日本文学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 日本文学
科目番号 5EG04 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 適宜必要な資料及びプリントを配布する。
担当教員 鴨川 都美

到達目標

1 優れた日本文学に数多く触れることで柔軟な感性を養う。
2 作品を正確かつ豊かに読み味わい、独自の解釈を持てるようにする。
3 作品に対して作り上げた解釈を、自身の言葉でわかりやすく表現できることをめざす。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1読後に主体的な読みを豊かに作り上げられる。読後に主体的な読みを作り上げられる。読後に主体的な読みを作り上げられない。
評価項目2描写の美しさ、展開の面白さに興味を持ち、鑑賞できる感性を持てる。描写の美しさ、展開の面白さに興味を持つことができる。描写の美しさ、展開の面白さに興味を持つことができない。
評価項目3自分が作品に対して持った解釈や感想を、豊かに表現することができる。自分が作品に対して持った解釈や感想を、表現することができる。自分が作品に対して持った解釈や感想を、表現することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
数多くの日本文学に触れ、作家や作品の面白さを知ることを第一の目標とする。昨今、大学でも高校でも長編を扱うことができにくくなっているが、読まれなくなった長編小説の魅力にも気づき、自ら読書するきっかけを獲得する場にしてもらいたい。そのうえで、日本文学の特色を見出し、魅力を味わい、日本語表現の美しさに触れながら自らの表現力をも高める場とすることをねらいとする。
授業の進め方・方法:
林真理子「二十代に読みたい名作」(文藝春秋、2002年)を導入に用いつつ、作家のプロフィールや作品のいくつかをダイジェストで紹介する。取り上げたものの中から一つの作品について自身の読み方、理解のし方を執筆し、レポート提出することを課す。
注意点:
各回の授業への参加度40%、レポート60%で評価する。60点以上を合格とする。必要に応じて再試験相当の課題を出す。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の進め方、取り組み方、レポートに取り掛かるタイミングについて理解を得ておく、
2週 宇野千代「おはん」ほか 作家の生まれ、育ち、人生観、作風の特徴などについて知識を得る。。
3週 宇野千代「おはん」ほか 作品に触れ、描かれた人物との出会いを通して自己の視野を広げる。自分はどう読むか、主体的に独自の読み方を作り上げていく。
4週 太宰治「斜陽」ほか 作家の生まれ、育ち、人生観、作風の特徴などについて知識を得る。
5週 太宰治「斜陽」ほか 作品に触れ、描かれた人物との出会いを通して自己の視野を広げる。自分はどう読むか、主体的に独自の読み方を作り上げていく。
6週 村上春樹「ノルウェイの森」ほか 作家の生まれ、育ち、人生観、作風の特徴などについて知識を得る。
7週 村上春樹「ノルウェイの森」ほか 作品に触れ、描かれた人物との出会いを通して自己の視野を広げる。自分はどう読むか、主体的に独自の読み方を作り上げていく。
8週 三浦綾子「氷点」ほか 作家の生まれ、育ち、人生観、作風の特徴などについて知識を得る。
2ndQ
9週 三浦綾子「氷点」ほか 作品に触れ、描かれた人物との出会いを通して自己の視野を広げる。自分はどう読むか、主体的に独自の読み方を作り上げていく。
10週 三浦哲郎「忍ぶ川」ほか 作家の生まれ、育ち、人生観、作風の特徴などについて知識を得る。
11週 三浦哲郎「忍ぶ川」ほか 作品に触れ、描かれた人物との出会いを通して自己の視野を広げる。自分はどう読むか、主体的に独自の読み方を作り上げていく。
12週 谷崎潤一郎「細雪」ほか 作家の生まれ、育ち、人生観、作風の特徴などについて知識を得る。
13週 谷崎潤一郎「細雪」ほか 作品に触れ、描かれた人物との出会いを通して自己の視野を広げる。自分はどう読むか、主体的に独自の読み方を作り上げていく。
14週 レポート執筆について 文学論の執筆例などをサンプルにした説明を聞き、文学の論じ方について理解する。
15週 レポート執筆について 各自が執筆した作品論を相互に読み合い、批評し合う。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3前6
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3前3,前6
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3前8,前9
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3前1
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3前1,前2
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3前1
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3前1,前13
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3前10,前11
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3前12,前13
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3前14,前15
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3前14,前15
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3前14,前15
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3前14,前15
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3前14,前15
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3前14,前15
社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。3
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。3
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。3
公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力600000060
専門的能力200000020
分野横断的能力200000020