通信工学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 通信工学
科目番号 5E11 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「基本を学ぶ通信工学」,植松友彦・松本隆太郎,オーム社
担当教員 加藤 直孝

到達目標

1.通信工学の全体像を理解し説明できる.
2.変調方式に関する数学的側面を理解し説明できる.
3.コンピューター・ネットワークの大まかな全体像を理解できる. 

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1街中の通信線なども含めた通信システム全体を説明できる.街中の通信線なども含めた通信システム全体を信号の伝送レベルで理解できる.通信システム全体をまったく把握していない.
評価項目2代表的な変調方式を数学的に説明できる.代表的な変調方式を理解できる.通信工学における変調とはなにかを理解していない.
評価項目3コンピューター・ネットワークを階層別に説明できる.コンピューター・ネットワークの大まかな全体像を理解できる. コンピューター同士の通信が理解できない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
通信工学全体のアーキテクチャーを俯瞰することを目的とする.授業の前半では,フーリエ変換,確率過程,アナログ変調方式,多重化方式など通信工学の数学的な側面を順に解説する.最後に後期の授業である通信ネットワークへの導入として,コンピューター・ネットワーク全体を俯瞰する. 
授業の進め方・方法:
授業は教科書に沿って行うが,理解すべき内容が多いので自宅における教科書の読み込みが必須である.コンピューター・ネットワーク・システムに関しては,後期の「通信ネットワーク」において,さらに掘り下げた内容を学ぶ.
注意点:
参考書:史上最強カラー図解 プロが教える通信のすべてがわかる本,三木哲也監修,ナツメ社
この参考書は,学術的には見えないが一種の図鑑のようであり,通信システムの全体像を把握するときに非常に役立つ.授業でも使う.
評価方法の詳細:
定期試験50%、課題レポート50%を目安として評価する。
60点以上を合格とする。再試は行わない.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション 通信システムが,多様な側面を持つことを理解する.
2週 信号波の解析(1):ベキ級数展開 ベキ級数の係数の導出を思い出す.
3週
信号波の解析(2):フーリエ級数
フーリエ級数展開を理解できる.
4週 信号波の解析(2):フーリエ変換1 フーリエ級数からフーリエ積分への拡張を理解できる.
5週 信号波の解析(2):フーリエ変換2  フーリエ変換とその性質を理解できる.
6週 通信システムの基本的構成 参考図書を概観し通信の全体像を把握する.
7週 振幅変調(1) 振幅変調の数学的側面を理解できる.
8週 振幅変調(2) 振幅変調の数学的側面を理解できる.
2ndQ
9週 周波数変調  周波数変調の数学的側面を理解できる.
10週  アナログ変調と雑音  確率分布,確率過程など確率に関する復習と雑音について理解できる.
11週 パルス変調とパルス符号変調 標本化定理を証明でき,量子化雑音を理解できる.
12週 多重通信方式  FDM, TDM, CDM等を理解できる.
13週 コンピューター・ネットワーク(1) 上記参考書のレベル(概念レベル)でコンピューター・ネットワークを理解する(1).
14週 コンピューター・ネットワーク(2) 上記参考書のレベル(概念レベル)でコンピューター・ネットワークを理解する(2).
15週 まとめ 全体の復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。4
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報通信ネットワークローカルエリアネットワークの概念を説明できる。3
インターネットの概念を説明できる。3
無線通信の仕組みと規格について説明できる。3
有線通信の仕組みと規格について説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力0000000
専門的能力50000050100
分野横断的能力0000000