リベラルアーツ特論1(初等幾何学)

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 リベラルアーツ特論1(初等幾何学)
科目番号 5EG19 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 清宮俊雄 著, 「幾何学ー発展的研究法」(モノグラフ26) 科学新興社 他
担当教員 川嶋 克利

到達目標

1. 初等幾何学の基本的な定理を知り,図形問題に応用できる.
2. すでに知られている図形の性質を一般化して,新しい図形の性質を探す.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 初等幾何学の基礎的知識初等幾何学の知識を習得し,問題に応用できる.初等幾何学の知識をある程度知って,基本的な問題が解ける.初等幾何学の知識が定着しておらず,問題が解けない.
評価項目2 図形の新しい性質の発見すでに知られた図形の性質の拡張を考え,証明できる.図形の性質のかんたんな拡張を考えることができる.図形の性質をよく把握しておらず,拡張することもままならない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3年次までの数学の学習では,微分積分や線型代数(行列)の計算を主体的に学んでおり,純粋に図形の問題に取り組むことが少ない.
そこで,本科目では初等幾何学の初歩を学習し,それを応用して図形の問題に数多く取り組んでもらう.
授業の進め方・方法:
受講生を数名ずつのグループに分けて,それぞれのグループで与えられた定理を証明したり練習問題を解く.自前で問題を用意してもよい.その成果を受講生の前で発表してもらう.
受講者は,その発表が行われている最中に積極的に質問したり発言することが求められる.発表の後,受講者全員で,その内容について議論することも要求する.
注意点:
履修にあたり,特別な前提知識を要求しない.中学で学習する図形に関する知識(合同や相似など)があれば十分である.
なお,この科目は通年で行うため,後期に開講されるリベラルアーツ特論2について,川嶋担当の講義を続けて履修すること.
成績は発表(質問などの発言も含む)50%,最終レポート50%で評価し,60点以上を合格とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 三角形の辺と角との大小関係 三角形の辺と角の大小関係を理解する.
3週 三角形の五心 重心,外心など,三角形の五心について知る.
4週 正弦定理と余弦定理 正弦定理と余弦定理について,証明とともに内容を理解する.
5週 比例の諸定理 メネラウスの定理やチェバの定理などの比例に関する定理を学ぶ.
6週 方べきの定理 方べきの定理を証明とともに理解する.
7週 必要条件・十分条件 1年次に学習した必要条件,十分条件について復習し,図形の問題に応用する.
8週 命題の逆・裏・対偶 1年次に学習した命題について復習し,図形の問題に応用する.
2ndQ
9週 演習(1) これまでに学習した内容についての練習問題を解く.
10週 共線 複数の点が共通の直線上にあるための条件について学ぶ.
11週 共点 複数の点が共通の円上にあるための条件について学ぶ.
12週 定理とその拡張 既知の定理の前提条件を緩めて,どのようなことが成り立つかを考える.
13週 ピタゴラスの定理の拡張 ピタゴラスの定理の拡張を考える.
14週 シムソンの定理の拡張 シムソンの定理の拡張を考える.
15週 演習(2) これまでに学習した内容についての練習問題を解く.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合05000050100
基礎的能力0000000
専門的能力05000050100
分野横断的能力0000000