機械工学概論

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 機械工学概論
科目番号 1243 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:木本恭司、「機械工学概論」、コロナ社、参考図書:日本機械学会、「機械工学便覧β3 加工学・加工機器」末岡淳男ほか9名、「機械工学概論」、朝倉書店。その他 :配布プリント、現物の見本
担当教員 原田 豊満,中武 靖仁,細野 高史

到達目標

1.機械工学の基礎知識を理解し、問題解決に役立てることができる。
2.機械の構造・工具・加工法について理解できる。
3.各種機器の取り扱いや現象の理解に応用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械工学の基礎知識を理解し、問題解決に役立てることができる。機械工学の基礎知識を理解し、問題解決に役立てることが概ねできる。機械工学の基礎知識を理解し、問題解決に役立てることができない。
評価項目2機械の構造・工具・加工法について理解できる。機械の構造・工具・加工法について概ね理解できる。機械の構造・工具・加工法について理解できない。
評価項目3各種機器の取り扱いや現象の理解に応用できる。各種機器の取り扱いや現象の理解に概ね応用できる。各種機器の取り扱いや現象の理解に応用できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気技術者にとっても必要である機械工学の基礎的な知識を習得することを目的とする。前期は、機械加工と材料力学について、後期はエネルギーの変換・伝達を扱う熱・流体工学について学習する。これらを通して、材料の特性、機械・工具及び各加工法、および流れや熱現象に関する基礎知識を体系的に学習し、ものづくりの基盤となる機械工学の概要を修得する。
授業の進め方・方法:
教科書・配布プリントに基づいて授業を進める。また現物を回覧し、理解させることがある。さらに課題レポートにまとめて提出させることがある。機械の諸現象を理解し、実務に活用できる機械工学を学習する貴重な機会であることに留意し、熱心に学習すること。また私語が多いなど受講とみなせない場合や他の学生の妨げとなる受講態度の場合は、早退として取り扱う。
注意点:
定期試験(中間試験を行う場合は中間試験を含む)の結果で評価する。中間試験は必要に応じて実施 し、実施した場合は、中間試験と期末試験は同等の割合で評価する。また、課題レポートを提出させ た場合は、定期試験(中間試験を行う場合は中間試験を含む)70%、レポート30%で評価する。 再試験は1回のみとし、その際の成績は60点を上限とする。 評価基準:60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機械加工の概要 機械とは何か、機械の歴史、機械工作法の分類について概要を説明できる。
2週 鋳造 鋳造の概念と各種鋳造法について概要を説明できる。
3週 鍛造・圧延 鍛造および圧延の概念と各種鍛造・圧延法の概要を説明できる。
4週 プレス加工 各種プレス加工の概要と使い分けについて概要を説明できる。
5週 溶接・熱処理 溶接の概念と各種溶接法および各種熱処理法の概要を説明できる。
6週 切削加工 切削加工の概念と各種切削加工法の概要を説明できる。
7週 研削加工・精密加工 研削加工の概念と各種研削加工法および各種精密加工法の概要を説明できる。
8週 以上の復習
2ndQ
9週 材料力学の目的と材料の機械的性質 材料力学の目的と材料の機械的性質について説明できる。
10週 静的強さと疲れ強さ 静的強さと疲れ強さについて説明できる。
11週 引張と圧縮 引張と圧縮の荷重、変形、応力、ひずみについて説明できる。
12週 せん断 せん断の荷重、変形、応力、ひずみについて説明できる。
13週 丸棒のねじり 丸棒のねじりの荷重、変形、応力、ひずみについて説明できる。
14週 はりの曲げ はりの曲げの荷重、変形、応力、ひずみについて説明できる。
15週 座屈と応力集中 座屈と応力集中について説明できる。
16週
後期
3rdQ
1週 流体力学とは、流体の性質 流体の性質について概要を説明できる。
2週 流体静力学1 圧力と深さについて概要を説明できる。
3週 流体静力学2 圧力と浮力について概要を説明できる。
4週 流体動力学1 ベルヌーイの定理について概要を説明できる。
5週 流体動力学2 エネルギー損失について概要を説明できる。
6週 流体抵抗1 抗力について概要を説明できる。
7週 流体抵抗2 2次元物体まわりの流れについて概要を説明できる。
8週 後期前半の復習
4thQ
9週 温度と熱 温度と熱について概要を説明できる。
10週 圧力と仕事 圧力と仕事について概要を説明できる。
11週 熱力学の第1法則 熱力学の第1法則について概要を説明できる。
12週 熱力学の第2法則とエントロピー 熱力学の第2法則とエントロピーについて概要を説明できる。
13週 完全ガスと蒸気 完全ガスと蒸気について概要を説明できる。
14週 サイクルと熱機関 サイクルと熱機関について概要を説明できる。
15週 後期後半の復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学物体に作用する力を図示することができる。2
力の合成と分解をすることができる。2
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。2
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。2
専門的能力分野別の専門工学材料系分野力学引張、圧縮を受けた物体の変形量を計算できる。2
せん断応力、せん断ひずみ、横弾性係数の関係を理解できる。2
曲げ応力あるいははりの断面の任意の箇所に生じる応力を計算できる。2
ねじりによるひずみを説明でき、その値を計算できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力70000030100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000