パワーエレクトロニクス

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 パワーエレクトロニクス
科目番号 0150 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:野村弘・藤原憲一郎・吉田正伸著「PSIMで学ぶ基礎パワーエレクトロニクス」電気書院
担当教員 宮﨑 浩一

到達目標

1.パワーデバイスの種類・特性・使用方法について説明できる。
2.パワーデバイスの保護や損失低減のための技術を説明できる。
3.整流回路の動作について説明でき、電圧・電流・電力・力率を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1パワーデバイスの種類・特性・使用方法について理解し、用途に応じた選択ができる。パワーデバイスの種類・特性・使用方法について説明できる。パワーデバイスの種類・特性・使用方法について説明できない。
評価項目2パワーデバイスの保護や損失低減のための技術を活用できる。パワーデバイスの保護や損失低減のための技術を説明できる。パワーデバイスの保護や損失低減のための技術を説明できない。
評価項目3整流回路の動作や特徴について説明でき、電圧・電流・電力・力率を計算できる。整流回路の動作について説明でき、電圧・電流・電力・力率を計算できる。整流回路の動作について説明でき、電圧・電流・電力・力率を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE A-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
パワーエレクトロニクスとは,パワー半導体デバイスを用いて電力を変換し制御する技術・学問の分野であり,半導体電力変換回路は,製造工業はもとより,航空,電力,家庭など広い分野で使用されている。本講義では,まず、パワー半導体デバイスの構造,動作原理,特性,パワー半導体デバイスによる電力の変換と制御の原理およびパワー半導体デバイスの使い方について学ぶ。次に、交流を直流に変換する整流回路の原理と特性を学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って講義を行う。理解度を確認するために課題レポートを与え、学生自身に解答してもらう。
注意点:
中間試験、期末試験を実施する。
再試験は各試験につき原則1回実施し、100点満点で60点以上を60点とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 パワーエレクトロニクス概説 半導体電力変換装置について、電力変換の基本方式と原理を説明できる。
2週 スイッチングによる電力変換 スイッチングによる電圧調整の方法と利点について説明できる。
3週 パワー半導体デバイス:ダイオード、サイリスタ サイリスタの電圧電流特性、スイッチング特性、ゲート特性などについて説明できる。
4週 パワー半導体デバイス:パワートランジスタ、パワーMOSFET、IGBT パワーMOSFET、パワートランジスタ、IGBTなどの特性、特徴について説明できる。
5週 スイッチングデバイスを保護する方法 デッドタイムの必要性や、スナバ回路の動作について説明できる。
6週 スイッチングデバイスの損失を低減する方法 半導体スイッチの損失を計算して放熱器の設計ができ、損失低減の方法を説明できる。
7週 ひずみ波形の電圧、電流、電力の取扱い方 ひずみ波形のフーリエ級数展開、実効値、ひずみ率、有効電力、総合力率を計算できる。
8週 パワーエレクトロニクス回路の過渡現象 過渡現象の計算ができ、パワーエレクトロニクス回路の定常状態の解析ができる。
4thQ
9週 単相半波整流回路 単相半波整流回路の動作を説明でき、出力電圧・電流の波形や平均値を計算できる。
10週 整流回路における平滑リアクトルと環流ダイオードの作用 整流回路における平滑リアクトルと環流ダイオードの作用について説明できる。
11週 単相全波整流回路 単相全波整流回路の動作を説明でき、出力電圧・電流の波形や平均値、交流側電流の波形、実効値、有効電力、基本波力率、総合力率を計算できる。
12週 三相整流回路 三相整流回路の動作を説明でき、出力電圧・電流の波形や平均値、交流側電流の波形、実効値、有効電力、基本波力率、総合力率を計算できる。
13週 他励式インバータ 整流回路のインバータ動作について説明できる。
14週 直流偏磁 整流回路が接続された変圧器で起こる直流偏磁について、交流条件により説明できる。
15週 電流の重なりと直流電圧特性 整流回路の電流の重なりについて説明でき、これによる電圧降下を計算できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。2後7,後11,後12
電子工学電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。2後4
電力半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。2後1,後2,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000