生物応用化学概論

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 生物応用化学概論
科目番号 4E20 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書・教材:理解しやすい生物〔生物基礎収録版〕 文英堂。見つめる生物ファーブルEYE(2012版) とうほう。レッツトライノート4単位生物 代謝・遺伝子・発生編 東京書籍。レッツトライノート4単位生物 環境応答・生態・進化と系統 東京書籍
担当教員 冨岡 寛治,中嶌 裕之,渡邊 勝宏

到達目標

1.バイオサイエンスの基礎知識を習得する。
2.生物同士の繋がりの理解と生物の分類の把握とができる。
3.顕微鏡観察の実技を習得する。
4. 電気・電子有機機能材料を目的として応用化学の基礎知識を習得する

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
顕微鏡操作プレパラートを作成し,顕微鏡を使って最適画像の観察ができ,記録することができるプレパラートを作成し,ピントを合わせて観察できる顕微鏡観察操作ができない
細胞の構造、生殖と発生生物の構造及び生殖方法について正確に理解できる。受精後の発生段階について理解できる。細胞の構造体を言える。生殖方法の違いは理解できる。発生の概要を説明できる。細胞構造,生殖方法,発生について理解できていない。
遺伝子のはたらきメンデル遺伝,その他の遺伝についてその方法を理解できる。また,遺伝子の本体がDNAであることの証明実験についてその結果から導き出される結論を理解できる。二遺伝子雑種,伴性遺伝等について理解できる。遺伝の仕組みについて理解できていない。
電気・電子有機機能材料電気・電子有機機能材料を目的として応用化学の基礎知識を良く理解している電気・電子有機機能材料を目的として応用化学の基礎知識を習得している電気・電子有機機能材料を目的として応用化学の基礎知識を習得していない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
【生物化学分野】21世紀はバイオの時代であり,遺伝子工学,細胞工学,生物情報工学分野での産業化がすでに始まっている。将来,バイオ分野で活躍するためには,生物の基礎知識が不可欠となる。この授業は,生物応用化学科のバイオ関連科目(特に生物コース)を学ぶときに必要となる基礎知識・技術の習得を目的とする。
【応用化学分野】電気・電子工学の分野には様々な有機機能材料が用いられている。本概論ではこれらの電気・電子有機機能材料に関する理解を深めることを目的として応用化学の基礎から実用的応用までを教授する。
授業の進め方・方法:
【生物化学分野】教科書及び図説を併用した講義を行う。生物学の基礎項目(細胞,分類学,生活環,遺伝,代謝,光合成など)の基本的な内容を理解することを目指すため,それぞれの項目を深く掘り下げない。しかし,もっと深く学びたい学生には,質問に答えることはもちろん,さらに高度な専門書を紹介する。また,顕微鏡観察やその他の生物実験を随時取り入れて,理解の助けとする(実験は,主に前期に取り組む)。この科目は,2年生の生物学Ⅱに継続する。
関連科目 生物学Ⅱ
教科書・教材:理解しやすい生物(生物基礎収録版) 文英堂
       見つめる生物ファーブルEYE(2012版) とうほう
       レッツトライノート4単位生物 代謝・遺伝子・発生編 東京書籍
       レッツトライノート4単位生物 環境応答・生態・進化と系統 東京書籍
【応用化学分野】プリント類、PPTを利用した説明、動画教材を使用して幅広く解説を行う。
注意点:
実験には真摯に取り組み,毎回レポートとしてまとめること。講義では,各単元ごとに生物用語・応用化学用語及びその意味をきちんと理解すること。
(1)点数配分:レポート50%、定期試験50%
(2)評価基準:60点以上を合格とする。  
(3)必要に応じて再試を行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 有機物質の成り立ち 化学の基礎知識を振り返り、有機物質の成り立ちを理解する
2週 有機物質の構造・物性・用途 有機物質の構造・物性・用途を理解する
3週 有機ディスプレイ 有機ディスプレイに関して基礎知識を習得する
4週 有機太陽電池 有機太陽電池に関して基礎知識を習得する
5週 高分子物質の構造・物性・用途 プラスチックなどの高分子物質の構造・物性・用途を理解する.
6週 有機絶縁材料・有機誘電材料 有機絶縁材料に用いられる熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を理解する.有機誘電材料の基礎と応用に関して理解する.
7週 有機導電材料 発展が著しい有機導電材料に関して基礎と応用を習得する
8週 生物の系統 ホイッタカーの五界説を中心とした系統分類及び各界に属する生物を理解する。
4thQ
9週 個体のなりたち(生物体のなりたち) 細胞の集合体である組織,器官の名称,例及び働きを理解する。
10週 生殖と発生(生物の生殖と配偶子の形成) 生物の生殖方法と配偶子形成方法について理解する。
11週 生殖と発生(動物の発生) 動物の初期発生についてカエルとウニの例を基に理解する。
12週 生殖と発生(植物の発生) 被子植物の器官分化について理解する。
13週 遺伝子の働き(遺伝の法則) 様々な遺伝について理解する。
14週 遺伝の規則性(いろいろな遺伝) メンデル遺伝を基本とし,その変異型である
15週 遺伝の規則性(遺伝子と染色体) 一染色体上の遺伝について理解する。また,モーガンの遺伝子地図について理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学高分子化合物がどのようなものか説明できる。3後2,後5,後6,後7
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。3後2,後3,後4,後6,後7
生物工学原核微生物の種類と特徴について説明できる。3後8,後9,後10
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。3後8,後9,後10

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力2000002040
専門的能力2000002040
分野横断的能力1000001020