概要:
技術哲学分野における古典的文献の精読や、特に九州を中心とした近代化・産業遺産の調査・探訪を通じて、「技術とはなにか」という問いに対する先哲の思索の足跡を追い、最終的に「技術」という人間活動の特徴を理解することを目指す。
授業の進め方・方法:
・授業参加者は、グループ(2〜5名程度)に分かれ、九州内の近代化・産業遺産について調査し、その内容をもとに資料作成および発表を行う。
・発表終了後、発表内容をもとに全員でディスカッションを行う。
・授業中は、担当者以外にも発言を求める。受講生全員による活発な議論を期待する。
・理由の如何を問わず、資料作成および発表を怠った場合は大幅に減点する。
注意点:
点数配分:事例調査および発表40%、学期末課題レポート60%
再試験:行わない。
評価基準:60点以上を合格とする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス |
本授業の目的と概要、評価方法等を理解できる。
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2週 |
導入:なぜ、現在、技術は哲学の根本問題となるのだろうか? |
村田純一『技術の哲学』の序章の内容を手がかりに、技術と哲学の関係を理解できる。
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3週 |
講義:近代化・産業遺産と九州 |
久留米を中心とした九州全域において、近代化・産業遺産が点在していることが認識できる。
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4週 |
講義:技術史・産業史から観た久留米 |
久留米という土地が、技術史・産業史の観点から見て非常に多くの特徴を有していることを理解できる。
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5週 |
担当者による発表(1) |
各班の発表とその後のディスカッションを通じて、郷土史・技術史に関する知識を獲得し、さらに技術と社会の関係に関する他者の意見に耳を傾ける態度・志向性を身につける。加えてそうした知識・態度・志向性をもとに、技術一般について哲学的考察を自ら深めることができる。
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6週 |
担当者による発表(2) |
各班の発表とその後のディスカッションを重ねることで、前回よりも郷土史・技術史に関する知識の幅を広げ、技術一般について哲学的考察をさらに深めることができる。
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7週 |
担当者による発表(3) |
各班の発表とその後のディスカッションを重ねることで、前回よりも郷土史・技術史に関する知識の幅を広げ、技術一般について哲学的考察をさらに深めることができる。
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8週 |
担当者による発表(4) |
各班の発表とその後のディスカッションを重ねることで、前回よりも郷土史・技術史に関する知識の幅を広げ、技術一般について哲学的考察をさらに深めることができる。
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4thQ |
9週 |
担当者による発表(5) |
各班の発表とその後のディスカッションを重ねることで、前回よりも郷土史・技術史に関する知識の幅を広げ、技術一般について哲学的考察をさらに深めることができる。
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10週 |
担当者による発表(6) |
各班の発表とその後のディスカッションを重ねることで、前回よりも郷土史・技術史に関する知識の幅を広げ、技術一般について哲学的考察をさらに深めることができる。
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11週 |
担当者による発表(7) |
各班の発表とその後のディスカッションを重ねることで、前回よりも郷土史・技術史に関する知識の幅を広げ、技術一般について哲学的考察をさらに深めることができる。
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12週 |
担当者による発表(8) |
各班の発表とその後のディスカッションを重ねることで、前回よりも郷土史・技術史に関する知識の幅を広げ、技術一般について哲学的考察をさらに深めることができる。
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13週 |
講義・ディスカッション:技術の光と影 |
これまでの発表・ディスカッションを通じて獲得した郷土史・技術史に関する知識と、それらをもとに培った哲学的思考能力とを活用し、技術の正負両側面について改めて中立的な立場から考察することができる。
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14週 |
講義・ディスカッション:技術は倫理の問題となるか?また技術者は倫理的であるべきか? |
技術が哲学だけではなく、倫理学の問題ともなりうるという議論の内容を、本授業で身につけた知識・能力をもとに吟味できる。また「技術者は倫理的であるべきである」という命題を批判的に考察することができる。
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15週 |
まとめ:技術者は技術にどう向かい合えばよいのか? |
技術と技術者のあるべき理想像、あるいは両者が向かうべき望ましい方向性について、自身の考えを持ち、さらにそれを他者に説明することができる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 地歴 | 産業活動(農牧業、水産業、鉱工業、商業・サービス業等)などの人間活動の歴史的発展過程または現在の地域的特性、産業などの発展が社会に及ぼした影響について理解できる。 | 3 | |
人間活動と自然環境との関わりや、産業の発展が自然環境に及ぼした影響について、地理的または歴史的観観点から理解できる。 | 3 | |
社会や自然環境に調和した産業発展に向けた現在までの取り組みについて理解できる。 | 3 | |
日本を含む世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的または地理的観点から理解できる。 | 2 | |
国家間や国家内で見られる、いわゆる民族問題など、文化的相違に起因する諸問題について、地理的または歴史的観点から理解できる。 | 2 | |
文化の多様性を認識し、互いの文化を尊重することの大切さを理解できる。 | 3 | |
公民 | 哲学者の思想に触れ、人間とはどのような存在と考えられてきたかについて理解できる。 | 2 | |
諸思想や諸宗教において、自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解できる。 | 2 | |
諸思想や諸宗教において、好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解できる。 | 2 | |
地歴・公民 | 現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。 | 3 | |
社会や自然環境に調和し、人類にとって必要な科学技術のあり方についての様々な考え方について理解できる。 | 2 | |