制御工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 制御工学Ⅰ
科目番号 0289 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:足立修一著「制御工学の基礎」東京電機大学出版局
担当教員 越地 尚宏

到達目標

1.ラプラス変換を用いて、任意の伝達関数を説明でき、関連する計算問題を解くことが出来る。
2.制御系のブロック線図を描くことができ、関連する問題を解くことが出来る。
3.基本伝達関数の過渡応答、周波数応答を説明でき、関連する計算問題を解くことが出来る。
4.ナイキストの安定判別法により、制御系の安定性を判別でき、関連する計算問題を解くことが出来る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.ラプラス変換を用いて、任意の伝達関数を説明でき、関連する計算問題を解くことが出来る。ラプラス変換を用いて、任意の伝達関数を理解/説明でき、応用問題を含むほとんどの関連する計算問題を解くことが出来る。ラプラス変換を用いて、任意の伝達関数を理解でき、基礎的計算問題のほとんどを解くことが出来る。ラプラス変換を用いての任意の伝達関数を理解できず、関連する計算問題を解くことができない。
2.制御系のブロック線図を描くことができ、関連する問題を解くことが出来る。制御系のブロック線図を描くことができ、関連する応用問題を含むほとんどの問題を解くことが出来る。制御系のブロック線図の基礎を理解でき、、関連する基本的問題のほとんどを解くことが出来る。制御系のブロック線図の基礎を理解できず、関連する基本的問題を解くことが出来ない。
3.基本伝達関数の過渡応答、周波数応答を説明でき、関連する計算問題を解くことが出来る。基本伝達関数の過渡応答、周波数応答を説明でき、関連する計算問題を応用問題も含み、そのほとんどを解くことが出来る。基本伝達関数の過渡応答、周波数応答の基礎を理解でき、関連する基礎問題のほとんどを解くことが出来る。基本伝達関数の過渡応答、周波数応答の基礎概念を理解できず、基礎問題を解くことが出来ない。
4.ナイキストの安定判別法により、制御系の安定性を判別でき、関連する計算問題を解くことが出来る。ナイキストの安定判別法により、制御系の安定性を判別でき、応用問題も含む関連する計算問題のほとんどを解くことが出来る。ナイキストの安定判別法や制御系の安定性の基礎を理解し、その基礎計算問題のほとんどを解くことが出来る。ナイキストの安定判別法や制御系の安定性の基礎を理解できず、その基礎計算問題のほとんどを解くことが出来ない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE A-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では、現代社会では不可欠の制御系を理解/解析するための基礎を、制御工学の発展の歴史的発展の理解も含めて多くの演習を具体的に解きながら体系的に学ぶ。この科目は5年次の制御工学Ⅱに接続する。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って解説を行い、具体的な演習を通してその理解に努める。本科目は5年前期「制御工学Ⅱ」の前編である。
注意点:
中間試験40%、期末試験40%、課題レポート&小テスト20%の合計評価とする。
中間試験および期末試験の再試験は各1回のみ行う。
総合評価に対して再試験を1回のみ実施する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 自動制御系の基本構成と制御工学の歴史的発展 制御工学の全体像が理解できる
2週 特性方程式と極 特性方程式と極が理解でき、これらに関する具体的な計算ができる。
3週 ラプラス変換と伝達関数(その1)
複素数とラプラス変換
複素数とラプラス変換の基礎について理解でき、これらに何する計算ができる
4週 ラプラス変換と伝達関数(その2) 単位インパルス信号と単位ステップ信号のラプラス変換について理解でき、これらに関する計算ができる。
5週 伝達関数によるシステム表現 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。
6週 ブロック線図 ブロック線図を用いたシステムの表現方法が理解できる。
7週 過渡応答(インパルス応答およびステップ応答) システムの過渡特性についてステップ応答を用いて説明できる。
8週 基本的伝達関数の過渡応答 様々な伝達関数を用いたシステムの具体的な入出力表現ができる。
4thQ
9週 周波数応答と周波数伝達関数 周波数応答と周波数伝達関数について理解でき、これらに関する計算ができる。
10週 ベクトル軌跡(その1) べくとり軌跡の概念について理解及び説明ができる
11週 ベクトル軌跡(その2) 様々な伝達関数を用いたシステムの具体的なベクトル軌跡が表現できる。
12週 ボード線図(その1) ボード線図を用いたシステムの表現方法が理解できる。
13週 ボード線図(その2) 様々な伝達関数を用いたシステムの具体的ボード線図が表現できる。
14週 制御系の安定性について(フィードバックの意義) フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。
15週 ナイキストの安定判別法 ナイキストの安定判別法について理解でき、これを用いてフィードバックシステムの安定判別法について説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。2後5,後8
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。2後6,後12
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。2後7
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。2後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオノート課題&課題レポート&小テスト合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000