通信ネットワーク

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 通信ネットワーク
科目番号 5E13 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:インフラ / ネットワークエンジニアのための ネットワーク技術&設計入門,みやたひろし,SBクリエーティブ
担当教員 加藤 直孝

到達目標

(1)Transport Layer, Packet Layer, Link Layerのサービスを説明できる.
(2)サービスを実現するためのプロトコールを説明できる.
(3)ネットワーク関連のプログラムやOSのコマンドを活用し,PCのネットワークに関する状態を把握できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンピューター上でのTransport Layer, Packet Layer, Link Layerのサービスの受け渡しを理解できる.Transport Layer, Packet Layer, Link Layerのサービスを説明できる.階層化されたサービスとその相互関係が理解できない.
評価項目2サービスを実現するためのプロトコールがなぜそのようなプロトコールなのか説明できる.サービスを実現するためのプロトコールを説明できる.一つひとつのサービスのプロトコールが理解できない.
評価項目3TCP/IPを使用したクライアント・サーバー・プログラミングができる.TCP/IPを使用した簡単なクライアント・サーバー・プログラミングを理解できる.簡単なクライアント・サーバー・プログラミングができない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この授業では,コンピューター・ネットワークをLANとTCP/IPを中心にして学ぶ.同時に,SSL(Secure Socket Layter)を学ぶことで,情報セキュリティーの一端を学習する.LANではFrame Check SequenceであるCRC(Cyclic Redundancy Check)を通して,リンクのエラー検出の方法を学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業では,教科書を活用するが,必要なセクションのみを参照し,教科書の順に沿っては進めない.必要に応じてStanford大学のネット授業を見たり,プリントを配布して授業を進める.また,一般教室の無線LANに接続してネットワーク関連のコマンドを試すので,BYOD(Bring Your Own Device)としてノートブックPCを持っていることが望ましい.
注意点:
参考書:Computer Networking (A Top-Down Approach), International ed of 6th revised ed., James F. Kurose, Keith W. Ross, Pearson Education
評価方法の詳細:
定期試験50%、課題レポート50%を目安として評価する。
60点以上を合格(60点)とする。再試は行わない.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 オリエンテーション コンピューターを理解しないと,通信ネットワークは理解できないことを知る.
2週 TCP/IPとは何か.TCP/IPの特徴と役割,性質を説明する. TCP/IPがソフトウェアであることを知る.パケット交換を理解する.
3週 TCP/IPの理解を助けるアプリケーションとコマンドを使ったハンズオンを行う. TCP/IPに関連したアプリケーションとコマンドを理解する.
4週 共通鍵暗号方式,公開鍵暗号方式について理解する. 共通鍵暗号方式,公開鍵暗号方式について概略を説明できる.
5週 SSL(Secure Socket Layer)について学ぶ. SSLの仕組みを理解できる.
6週 メッセージダイジェストを理解し,証明書の仕組みを理解する. メッセージダイジェストや証明書の仕組みを説明できる.
7週 データリンク層を学ぶ. MACアドレス等,フレームの内容を説明できる.
8週 CRC(Cyclic Redundancy Check)の演算を学習する. CRCの演算を実際にできる.
4thQ
9週 巡回符号を理解する. 巡回符号でエラーを検出できることを説明できる.
10週 ARP(Address Resolution Protocol), VLAN(Virtual LAN)を理解する ARP, VLAN等を説明できる.
11週 IPについて学ぶ(1) IPアドレスとルーティングについて知識を習得する.
12週 IPについて学ぶ(2) ICMP, フラグメンテーション,ルーティングプロトコルの大枠を理解する.
13週 TCP/IPのアプリケーションを概観する. HTTP, SMTP, POP, FTPなどのアプリケーションの仕組みを理解している.
14週 DNS, DHCP, NAT, フィルタリング等の技術を説明する. DNS, DHCP, NAT, フィルタリングの概念を理解している.
15週 まとめ 全体を外観し,復習する.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。2
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報通信ネットワークプロトコルの概念を説明できる。3
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。3
ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。2
インターネットの概念を説明できる。2
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。3
情報通信ネットワークを利用したアプリケーションの作成方法を説明できる。3
ネットワークを構成するコンポーネントの基本的な設定内容について説明できる。3
基本的なルーティング技術について説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力0000000
専門的能力50000050100
分野横断的能力0000000