マイコン応用

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 マイコン応用
科目番号 4E15 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:センシング入門 西原 主計編 河原崎 徳之他共著、オーム社 / 教材:各種半導体規格資料(英語)、配布プリント
担当教員 池田 隆

到達目標

1.マイクロコンピュータを利用した簡単な機器の仕組みを説明できる。
2.マイクロコンピュータとセンサを組み合わせた基本回路の利用ができる。 
3.アイデアを簡単なマイコン装置を用いて実現できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(不可)
評価項目1マイクロコンピュータを利用した簡単な機器の仕組みを説明できる。機器の仕組みの要素を明示できる。マイクロコンピュータを利用した簡単な機器の仕組みを説明できない。(不可)
評価項目2マイクロコンピュータとセンサを組み合わせた基本回路の利用ができる。マイクロコンピュータとセンサを組み合わせた基本回路の説明ができる。マイクロコンピュータとセンサを組み合わせた基本回路の利用ができない。
評価項目3アイデアを簡単なマイコン装置を用いて実現できる。アイデアを簡単なマイコン装置を用いた構成で説明できる。アイデアを簡単なマイコン装置を用いて実現できない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
コンピュータの知識をもとに、各種の応用機器について理解を深め、マイクロコンピュータ(マイコン)を各種機器や計測装置に応用し基本的なシステム構成ができるようにする。マイコン装置による計測や制御に使用するセンサ活用の基礎能力を修得する。
授業の進め方・方法:
ワンチップマイコン、電気電子計測、計算機アーキテクチャⅡ、アナログ電子回路、ディジタル電子回路、プログラミングなどの知識を総合して、簡単なマイコンシステムの提案ができるようにする。まず基本装置を用いて回路構成、インターフェース機能の学習を経てテストプログラムの動作を理解する。次に各種センサーについて学習し種々のマイコン装置への応用能力を養成する。その後電子回路CADを活用したマイコン装置設計例に発展させる。半導体の英文規格資料も使用し、英語による特別講義の実施と併せ、技術者としてのコミュニケーション能力養成についても配慮する。
注意点:
関連参考書:組み込みシステムのハードウェア設計入門講座 坂巻佳壽美 電波新聞社、センサと計測で学ぶPICマイコン講座 秦明宏 CQ出版社など

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 マイコンとその組み込みシステム開発手順 マイコンの基本構成及び組み込みシステムの開発手順を説明できる。
2週 マイコンの構成要素 マイコン内部の主要要素について説明できる。
3週 マイコンを用いたシステムの具体例 システム例を挙げマイコンを用いる理由を示して説明できる。
4週 マイコンを用いた基本装置の回路と製作 マイコンに関連する基本入出力回路を説明し簡易な組み立てができる。
5週 マイコンを用いたテストプログラム デバッガーを用いテストプログラムでマイコンの動作確認ができる。
6週 マイコンのプログラミング  テストプログラムの動作を説明できる。
7週 A/D変換、D/A変換及び各種インターフェース アナログとデジタルの入出力について説明できる。
8週 中間まとめ 中間試験により理解を確認する。
4thQ
9週 各種センサ回路(1) CdS, 距離センサを活用できる。
10週 各種センサ回路(2) 音響センサの入力処理ができる。
11週 マイコン応用に関連する特別英語講義 マイコンに関連した研究や装置に関する英語講義を聴講しその概要を理解できる。
12週 電子回路CADとプリント基板設計(1) 電子回路設計CADを用いて基本回路図が作成できる。
13週 電子回路CADとプリント基板設計(2) 電子回路設計CADの基本回路図からプリント基板用のパターン図が作成できる。
14週 マイコンを用いたシステムの提案 マイコン基板とセンサ等を組み合わせてマイコン装置を提案できる。
15週 提案の評価とまとめ 提案する装置のブロック図、プログラムのフローチャートを提示できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。2後4
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3後2
グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。2
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4後9
電子回路演算増幅器の特性を説明できる。4後9
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。4
計測A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。3後7
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。4後9
情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。3
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。3
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。3
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。3
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。3
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。2
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。2
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力400000040
専門的能力400000040
分野横断的能力200000020