概要:
電気は社会生活や諸々の生産活動に不可欠なものとなっており、生活の高度化やIT技術の進歩による情報化の進展に伴い、その重要性はますます高まっている。本講義では電力供給を担う電気事業と国民経済、電気事業運営の様々な技術と課題、電気施設の維持、管理等に必要な法令などを分かりやすく解説し、電気施設管理に必要な基本的な知識の習得と規格適合、品質、安全性等に関する倫理感覚及びリーガルマインドの育成を目的としている。
実務経験のある教員による授業科目:この科目は企業で電力事業における発電、送配電や系統計画の実務に従事した教員がその経験を活かし電気施設管理について講義する科目である。
授業の進め方・方法:
・電気事業の実態、実績を紹介しながら、教科書に沿った講義形式で教育する。
・授業で配布するプリントは実務で役立つものが多いので、保管しておくこと。
・理解状況を把握するために適宜小テストを行う。
・疑問点があれば、その都度質問すること。
注意点:
評価基準:60点以上を合格とする。
・定期試験ならびに小テストの成績で評価する
後期中間試験成績:中間試験90%、小テスト10%の100点満点評価
後期試験成績 :期末テスト90%、小テスト10%の100点満点評価
後期成績は、中間試験成績と後期試験成績の平均とする
・点数配分は、中間試験50%、期末試験50%
・再試験は必要に応じて行う。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を理解し、社会における技術者の役割と責任を説明できる。 | 2 | |
技術者を目指す者として、社会での行動規範としての技術者倫理を理解し、問題への適切な対応力(どうのように問題を捉え、考え、行動するか)を身に付けて、課題解決のプロセスを実践できる。 | 3 | |
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。 | 3 | |
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。 | 3 | |
社会性、社会的責任、コンプライアンスが強く求められている時代の変化の中で、技術者として信用失墜の禁止と公益の確保が考慮することができる。 | 3 | |
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。 | 3 | |
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 情報 | 基本的なアルゴリズムを理解し、図式表現できる。 | 2 | |
プログラミング言語を用いて基本的なプログラミングができる。 | 2 | |
整数、小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 2 | |
基数が異なる数の間で相互に変換できる。 | 2 | |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 2 | |
基本的な論理演算を組み合わせて任意の論理関数を論理式として表現できる。 | 2 | |
MIL記号またはJIS記号を使って図示された組み合わせ論理回路を論理式で表現できる。 | 2 | |
論理式から真理値表を作ることができる。 | 2 | |
論理式をMIL記号またはJIS記号を使って図示できる。 | 2 | |
電気回路 | 瞬時値を用いて、簡単な交流回路の計算ができる。 | 2 | |
フェーザを用いて、簡単な交流回路の計算ができる。 | 2 | |
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。 | 2 | |
正弦波交流の複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。 | 3 | |
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。 | 3 | |
網目電流法や節点電位法を用いて交流回路の計算ができる。 | 2 | |
重ねの理やテブナンの定理等を説明し、これらを交流回路の計算に用いることができる。 | 3 | |
電磁気 | 電流が作る磁界をビオ・サバールの法則およびアンペールの法則を用いて説明でき、簡単な磁界の計算に用いることができる。 | 2 | |
電流に作用する力やローレンツ力を説明できる。 | 2 | |
自己誘導と相互誘導を説明でき、自己インダクタンス及び相互インダクタンスに関する計算ができる。 | 2 | |
磁気エネルギーを説明できる。 | 2 | |
電子回路 | 反転増幅器や非反転増幅器等の回路を説明できる。 | 2 | |
電力 | 高調波障害について理解している。 | 2 | |
計測 | オシロスコープを用いた波形観測(振幅、周期、周波数)の方法を説明できる。 | 2 | |
分野横断的能力 | 態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 身内の中で、周囲の状況を改善すべく、自身の能力を発揮できる。
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集団の中で、自身の能力を発揮して、組織の勢いを向上できる。 | 2 | |
日常生活の時間管理、健康管理、金銭管理などができる。常に良い状態を維持するための努力を怠らない。 | 2 | |
ストレスやプレッシャーに対し、自分自身をよく知り、解決を試みる行動をとることができる。日常生活の管理ができるとともに、目標達成のために対処することができる。 | 2 | |
学生であっても社会全体を構成している一員としての意識を持って、行動することができる。 | 2 | |
市民として社会の一員であることを理解し、社会に大きなマイナス影響を及ぼす行為を戒める。人間性・教養、モラルなど、社会的・地球的観点から物事を考えることができる。 | 2 | |
チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し、自分の感情の抑制、コントロールをし、他者の意見を尊重し、適切なコミュニケーションを持つとともに、当事者意識を持ち協調して共同作業・研究をすすめることができる。 | 2 | |
組織やチームの目標や役割を理解し、他者の意見を尊重しながら、適切なコミュニケーションを持つとともに、成果をあげるために役割を超えた行動をとるなど、柔軟性を持った行動をとることができる。 | 2 | |
先にたって行動の模範を示すことができる。口頭などで説明し、他者に対し適切な協調行動を促し、共同作業・研究をすすめことができる。 | 2 | |
目指すべき方向性を示し、先に立って行動の模範を示すことで他者に適切な協調行動を促し、共同作業・研究において、系統的に成果を生み出すことができる。リーダーシップを発揮するために、常に情報収集や相談を怠らず自身の判断力をも磨くことができる。 | 2 | |
法令を理解し遵守する。基本的人権について理解し、他者のおかれている状況を理解することができる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識している。 | 2 | |
法令を理解し遵守する。研究などで使用する、他者のおかれている状況を理解できる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識し、身近で起こる関連した情報や見解の収集に努めるなど、技術の成果が社会に受け入れられるよう行動できる。 | 2 | |
未来の多くの可能性から技術の発展と持続的社会の在り方を理解し、自らのキャリアを考えることができる。 | 2 | |
技術の発展と持続的社会の在り方に関する知識を有し、未来社会を考察することができるとともに、技術の創造や自らのキャリアをデザインすることが考慮できる。 | 2 | |