入出力について説明できる。
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8週 |
中間まとめ |
中間試験により理解を確認する。
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4thQ |
9週 |
各種センサ回路(1) |
CdS, 距離センサを活用できる。
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10週 |
各種センサ回路(2) |
音響センサの入力処理ができる。
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11週 |
マイコン応用に関連する特別英語講義 |
マイコンに関連した研究や装置に関する英語講義を聴講しその概要を理解できる。
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12週 |
電子回路CADとプリント基板設計(1) |
電子回路設計CADを用いて基本回路図が作成できる。
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13週 |
電子回路CADとプリント基板設計(2) |
電子回路設計CADの基本回路図からプリント基板用のパターン図が作成できる。
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14週 |
マイコンを用いたシステムの提案 |
マイコン基板とセンサ等を組み合わせてマイコン装置を提案できる。
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15週 |
提案の評価とまとめ |
提案する装置のブロック図、プログラムのフローチャートを提示できる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 情報リテラシー | 情報リテラシー | 論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。 | 2 | 後4 |
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。 | 3 | 後2 |
グローバリゼーション・異文化多文化理解 | グローバリゼーション・異文化多文化理解 | それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。 | 2 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 4 | 後9 |
電子回路 | 演算増幅器の特性を説明できる。 | 4 | 後9 |
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。 | 4 | |
計測 | A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。 | 3 | 後7 |
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。 | 4 | 後9 |
情報系分野 | プログラミング | 代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。 | 3 | |
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。 | 3 | |
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 3 | |
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。 | 3 | |
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。 | 3 | |
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。 | 3 | |
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。 | 3 | |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。 | 3 | |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。 | 2 | |
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。 | 2 | |
総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 2 | |