電気機器実験

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電気機器実験
科目番号 0298 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 教材:電気機器実験プリント
担当教員 宮﨑 浩一,加藤 直孝,ウリントヤ ,山本 哲也

到達目標

1.直流機の実験を計画、遂行し、データを解析、考察し、説明できる。
2.変圧器の実験を計画、遂行し、データを解析、考察し、説明できる。
3.交流機の実験を計画、遂行し、データを解析、考察し、説明できる。
4.パワーデバイスの実験を計画、遂行し、データを解析、考察し、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1直流機の実験を計画、遂行し、データを解析、考察し、説明でき、問題点とその解決策を示すことができる。直流機の実験を計画、遂行し、データを解析、考察し、説明できる。直流機の実験を計画、遂行し、データを解析、考察し、説明できない。
評価項目2変圧器の実験を計画、遂行し、データを解析、考察し、説明でき、問題点とその解決策を示すことができる。変圧器の実験を計画、遂行し、データを解析、考察し、説明できる。変圧器の実験を計画、遂行し、データを解析、考察し、説明できない。
評価項目3交流機の実験を計画、遂行し、データを解析、考察し、説明でき、問題点とその解決策を示すことができる。交流機の実験を計画、遂行し、データを解析、考察し、説明できる。交流機の実験を計画、遂行し、データを解析、考察し、説明できない。
評価項目4パワーデバイスの実験を計画、遂行し、データを解析、考察し、説明でき、問題点とその解決策を示すことができる。パワーデバイスの実験を計画、遂行し、データを解析、考察し、説明できる。パワーデバイスの実験を計画、遂行し、データを解析、考察し、説明できない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
教科書だけでは学ぶことができない、電気機器の基礎的な取扱いから高度な取扱いまでを、実験によって体得する。また、実験における態度、慎重さ、安全管理、結果の評価に対する力、共同で実験・実習を遂行できる力を身につける。
 さらに、工業製品を作る技術に必要な「教科書から学んだ理論」と「実際の製品」の違いを理解する。加えて、社会に出て重要となる「報告書」の書き方を習得する。
授業の進め方・方法:
1クラスを10班(1班4~5人程度)に分けて、20テーマの実験を行う。下記の学習内容は1班の例である。他班は、実験設備の都合上、実験テーマの順番が異なる。
 実験後、次の授業の開始時までに実験報告書を提出させる。ただし、実験方法や報告書に誤りがある場合は、再提出させる。
関連科目:電気機器工学、アクチュエータ、パワーエレクトロニクス、パワーエレクトロニクス応用
注意点:
評価基準:60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 実験ノートや実験レポートの作成方法を理解できる。また、実験を安全に行うための方法を理解できる。
2週 単相交流回路の基礎的実験 単相交流回路について、電圧・電流・電力を測定し、基礎的性質を調べる実験ができる。
3週 三相交流回路の基礎的実験 三相交流回路について、電圧・電流・電力を測定し、基礎的性質を調べる実験ができる。
4週 直流機の無負荷運転 直流電動機の始動や直流発電機の無負荷電圧の確立について実験できる。
5週 追再実験、報告書整理 実験・測定結果の妥当性について判断できる。実験レポートを作成できる。
6週 直流電動機の速度制御 直流電動機のレオナード法や界磁電流制御法による速度制御について実験できる。
7週 直流発電機の負荷特性 直流発電機の負荷特性を測定し、電圧変動率や効率などを計算できる。
8週 直流電動機の負荷特性 直流電動機の負荷特性を測定し、速度変動率や効率などを計算できる。
2ndQ
9週 追再実験、報告書整理 実験・測定結果の妥当性について判断できる。実験レポートを作成できる。
10週 直流直巻電動機の負荷特性 直流直巻電動機の負荷特性を調べる実験ができる。
11週 分巻または複巻直流機の無負荷損の分離 分巻または複巻直流機の無負荷損を分離する実験ができる。
12週 単相変圧器の特性試験 単相変圧器の抵抗測定試験、無負荷試験、短絡試験を行い、特性を調べることができる。
13週 太陽光パネルの特性試験 太陽電池の電圧電流特性を測定でき、その特徴について説明できる。
14週 追再実験、報告書整理 実験・測定結果の妥当性について判断できる。実験レポートを作成できる。
15週 追再実験、報告書整理 実験・測定結果の妥当性について判断できる。実験レポートを作成できる。
16週
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 実験ノートや実験レポートの作成方法を理解できる。また、実験を安全に行うための方法を理解できる。
2週 単相変圧器の実負荷試験 単相変圧器の実負荷試験を行い、電圧変動率や効率などを求めることができる。
3週 単相変圧器の並行運転および三相結線 単相変圧器の並行運転や三相結線についての実験ができる。
4週 かご形誘導電動機の実負荷試験 かご形誘導電動機の実負荷試験を行い、出力特性を求めることができる。
5週 追再実験、報告書整理 実験・測定結果の妥当性について判断できる。実験レポートを作成できる。
6週 巻線形誘導電動機の速度制御 巻線形誘導電動機について、回転子抵抗を変えて速度制御を行う実験ができる。
7週 円線図法による三相誘導電動機の特性算定 誘導電動機の無負荷試験や拘束試験を行い、円線図法により特性算定ができる。
8週 三相同期発電機の特性試験 同期発電機の無負荷試験や短絡試験を行い、同期インピーダンスなどを求めることができる。
4thQ
9週 追再実験、報告書整理 実験・測定結果の妥当性について判断できる。実験レポートを作成できる。
10週 三相同期電動機の特性試験 同期電動機の位相特性や負荷特性を求める実験ができる。
11週 各種パワーデバイスの特性試験および電力変換制御 パワーデバイスの特性試験や電力変換制御の実験ができる。
12週 単相PWMインバータの動作波形および入出力特性の測定 単相インバータの動作波形および入出力特性の測定ができる。
13週 太陽光エネルギーシミュレータシステムを用いた系統連系実験 太陽光発電システムと配電系統について、系統連系実験ができる。
14週 追再実験、報告書整理 実験・測定結果の妥当性について判断できる。実験レポートを作成できる。
15週 追再実験、報告書整理 実験・測定結果の妥当性について判断できる。実験レポートを作成できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。2前2,前3,前4,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,後2,後3,後4,後6,後7,後10,後11,後12,後13
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2前2,前3,前4,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,後2,後3,後4,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前2,前3,前4,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,後2,後3,後4,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前2,前3,前4,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,後2,後3,後4,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。2前2,前3,前4,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,後2,後3,後4,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。1
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。2前4,後11,後12,後13
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。2前1,前2,前3,前4,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後3,後4,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
交流回路論における諸現象について実験を通して理解する。2前2,前3
過渡現象について実験を通して理解する。2前4
半導体素子の電気的特性の測定法を習得し、実験を通して理解する。2後11

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ実験報告書合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力0000000
専門的能力00000100100
分野横断的能力0000000