電気回路3

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電気回路3
科目番号 4E33 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:服藤憲司 著「例題と演習で学ぶ続・電気回路」 森北出版。参考書:柴田尚志 著 「電気回路Ⅰ」コロナ社。遠藤勲 、鈴木靖 共著 「電気回路Ⅱ」コロナ社。家村道夫 他 著 「入門 電気回路 基礎編」オーム社。家村道夫 他 著 「入門 電気回路 発展編」オーム社
担当教員 平川 靖之

到達目標

1.二端子対回路について理解し、インピーダンス行列・アドミタンス行列・伝送行列を求めることができる。
2.電気回路の過渡現象の解析を行うことができる。
3.分布定数回路について理解し、その解析を行うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1インピーダンス行列・アドミタンス行列・伝送行列を適切に選んで回路の解析ができる。インピーダンス行列・アドミタンス行列・伝送行列を求めることができる。インピーダンス行列・アドミタンス行列・伝送行列の定義を説明できる。
評価項目2回路中にスイッチを有する複雑な回路の基本的な電気回路について回路微分方程式を立て、解析することができる。基本的な電気回路の回路微分方程式を立て、解析を行うことができる。基本的な電気回路について回路微分方程式を立てることができる。
評価項目3基本的な分布定数回路の基礎方程式を立てることができ、有限長線路については反射を解析できる。基本的な分布定数回路の基礎方程式を立てることができ、特性インピーダンス等のパラメーターを求めることができる。基本的な分布定数回路の基礎方程式を説明できる。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
電気回路は、電気電子工学の基礎をなす重要な科目である。本科目では、電気回路Ⅰ、電気回路Ⅱで学んだ基礎理論を基に、過渡現象の解析、二端子対回路、分布定数回路、非正弦波交流の取扱いについて学ぶ。
授業の進め方・方法:
基本的には教科書に沿って進める。毎回、予習用のプリントを配布し、授業終了時に回収、評価の対象とする。また、必要に応じて演習問題等の課題を課す。また、ミニテストを行い評価に加えることもある。
注意点:
試験点数配分:中間試験50%、期末試験50%を原則とする。
評価基準:60点以上を合格とする。
再試験は原則行わないが、必要があれば学年末に1回のみ実施する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気回路の双対性 電気回路における双対性を説明でき、双対回路を求めることができる。
2週 二端子対回路網とは 二端子対回路網の定義を説明できる。
3週 インピーダンス行列(Z行列) インピーダンス行列の定義と4つのパラメーターの定義を説明できる。
4週 アドミタンス行列(Y行列) アドミタンス行列の定義と4つのパラメーターの定義を説明できる。
5週 伝送行列(F行列) 伝送行列の定義と4つのパラメーターの定義を説明できる。
6週 ハイブリッド行列(H行列) ハイブリッド行列の定義と4つのパラメーターの定義を説明できる。
7週 二端子対回路の行列変換 Z行列、Y行列、F行列の相互変換を行うことができる。
8週 二端子対回路の直列接続 二端子対回路の直列接続を説明でき
、Z行列で計算できる。
2ndQ
9週 二端子対回路の並列接続 二端子対回路の並列接続を説明でき、Y行列で計算できる。
10週 二端子対回路の縦続接続 二端子対回路の縦続接続を説明でき、F行列で計算できる。
11週 フーリエ級数 フーリエ級数の定義を説明できる。
12週 ひずみ波交流の電力 ひずみ波交流の電力の諸量の定義を説明できる。
13週 基本回路の過渡現象 過渡現象の考え方を理解・説明できる。
14週 直流電圧源によるRL直列回路の過渡現象 直流電圧源によるRL直列回路の過渡現象を解析できる。
15週 直流電圧源によるRC直列回路の過渡現象 直流電圧源によるRC直列回路の過渡現象を解析できる。
16週
後期
3rdQ
1週 RLC直列回路の過渡現象 RLC直列回路の過渡現象の方程式を立て、条件分けをして解析することを説明できる。
2週 交流回路の過渡現象 交流回路の過渡現象を解析できる。
3週 ラプラス変換 ラプラス変換の基本的な変換表と基本公式を説明できる。
4週 ラプラス変換による解析 ラプラス変換を用いて、過渡解析の微分方程式を解き、解析できる。
5週 集中定数回路と分布定数回路 集中定数回路と分布定数回路の違いを説明できる。
6週 基礎方程式の定式化 基礎方程式を説明できる。
7週 基礎方程式の複素数表示 基礎方程式を複素数表示できる。
8週 波動方程式の一般解 波動方程式の一般解を説明できる。
4thQ
9週 特性インピーダンス 特性インピーダンスを説明でき、条件から求めることができる。
10週 伝搬定数 伝搬定数を説明でき、条件から求めることができる。
11週 無ひずみ条件 無ひずみ条件を説明できる。
12週 有限長線路における境界条件 有限長線路における境界条件を説明できる。
13週 有限線路のF行列とインピーダンス 有限線路のF行列とインピーダンスを説明できる。
14週 伝送線路の反射係数 伝送線路の反射係数を説明でき、条件に応じて反射係数を求めることができる。
15週 定在波 定在波を説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4前14,前15
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4後1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合700010020100
基礎的能力5000501570
専門的能力200050530
分野横断的能力0000000