リベラルアーツ特論1(デジタル人文学)

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 リベラルアーツ特論1(デジタル人文学)
科目番号 4ER01 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書は使用せず、適宜資料を配布する。参考書については、各テーマに関連するものを授業内で紹介する。
担当教員 常木 佳奈

到達目標

1. 人文学研究の意義を正しく理解し、先行研究を的確にレビューすることができる。
2. アーカイブされている文化資源の特性を正しく理解し、既存のアーカイブを的確に批判することができる。あわせて、文学作品や文化に対して、敬意を払って接することができる。
3. 先行研究や既存のアーカイブなどを参考にオリジナルなデジタルヒューマニティーズ(以下、DH)型プロジェクトの企画案を作成し、その内容をプレゼンテーションすることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1人文学研究の意義を正しく理解し、先行研究を的確にレビューすることができる。人文学研究の意義を理解し、先行研究をレビューすることができる。人文学研究の意義を理解し、先行研究をレビューすることができない。
評価項目2アーカイブされている文化資源の特性を正しく理解し、既存のアーカイブを的確に批判することができる。アーカイブされている文化資源の特性を理解し、既存のアーカイブを批判することができる。アーカイブされている文化資源の特性を理解し、既存のアーカイブを批判することができない。
評価項目3先行研究や既存のアーカイブなどを参考にオリジナルなDH型プロジェクトの企画案を作成し、その内容をプレゼンテーションすることができる。先行研究や既存のアーカイブなどを参考にDH型プロジェクトの企画案を作成し、その内容をプレゼンテーションすることができる。先行研究や既存のアーカイブなどを参考にDH型プロジェクトの企画案を作成し、その内容をプレゼンテーションすることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
デジタルヒューマニティーズ(以下、DH)とは、さまざまなデジタル技術を用いて文化資源にアプローチするという、文理融合型の学際的な学問分野を指すことばである。本授業ではテキストや古典籍、絵画作品(浮世絵・木版口絵)などの日本文化資源を中心に、それらに関連するデータベースを取り上げ、より良いアーカイブの構築に向けて議論を深めていく。授業を通じて、人文学研究の意義を正しく理解し、先行研究や既存のアーカイブを的確にレビュー・批判する力を身に着けるだけでなく、文学作品や文化に対して敬意を払って接する態度を養ってほしい。また、議論やプレゼンテーションを行う際には、自身のコミュニケーション能力の向上に積極的に努めることも期待する。
授業の進め方・方法:
・2~3週目には、DH関連の先行研究をレビューする。指定された論文などを読み、各自、担当箇所について解説できるよう、準備をしてくること。
・4~9週目には、既存のアーカイブ批判を行う。指定されたデータベースやWEBサイトをあらかじめ閲覧し、アーカイブされている文化資源の特性などを整理しておくこと。
・10~15週目には、先行研究や既存のアーカイブなどを参考にオリジナルなDH型プロジェクトの企画案を作成し、そのプレゼンテーションを行う。資料作成のための準備時間を授業内に設けるが、時間が不足する場合は各自で準備を進めておくこと。
注意点:
【事前学習】
・「授業の進め方」参照。詳細については、授業内で指示する。
【成績評価】
・満点を100点とし、60点以上の者を合格とする。
・授業への参加度(課題・発言など)50%、最終プレゼンテーション50%を目安として評価する。
・授業への参加度を考慮し、必要と認めた場合、補充レポートなどを課す。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション 授業の進め方について
DHの歴史、基本的な考え方
DHの歴史と基本的な考え方を理解する。
2週 DH型プロジェクト研究のレビュー① 各自、指定された論文などを読み、担当箇所を的確にレビューする。
3週 DH型プロジェクト研究のレビュー② 各自、指定された論文などを読み、担当箇所を的確にレビューする。
4週 テキストとアーカイブ① 既存のアーカイブを批判し、より良いアーカイブに向けて議論を深める(「青空文庫」ほか)。
5週 テキストとアーカイブ② 先行研究をもとに、DH型の文学・美術研究の着眼点や方法を学ぶ(「KH Coder」ほか)。
6週 絵画作品(浮世絵ほか)とアーカイブ① 既存のアーカイブを批判し、より良いアーカイブに向けて議論を深める(「浮世絵ポータルデータベース」ほか)。
7週 絵画作品(浮世絵ほか)とアーカイブ② 先行研究をもとに、DH型の文学・美術研究の着眼点や方法を学ぶ(「IIIF」ほか)。
8週 古典籍とアーカイブ① 既存のアーカイブを批判し、より良いアーカイブに向けて議論を深める(「古典籍ポータルデータベース」ほか)。
2ndQ
9週 古典籍とアーカイブ② 先行研究をもとに、DH型の文学・美術研究の着眼点や方法を学ぶ(くずし字解読関係のシステムほか)。
10週 近代木版口絵とアーカイブ DH型プロジェクトの立ち上げから遂行までを理解する(「近代木版口絵ポータルデータベース」ほか)。
11週 最終プレゼンテーションの準備① 最終プレゼンテーションに向けての準備に取り組む。
12週 最終プレゼンテーションの準備② 最終プレゼンテーションに向けての準備に取り組む。
13週 受講生によるDH型プロジェクトの企画案発表① 先行研究や既存のアーカイブなどを参考に、オリジナルなDH型プロジェクトの企画案を作成し、その内容をプレゼンテーションする。
14週 受講生によるDH型プロジェクトの企画案発表② 先行研究や既存のアーカイブなどを参考に、オリジナルなDH型プロジェクトの企画案を作成し、その内容をプレゼンテーションする。
15週 最終プレゼンテーションの講評、DHの未来 最終プレゼンテーションの講評を行い、DHの未来について考える。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

授業への参加度プレゼンテーション合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力50500000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000