半導体工学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 半導体工学
科目番号 4E36 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:半導体工学 東京電機大学出版局
担当教員 村上 秀樹

到達目標

1.半導体の結晶構造とエネルギーバンド図を理解し説明できる。
2.真性半導体、不純物半導体の違いを理解しエネルギーバンド図で説明できる。
3.半導体デバイスのpn接合の電気特性(電流-電圧,容量)を理解し説明できる。
4.MOS構造のバンド図を描いた上で,MOSFETの電気的特性を説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1解析式を用いて、各種物理量の定量的な説明ができる。半導体デバイスのエネルギーバンド図が描画できる半導体物性,半導体デバイスの基礎事項について、定性的な説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE D-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
半導体の結晶構造とエネルギーバンド図を学び、真性半導体と不純物半導体(p形、n形)のキャリアの違いを理解する。また、不純物半導体における電気伝導と,pn接合の電気的特性を理解する。
授業の進め方・方法:
教科書を中心に講義を進めるが,適宜補助教材を配付して使用する。半導体の性質を理解し、半導体中でのキャリアの挙動をイメージし,式との関係を理解することに重点を置いて講義を進める。
注意点:
中間および期末試験の成績(90%)に加え、レポートの提出状況、内容(10%)を加味し、総合的に評価する。再試験を実施することがある。次回の授業範囲を予習し、教科書の該当ページを事前に読んでおくこと

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 エネルギー帯構造 エネルギー帯構造が説明できる
2週 真性半導体と不純物半導体(p形、n形) 真性半導体と不純物半導体について説明できる
3週 半導体中のキャリア(正孔、電子) 半導体中のキャリアについて説明できる
4週 フェルミ・ディラックの統計 フェルミ・ディラックの統計について説明できる
5週 キャリアによる電気伝導(ドリフト電流,拡散電流) キャリアによる電気伝導について説明できる
6週 キャリアの拡散方程式 キャリアによる電気伝導について説明できる
7週 pn接合のエネルギー帯構造 pn接合のエネルギー帯構造について説明できる
8週 pn接合の電位障壁と空乏層幅 pn接合の電位障壁と空乏層幅について説明できる
4thQ
9週 pn接合の電気特性(電流-電圧特性) pn接合の電気特性について説明できる
10週 pn接合の電気特性(静電容量-電圧特性) pn接合の電気特性について説明できる
11週 MOS構造のエネルギーバンド図 MOS構造のバンド図がかける
12週 MOS構造の電気特性 MOS構造の電気的特性について説明できる
13週 MOSFETの概要,原理 MOSFETの動作原理が説明できる
14週 MOSFETの電気特性 MOSFETの電気的特性について説明できる
15週 テスト
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。4後1
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。4後1
原子の構造を説明できる。4後1
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。4後1
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。4後4
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。4後5,後6
真性半導体と不純物半導体を説明できる。4後2
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。4後2,後8,後11
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4後7
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。4後9,後10
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。4後12,後13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力200000020
専門的能力500000050
分野横断的能力300000030