到達目標
1.信頼度、故障率、MTBFなどを正しく理解し、計算することができる。
2.直列系、並列系などのシステムの信頼性を理解し、定量的に分析できる。
3.待機系や修理系の信頼性を理解し、定量的に分析できる。
4.代表的な確率分布を理解し、確率紙を使って寿命データを分析できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
信頼度、故障率、MTBF | 用語を正しく理解し、計算できる。 | 用語を正しく理解し、計算できるが、やや不十分である。 | 用語を正しく理解していないか、計算できない。 |
直列系、並列系の信頼性 | 理解し、定量的に分析できる。 | 理解し、定量的に分析できるが、やや不十分である。 | 理解していない。または、定量的に分析できない。 |
待機系、修理系の信頼性 | 理解し、定量的に分析できる。 | 理解し、定量的に分析できるが、やや不十分である。 | 理解していない。または、定量的に分析できない。 |
寿命データの分析 | 方法を理解し、分析できる。 | 方法を理解し、分析できるが、やや不十分である。 | 方法を理解できない。または、分析できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
信頼性とは、製品やシステムの故障が少なく長持ちすることを表す用語である。製品の信頼性は、部品の信頼性だけでなく、システムの構成によっても大きく左右される。本科目では、確率論を使って信頼性を定量的かつ客観的にとらえる手法を学び、実際に設計に役立てるための考えかたとデータ解析の技法を身につける。
授業の進め方・方法:
教科書の記述を参照しながら主にスライドを使って講義する。
確率・統計の知識については、適当な参考書を自習して補うことを強くすすめる。
課題は期限までに必ず提出すること。
注意点:
課題100%で評価する。
評価基準:60点以上を合格とする。
参考書:[1] 東京大学教養学部統計学教室 編『統計学入門』、東京大学出版会。
[2] 市川昌弘 著『信頼性工学』、裳華房。
[3] 福井泰好 著『入門 信頼性工学(第2版)』、森北出版。
[4] 真壁 肇 編『新版 信頼性工学入門』、日本規格協会。
[5] 市川昌弘 著『構造信頼性工学』、海文堂出版。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
信頼性と信頼度 |
ディペンダビリティ、信頼性、信頼度などの用語を理解する。
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2週 |
信頼度関数と不信頼度関数 |
時間の経過とともに変化する信頼度と不信頼度を理解する。
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3週 |
MTBFとMTTF |
寿命の期待値とその性質を理解する。
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4週 |
故障率とバスタブ曲線 |
故障率の定義とその時間変化を理解する。
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5週 |
寿命の指数分布 |
指数分布に従う寿命について性質を理解する。
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6週 |
直列系と並列系の信頼度 |
基本的なシステムの信頼度と要素の信頼度の関係を理解する。
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7週 |
ガンマ分布とポアソン分布 |
指数分布に従う寿命の和、及び寿命が指数分布に従うアイテムの故障回数の確率分布を理解する。
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8週 |
待機系の信頼度 |
待機系の信頼度の性質を定量的に理解する。
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4thQ |
9週 |
条件つき確率の応用 |
条件つき確率の考え方により、やや複雑なシステムの信頼度を解析する方法を理解する。
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10週 |
マルコフモデルの応用 |
マルコフモデルにより、やや複雑なシステムの信頼度を解析する方法を理解する。
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11週 |
修理系の修復率と保全度 |
修理系の信頼度の性質を定量的に理解する。
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12週 |
アベイラビリティ |
アベイラビリティの考え方、信頼度との違いを定量的に理解する。
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13週 |
正規分布 |
正規分布に従う寿命や強度の取り扱い、及び正規分布表の使い方を理解する。
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14週 |
ワイブル確率紙による寿命分布の推定 |
寿命のワイブル分布によるモデルと、確率紙による推定の方法を理解する。
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15週 |
構造信頼性 — 信頼性指標と破損確率 |
限界状態関数による破損条件の表現、及び破損確率の解析方法を理解する。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 100 |
専門的能力 | 100 | 100 |