データ通信

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 データ通信
科目番号 0149 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「イラストで学ぶ 情報理論の考え方」,植松友彦,講談社.参考図書:"MODERN DIGITAL AND ANALOG COMMUNICATION SYSTEMS(Fourth Edition)", B.P. Lathi and Zhi Ding, OXFORD UNIVERSITY PRESS.
担当教員 加藤 直孝

到達目標

1.情報理論の各種概念を数学を用いて説明できる.
2.情報量や情報量の性質を数学を用いて説明できる.
3.通信路のモデルや通信路容量を数学を用いて説明できる.
4.通信路符号化定理を数学を用いて説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1情報理論の各種概念を数学を用いて説明できる.情報理論の各種概念の数学を用いた説明が理解できる.情報理論の各種概念の数学を用いた説明が理解できない.
評価項目2情報量や情報量の性質を数学を用いて説明できる.情報量やその性質の数学を用いた説明が理解できる.情報量やその性質の数学を用いた説明が理解できない.
評価項目3通信路のモデルや通信路容量を数学を用いて説明できる.通信路のモデルや通信路容量の数学を用いた説明が理解できる.通信路のモデルや通信路容量の数学を用いた説明が理解できない.
評価項目4通信路符号化定理を数学を用いて説明できる.通信路符号化定理の数学を用いた説明が理解できる.通信路符号化定理の数学を用いた説明が理解できない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
情報理論の基礎を学ぶことを目的とする.単に情報理論で使われる言葉の表面的な理解をするのではなく,大学院等で本格的に情報理論を研究するために必要な基礎学力の習得を目指す.確率の定義をコルモゴロフの公理的定義からスタートし,情報理論の基礎を一歩ずつ積み上げる.
授業の進め方・方法:
基礎学力を習得するために,小テストを行う.
注意点:
参考図書:"MODERN DIGITAL AND ANALOG COMMUNICATION SYSTEMS(Fourth Edition)", B.P. Lathi an
d Zhi Ding, OXFORD UNIVERSITY PRESS. 

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 オリエンテーション 数学を使わず情報理論を理解する.
2週 情報理論の概要 情報理論の全体像を理解する.
3週 情報の表現 集合と順序対を再確認する.
4週 確率の基礎 確率のコルモゴロフの公理的定義を理解する.
5週 情報量 各種情報量の定義とその意味を理解する.
6週 情報量の性質 イェンゼンの不等式と対数和不等式を理解する.
7週 情報源のモデルとエントロピーレート 無記憶情報源とマルコフ情報源を理解し,エントロピーレートを理解する.
8週 典型系列とその性質 大数の法則,漸近等分割性,典型系列を理解できる.
4thQ
9週 情報源の符号化 クラフトの不等式,シャノン・ファノ符号等を理解し,平均符号長がエントロピーよりも小さくなる符号は作れないことを理解する.
10週 ハフマン符号とLZ符号 ハフマン符号とLZ符号を理解する.
11週 通信路のモデルと通信路容量 通信路には通信路容量と呼ばれる情報伝達の限界があることを理解する.
12週 通信路符号化定理 通信路符号の伝送速度が通信路容量よりも小さい場合,符号長をながくするにつれて,いくらでも復号誤り率を小さくできる通信路が存在することを理解する.
13週 誤り訂正符号 伝送速度を一定以上に保ったまま,符号長を長くすることで,いくらでも復号誤り率を小さくできる符号が作れることを理解する.
14週 CHANNEL CAPACITY OF DISCRETE MEMORYLESS CHANNEL シャノンの通信路容量の公式の導き方を概観する.
15週 CHANNEL CAPACITY OF A CONTINUOUS MEMORYLESS CHANNEL シャノンの通信路容量の公式に関する証明は38ページにもおよぶことを理解する.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力0000000
専門的能力50000050100
分野横断的能力0000000