パワーエレクトロニクス

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 パワーエレクトロニクス
科目番号 5E02 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高木茂行・長浜竜共著,これでなっとくパワーエレクトロニクス,コロナ社
担当教員 宮﨑 浩一

到達目標

1.チョッパ回路、インバータ回路、整流回路、サイクロコンバータ、交流位相調整回路、インバータによるモータ制御について、動作原理を説明できる。
2.チョッパ回路、インバータ回路、整流回路、サイクロコンバータ、交流位相調整回路の電圧、電流の計算ができる。
3.回路シミュレータを用いて、パワーエレクトロニクス回路の動作を確認できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1チョッパ回路、インバータ回路、整流回路、サイクロコンバータ、交流位相調整回路、インバータによるモータ制御について、動作原理、種々の回路の特徴を説明できる。チョッパ回路、インバータ回路、整流回路、サイクロコンバータ、交流位相調整回路、インバータによるモータ制御について、動作原理を説明できる。る。チョッパ回路、インバータ回路、整流回路、サイクロコンバータ、交流位相調整回路、インバータによるモータ制御について、動作原理を説明できない。
評価項目2チョッパ回路、インバータ回路、整流回路、サイクロコンバータ、交流位相調整回路の電圧、電流の計算ができ、回路設計に応用できる。チョッパ回路、インバータ回路、整流回路、サイクロコンバータ、交流位相調整回路の電圧、電流の計算ができる。チョッパ回路、インバータ回路、整流回路、サイクロコンバータ、交流位相調整回路の電圧、電流の計算ができない。
評価項目3回路シミュレータを用いて、パワーエレクトロニクス回路の動作を確認し、設計に応用できる。回路シミュレータを用いて、パワーエレクトロニクス回路の動作を確認できる。回路シミュレータを用いて、パワーエレクトロニクス回路の動作を確認できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
直流の大きさを変換するためのチョッパ、直流を交流に変換するためのインバータ、交流の電力や周波数の変換を行うための交流電圧調整回路やサイクロコンバータ、交流を直流に変換するための整流回路の原理と特性を学ぶ。また、パワーエレクトロニクスによるモータ制御への応用例として、インバータによる永久磁石同期モータの制御について学ぶ。さらに、各自で回路シミュレータを使用してパワーエレクトロニクス回路の動作を確認することで、理解を深める。
授業の進め方・方法:
教科書やプリントを用いて講義を行う。
本科目は学修単位科目であるので、授業時間以外での学修が必要であり、これを課題として課す。
毎回理解度を確認するために演習問題などの課題レポートを与え、次の授業日の2日前までに提出、次の授業の最初に学生自身に解答してもらう。
さらに、理解を深めるために、課題レポートの中で各自パワーエレクトロニクス回路のシミュレーションを行い、回路動作を確認する。
関連科目:電気回路、ディジタル電子回路、アナログ電子回路、電気機器工学、制御工学
注意点:
評価基準:60点以上を合格とする。
定期試験(中間試験、期末試験)50%、課題レポート50%を目安として評価する。
再試験は期末試験後に原則1回実施し、100点満点で60点以上を60点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 パワーエレクトロニクスの概要 半導体電力変換装置による電力変換の基本方式と原理、スイッチングによる電圧調整の方法と利点について説明できる。
2週 パワー半導体デバイス サイリスタ、パワーMOSFET、パワートランジスタ、IGBTなどの半導体デバイスの特性、特徴について説明できる。
3週 降圧チョッパ 降圧チョッパ回路の動作原理を説明でき、電圧、電流を計算できる。
4週 昇圧・昇降圧チョッパ 昇圧・昇降圧チョッパ回路の動作原理を説明でき、電圧、電流を計算できる。
5週 チョッパ回路のシミュレーション 回路シミュレータを用いて、チョッパ回路の動作を確認できる。
6週 単相・三相整流回路 単相・三相整流回路の動作を説明でき、出力電圧・電流の波形や平均値、交流側電流の波形、実効値、有効電力、基本波力率、総合力率を計算できる。
7週 電流の重なりと直流電圧特性 整流回路の電流の重なりについて説明でき、これによる電圧降下を計算できる。
8週 まとめ1 パワー半導体デバイス、チョッパ、整流回路について、動作原理や特徴を説明できる。
2ndQ
9週 単相・三相電圧形インバータ 単相・三相電圧形インバータの基本回路とその動作原理、出力電圧の制御法について説明できる。
10週 正弦波PWM制御インバータ 正弦波PWM制御インバータの動作原理と利点について説明できる。
11週 インバータ回路のシミュレーション 回路シミュレータを用いて、インバータ回路の動作を確認できる。
12週 サイクロコンバータと交流位相調整回路 サイクロコンバータ、交流位相調整回路の動作について説明でき、出力電圧・電流の計算ができる。
13週 永久磁石同期モータの駆動と制御 永久磁石同期モータの動作原理、構造、駆動方法、制御方法について説明できる。
14週 インバータによる永久磁石同期モータのベクトル制御 インバータによる永久磁石同期モータのベクトル制御について説明できる。
15週 まとめ2 インバータ、サイクロコンバータ、交流位相調整回路、インバータによる永久磁石同期モータ制御システムについて、動作原理や特徴を説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4前3,前4,前8,前9,前15
電力半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。4前1,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前15

評価割合

試験発表相互評価態度課題レポート合計
総合評価割合50000500100
基礎的能力0000000
専門的能力50000500100
分野横断的能力0000000